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医師の責任は どうなりますか?

「DNA鑑定」の誤りが 問題になっていますが、 > いったんは医師の診断で「病死」と判断されたが、4日後に司法解剖を行った結果、「外傷による脳内出血」が死因と判明し この事例では 4日後の司法解剖は 火葬直前!であったとの事、 警察は 傷害致死容疑で逮捕しましたが 被害者の無念を推量れば この誤診は、「DNA鑑定の誤り」に匹敵するように思われますが 最初に診断した医師の責任は追及されないのでしょうか? もしくは 責任を追及された事例はあるのでしょうか?

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回答No.2

一般の臨床医が最初に病死と診断してもあとから司法解剖で法医学の専門家が病死ではなく、外傷によるものと判断するこのような事例はしばしばあることで誤診ではありません。よって責任を追及されることもまずあり得ません。当然ながら刑事責任を追及されたり、民事で負けたような事例はないはずです。(もちろん、加害者側から依頼されるなどして死亡診断に手心を加えるなどした場合はまったく話は別で、その場合は当然刑事訴訟になるでしょう。) なぜ誤診ではないのか。 まず、基本的に臨床医が死体を診て死因を判断する場合はしょせんは体表に目立った傷がないかどうか程度でしか外傷の有無は判断できません。 ご質問の脳内出血の場合でも体表に目立った傷が認められなくても外部からの衝撃で脳内出血が生じて死に至るケースというのは十分にあり得ます。よって、脳内出血が病気としての出血によるものか、それとも誰かに殴られて脳出血を起こしたのかは死体を表面からしか診られない立場の臨床医にはわからなくて当たり前です。頭蓋骨骨折や明白は内出血などがあれば原因が外傷によるものと判断するのは容易に思われるかもしれませんが、そんなに簡単なものではありません。仮にそれらが存在したとしても脳出血を起こして倒れた時にどこかにぶつけた結果そういう損傷が起きたのかもしれないので骨折や内出血の存在が必ずしも病死を否定する根拠にはなり得ません。 臨床医でも脳出血が外傷によるものだとある程度確実に診断できるのは身体中に内出血や骨折があり、暴行の形跡が明白な事例や交通事故を起こした時の事例ぐらいです。ただ、それらの場合でも病死の可能性は完全には否定できません。なぜかと言えば、交通事故を起こす前に病気として脳出血を起こした結果、意識消失(場合によっては既に死亡)してハンドル操作を誤って激突するケース、暴行を受けている最中に暴行とは関係なくたまたま脳出血を病気として発症するケースはやはり否定できないからです。 だからこそ司法解剖が必要なわけです。体表から診ているだけでは分からないような要素が法医学の専門家による解剖で明らかにされます。 上記に挙げたような、脳出血の結果として意識消失してハンドル操作を誤る、暴行を受けている最中にたまたま脳出血を起こすといったようなケースはレアケースであり、考えるに足らないと思われるかもしれませんが、法医学という分野においては可能性がゼロでない限りすべての可能性を考える必要があります。 どうしてかといえば、人の死には大きな利害がからんでくるもので、例えば、上記のケースで事故死と判断されるのと病死と判断されるのでは保険金の額も違ってきます。どちらに判断されるかで遺族に与える社会的、経済的影響は全く異なってきます。そのようなことが後からトラブルや訴訟の火種にならないように正確な診断を下すのが法医学の社会的な使命です。 逆に言えばそこまでの厳密性が要求される死因の正確な判定を解剖せずに体表からの診断、所見で暫定的に死因を定めなければならない一般臨床医に求めることは無理です。 長くなりましたが、死因の厳密で正確な判定というジャンルを臨床医に求めるのは酷であり、不可能です。そのジャンルは法医学者の専門とするところです。よって臨床医の出した暫定的な死因と法医学者の行った精密な解剖の結果の死因が異なってくることはある意味当たり前のことでそのことで臨床医が責任を問われることはあり得ません。

yokeinaosekkai
質問者

お礼

とても詳しくお教え下さり まことに有難うございます! >死因の正確な判定を解剖せずに体表からの診断、所見で暫定的に死因を定めなければならない一般臨床医に求めることは無理です。 納得いたしました!!! さらに 死因判定が社会的 経済的に大きく影響していること! 納得いたしました!!!    ただ だからこそ これほど医療が進み、検査の手段もいろいろ開発されている 今 「臨床医の目視」→「法医学者の行なう精密な解剖」 以前に CTとか(造影剤注射が出来るのかどうかわかりませんが)で 先ずは 事件性の有無を仕分け判定して 社会正義のために「被害者泣き寝入り」にならぬような仕組みは出来ないものかと今回の事件で しみじみ感じております!!! 御回答 ほんとうに有難うございました!!

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  • sodenosita
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回答No.1

追求されないのではないかと思います。 その手の事件で有名なのは時津風部屋の事件でしょうけど、最初に心不全と診断された医師が処罰されたという話は耳にしません。押尾事件のときでもなくなった女性について、最初は事件性はないと言っていましたが、覚せい剤使用による死亡と改められたようですが、その時の診断の間違いにも何も言われていないと思います。聞こえてこないだけかもしれませんが。 海堂尊氏の「死因不明社会」ではないですが、ある程度経験のある警察官と素人の医者が、事件性の有無を外から見ただけで決めていますから、潜在的な「事件の見落とし」は結構あるのではないかと思います。

yokeinaosekkai
質問者

お礼

御回答 有難うございます。 >ある程度経験のある警察官と素人の医者が、事件性の有無を外から見ただけで決めています ということは、 関係者全員の口裏合せや 目撃者無しの場合 被害者のための正義追及には 警察官の「カン」や 医師の「目視」の洞察能力が 第一関門になるのですね! 事件性を見落とされたかも知れない隠れた被害者を思うと 泣きたくなります!