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“ライク・ア・ローリング・ストーン”について
最近になって、ボブ・ディランを聴きはじめました。 ディランの歌声にすっかりハマってしまいました。 名曲『ライク・ア・ローリング・ストーン』の内容について知りたい事があります。 英語が和訳できない、とかではありません。歌詞カードなどで和訳された歌詞を読んではいるのですが、私が知りたいのは、この曲のメッセージは結局のところ何なのか?という事です。 額面通り受け取れば、かつては華やかだった女性(You)が、落ちぶれてしまった、という事になりますが、もっと深い『何か』について歌われているのでしょうか? 勉強不足で申し訳ありません。
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このころのディランの歌詞は全部すごいです。しばしばディランがノーベル文学賞の候補になるのも不思議ではありません(候補といっても毎年100人位いるらしいですけどね)。 この曲の歌詞の基調は「like a rolling stone」のリフで、英語では「A rolling stone gathers no moss.」を連想するでしょう。基本は転落とか変質でしょうね。他の部分は、関連したイメージを次々と重ねているわけです。Napoleon in rags ぼろを着たナポレオン、というようなフレーズをどうやって思いつくのか、信じられないです。 別れた女性へのあてつけが元になっている可能は高いですが、それが「深い」意味というわけではなく、それを素材にして、ある普遍的ないし根源的な感情を表現しているところがすばらしいと思います。是非Visions of Jahannaを聴いてみてください。ジョーンバエズについて歌っているのだとか、マリフアナの歌なのだとかいろいろ解釈がありますが、私はそういった「解釈」の問題ではなく、詩としてすばらしいと思っています(音楽もいいですが)。
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- ucok
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歌詞の解釈は人それぞれですし、とりわけディランを語るのは、ワインを語るようなもの。ひとたび手を出したら最後、底なし沼のように深い世界へとのめり込んで後戻りできそうにないので、それは遠慮します。そもそも作者の意図はさておき、見る人や見る状況によって、さまざまな解釈ができる作品ほど、優れているのだと思いますし。 ただ、かつてこんな漫画を読んだことがあります。勝手気ままに生きている野良猫がいた。多少は不便だが自由な生活に、何ひとつ怖いものはない。それがあるとき、人間に拾われる。温かい家と食事を与えられ、愛情もそそがれる。そして猫は気づく。失うのが怖い、と。ひとたび持ってしまうと、失うのがとてつもなく怖いのだと。「性悪猫」だったかな? 「ライク・ア・ローリング・ストーン」を聴くと、その漫画を思い出しますね。 ちなみに、反戦だの反ナントカだの、隠ナントカかの、いろいろに言われてきたディランですが、本人はさまざまな作品について「何の意図もない」と語っています。
お礼
ありがとうございます。 なるほど、大変興味深いお話です。 私はすでに底なし沼に片足を捉われているのかもしれません。60年代、70年代のロックをリアルタイムで聴いた世代でありませんが、ディラン、ドアーズ、ボブ・マーリーといった偉大なチーティストたちの"詩"や"言葉"の迷路に入ってしまったようです。ですから、逆に「何の意図もない」と言ってもらうと、どこか安心します。
ボブの曲はあまり知りませんが、 あらゆる曲のなかでも好きな一つです。 一つは素直に Miss Lonely の転落人生のストーリーを通して、 若者に生きる能力を身につけようぜと言うメッセージととっていいと思います。 プロテスタントソングであることは自他共に認めるところなので、 富ある者とそこから離れたものの生活は実は大きな違いは無いはずである、 しかし、 現実の生活差は大きいという社会に対する皮肉と風刺と取るのがより正しいと思います。 音楽としては、 How Does It Feel? の言葉にのる循環コード部分がすっごく気持ちよくて、 これ前後に意味がある言葉を付け加えても、 意味が無い言葉を付け加えても「言葉のサウンド」と「メロディー(王道のコード進行)」の勝利になったと思います。 いつの時代か、どこの国かを特定しない王が首を斬り落とされた話しでも充分に人に何かを感じさせるメッセージになり得たと思うのですが、 元お金持ちの Miss Lonely を主人公にしたことで、 現実的なメッセージ性も色あせることなく続いているのだと思います。
お礼
ありがとうございます。 うーん、ディランは難解といえば難解であり、しかし、無条件で魅了されてしまう、という事ですかね。 How Does It Feel? この部分は鳥肌がたつほど、耳が快感を覚えます。
お礼
ありがとうございます。 皆さんの意見を頂き、ますますディランにのめり込む事になりました。 ディランの詩は、そのごく一部分だけを切り取っても、並々ならぬ芸術性を感じてしまいます。それは果たして、私の勘違い、思い込みなのかもしれませんが。あの不思議の詩を、彼の不思議な声で歌われると、堪らなく惹かれてしまいます。 いろいろと教えて頂き、本当にありがとうございました。