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XYステレオ方式について
- XYステレオ方式についてのセオリーとは、マイクロフォンのセッティングや音像表現における位相差の役割について疑問があります。
- XYマイクが全盛の現在、位相差がステレオ情報に与える影響やその害悪について疑問を持っています。
- 生録全盛期の経験を持つ人の疑問や愚痴として、XYステレオ方式における位相差の意義について考えさせられます。
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両耳スパンがどうのこうのという話も、スピーカ間隔と合わせるという話も、昔はまことしやかに言われてましたね。 質問者の方と同年代かどうかわかりませんが、私もそういう話と「位相神話」の時代は知っている世代です。 これは、学術的に裏付けなく、私が当時から今までの「小理屈の変遷(あくまでアマヲタク向き)」の中で、結局こういう事だったんだろな…と解釈しているのは… 大昔は、(少なくともアマヲタク界では)ステレオ効果の理論的根源が「(1)位相差(2)音量差」と言われてたわけですが、その後、どうも「位相」というのは『それほどは』重要では無かったみたいだ。というか、位相に基づくと思われていた効果のほとんど(全部とは言わない)は、『ハース効果』だったみたいだ…ということで、小理屈が変わっていき、マイクの方もそれに合わせて変わってきたという解釈です。 昔から、人間は音量が大きい方向を音源の方向と認知する…ってことは、体感的常識としてわかっているわけですが、2CHステレオの定位は、単純に音量の差だけでは説明できないことがある。 単音ならおおむね音量差で定位するけど、複雑な楽音では、左一杯で鳴る一発のシンバルが、確かに現場では左一杯で正しいけど、機器のメータでは左一杯ではなくセンターよりちょっと左くらいの音量差。なのに何で左一杯に聞こえるか…という説明を、昔は全て「位相差」で片づけていましたが、実際には『ハース効果』だったんじゃね?…ということで、位相での説明がどんどんハース効果での説明に置き換わったということが、ここ10数年くらいかな?でドンドン進んだと思ってます。 ハース効果の芯の理屈は、アマヲタク的には「時間差効果」です。 なので、時間差をもっとも厳密に録るなら、点音源ならぬ「点録源」で、一点での時間差を厳密に録る方が良い。もちろん、左右音量差があってこその時間差なので、左右の音量差もら正確明確に録る必要がある…という方向性の先に、X-YまたはM-Sの方式に行き着いているというのが現状だと思います。 また、M-Sについては、「位相全盛期」でも「一点で位相が合う(はず)の方式」としてそれなりに地位がありましたが、結果的には至近距離にマイク2本を置くのとハース効果面でも等価だと言える事がわかったので、逆にトータルの指向性が広くて(横手双方向のマイクは横の環境雑音を拾いやすい)扱いづらい面があるので、単一指向性2本のX-Yの方が全盛を迎えているという事だとも思います。 現状でも、必ずしも位相差が「否定されている」ということではないと思いますが、とにかく昔の位相差でのこじつけ説明が、ほとんどがハース効果で説明できてしまい実際ともほぼピッタリ合うので、位相差が「なおわずかに残る学術的な誤差の机上の説明」にしか使われなくなって、一般アマヲタクにはどうでも良くなった…ってのはあるでしょうね。 ただ、旧位相差やハース効果よりも「左右音量差」の方が、ステレオ感全体の「量的な効果」はなお大きいのは当たり前に事実ですので、音量差を明確に録るためのマルチマイクや大きく開いた補助マイク(広義のAB方式)は、今でも当たり前に健在です。 で、質問の一番大きな「X-Yでは邪魔か」という点ですが、害があると言う意味ではなく、「位相差のない一点でハース効果主体で録る」事が目的という事になりますから、害ではなく「この理論の録り方では、位相差は全く要らない」というだけの事だと思います。 まぁ、ちゃんと学術的に正しいかどうかはわかりませんが、概ねこういう解釈で当たらずとも遠からずと、自分的には思っています。
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- iBook 2001(@iBook-2001)
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はじめまして♪ 個人的には子供の頃から録音でも遊びましたが、スピーカー工作の方が好きな一人ですよ。 スピーカーにもマトリクス再生として、故長岡氏のセンター1台でユニット4個のスピカーを再現した事が有ります。 このスピーカーは、バイノーラルだろうが、4mのバー取り付けだろうが、とにかくペアマイクで録音した物以外ではステレオ効果が出なく、最近のJ-Popやアニソンは全滅です。 XY形式のステレオマイク撮りは、ステレオペアマイクと同じで、十分にステレオ効果が再現出来る事は、私の体験上から間違い無い事実です。 また、同じ様に左右のスピーカーを近接させて交差する設置と言う方法も、過去の1本に見える外向きステレオマイクのような、近接させて外向きに設置と言う方法も、過去のオーディオ紙に実験例が出ていた事を記憶しています。 他にも左右のスピーカーを正面向きで密着させ、スピーカーからリスナーまでの間に左右の音が混ざらない様に衝立てを置いて試聴と言う記事もありました(目の前に壁が有るので、音楽を楽しむ以前に圧迫感が有って落ち着かないという評価が印象に残ってますけれどね。笑 いろんな理論や実践が有って、そのなかのメリットが多い方法が実用的なのでしょう。 他の方法よりも絶対的に優位な手法なら、ソレ以外の手法は使われないと思いますからね。 要するに、コンパクトな手法としてはメリットが大きいと言う事で良いかと思います。 オーディオは趣味ですから、メリットとデメリットだけで機器を判断してはダメでしょうね。 ただ、、、 「なぜなら位相差(時間差)は、音像定位に百害あって一利無しみたいに書かれています。」 うーん、ちょっと読み方が違う様におもえます。 この方式の場合、マイク距離による位相差が大きいと、本来の音空間の音量差と位相情報を正しく捉えられなく成る、と言うのが私の理解なのですが、、、(私が間違ってるかな??) ただ、近付ければ近付ける程、もう一本のマイクが音響的にジャマになる部分も有るので、論的には面積や体積が無いマイクが、、、(有り得ませんね。笑。スピーカーも点音源が一つの理想って、同じ事でしょう。) 理論と実装で最適な環境を検証して、実用化している物でしょう。 長々と、個人的感想を書き込んじゃいました。 ごめんなさい。
お礼
私もスピーカー工作すきでやってました。 長岡氏の コーラルの 8F-60 を使ったスタガードバスレフやフォステクスの8cmスピーカーにコンクリボンドを塗ったりするやつ作りました。実に楽しかった。 >故長岡氏のセンター1台でユニット4個のスピカー スピーカシステム自体がマトリクスシステムになってる物ですね、偶然にもこの質問をした日ネットで発見して「こんなの作ってたんだ・・・」と珍しく夢中でみてました。 録音の仕方も様々なら再生の仕方はそれ以上にバリエーション豊かなんですね。 高校の頃は金も技術もなく(今も無いですが)フルレンジを左にツイーターを右にして左からベース右からハイハットみたいな事をして「モノラルの擬似ステレオ化じゃ」とか喜んでました。メーカーが擬似ステレオと称して同じ事をやった時は「もうちょっとマトモな事やれよ」と呆れました。で何十年もたったこの頃・・・ XY形式 「何だか右用のマイクが左にあって左用のマイクが右にあって気持ち悪い!ゆるせねー!」となったわけです。でも皆さんの回答を読ませて頂くうちに真面目にオーソドックスな発想で作られたものとわかり納得しつつあります。 価格も昔の録音システムとしたらとても安いので試しに使ってみたいと思います。 ありがとうございました。
- nokata
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XY方式の利点の一つとしてモノラルに対応できるから有利であると書かれていると思います。厳密にいえば確かに一点のほうが位相差は0にできます。例えば12KHzでは波長は28.3mm程度です。20KHzでは17mmなので、200mmも離してしまうと完全にずれてしまい位相差どころの許容範囲ではなくなってしまいます。 でも、これは完全に位相差を無くし、モノラルにも対応する場合です。 バイノーラル録音や、位相差を故意に付けて臨場感を演出する録音方法では考え方が違うので、XY方式がベストではないと思います。
お礼
最近は、高性能なICレコーダーが驚くほど安く、そしてその多くがXY方式のマイクを備えることから疑問に思いました。 >完全に位相差を無くし、モノラルにも対応する場合です。 >XY方式がベストではないと思います。 おっしゃるとおり位相差なんて1波長以上ズレたら意味無いですよね。 モノラルに対応するために時間差の恩恵を無視する・・・ なんだかなあと思いつつもコンパクトにするにはXY方式は妥当で、ポケット型のレコーダーとしては出っ張りがなく一つの理想的な方式なのですね。 勉強になりました。
お礼
オーディオは実用品の延長上であるビデオとは一線を画しており大事な趣味の一つであります。 しかし80年代以降ビデオカメラにかまけてしまいました。録音は録画の添え物(気持ち的には違いますが、作業の上で)となり、時間が止まってました。 ハース効果ですか・・・ 言葉さえ知りませんでした。 アマヲタク的・・・ 耳の痛い言葉ですね! オーディオには怪しい理屈、怪しい製品、怪しいメーカー、ついでに怪しい自分 e.t.c. ありましたね。そこが面白かったんですけど。電気屋の扱う商品が増え携帯やらパソコンやらに押されオーディオはドンドン隅へ追いやられつまらない時代になりました。 詳しい回答ありがとうございました。