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バンクーバーオリンピックのフリー(FS)で浅田真央選手がミスをしなかったら何点加算されたのですか?

今回のオリンピックフィギアの採点について教えてください。報道では浅田選手が、ミスしたのが敗因と伝えていますが、ミスしなかった場合はあと何点加算されたのでしょうか? あのキムヨナの異常な高得点の前では、仮に浅田選手がノーミスで滑ったとしても、金メダルは無理だったと思えるのですが。SPでも浅田はノーミスで、しかもトリプルアクセルを跳んだのに、2位です。

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  • monaruka
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回答No.1

浅田選手がフリーの後半で犯した3Fの3連続ジャンプと3Tのミスにより基礎点で8.14点、GOE(達成度)で0.48点、合計で最低限、要素点9.62を失っています。従って、この2種類のジャンプ要素をクリーンに成功していたならばば多分GOEでさらに約2点加算されるので、総合的には約11.62点増加することになります。 これらを加算してもなお、GOEでは若干金妍児選手が優位にありますが、今季の前半、浅田選手は得意技のトリプルアクセルでさえ、成功できない大不調で、全日本選手権、4大陸選手権以降やっと態勢を立て直しましたが、それでもなお、一部回転不足があり、回転不足なくトリプルアクセルを3回成功できたのは、オリンピックが初めてなのですから要素点のGOEに関しては、更なる練習によりまだかなりの伸び代があったとも言えます。 問題はプログラム構成点にあります、浅田選手は、5項目のうち、「つなぎ(Transitions)」が7点台と低いのはジャンプの失敗が響いたためだと思いますが、あとの4項目は8点台です。それに対して、金妍児選手は「つなぎ」と「振付・構成」が8点台ですが、あとの3項目が9点台と大幅に高得点を得ております。 プログラム構成点と言うのは非常に主観性の採点ですので、ミスの有無で印象が大幅に変わることが当然大きく影響すると思いますが、フィギュアスケートの持つ芸術的側面から考えると、映画や芝居でよく言う「適役」とか「ミスキャスト」とか言う概念を決して無視することが出来ないと思います。金妍児選手はプログラムにぴったりとはまり正に「適役」でした。 審査員から見た浅田選手の個性は、恐らく明るさと軽快さと若さだと思います。それに対して、浅田選手のSP「仮面舞踏会」は、「夫の嫉妬により殺される若妻の悲劇」と言った中世のロシア貴族の退廃を描いた暗い戯曲の音楽であり、FS「前奏曲モスクワの鐘」はクレムリン宮殿の鐘の音にインスピレーションを得たと言う大変重苦しい音楽です。明らかに浅田選手の個性とは相反しているので、浅田選手が如何に技術的に巧みに演じたとしても、審査員には「ミスキャスト」的な印象が残り、完全な芸術的共感を与えることは非常に困難だったと思います。 フィギュアスケートの芸術的側面を考えるならば、タラソワ振付でも、2008/2009シーズンのエキシビションのタンゴ「ポル・ウナ・カベサ(鼻の差)」のように浅田選手の個性を見事に引き出し、躍動感に溢れて、本人が生き生きと演じていることを誰が見てもわかるようなプログラムが、SPでもFSでも必要だったと思います。

ss501
質問者

お礼

わかりやすく具体的な回答ありがとうございます。 つまり浅田選手がノーミスで、フリーを滑ったら11.62プラスαということでよろしいのですね。キム選手との差、23.06を超えるまでには、いかなかった(もちろん仮定の話ですが)という解釈でよろしいでしょうか。 ミスした点だけをとりあげて、浅田選手の実力不足といわんばかりの報道は、腹立たしく感じます。金メダルをとれなかった原因は、多数の要素が組み合わさっていたのですね。

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