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油圧装置について
単純な質問です。 何故油圧装置は少ない力で大きな力を得られるのでしょうか? また、何故水ではなく油なのでしょうか?
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今晩は。 質問者さんの年齢が分からないので、多少難しいかも知れませんが。 油圧は、義務教育で習ったパスカルの原理を利用して、離れたところに 大きな動力を伝達する仕組みです。 「密封した容器中の静止している液体の一部に加えた圧力は、液体内の すべての部分に 同じ圧力で伝わる」(パスカルの原理) Uの字の筒があり両方の口の大きさは違う物ととします。(中には油が入っています) 片方の口に断面積が1cm2、一方の口に10cm2のふたを筒の中に入れます。 断面積の小さいふたを10Nの力で押すと、中の油は10Nの力を断面積の大 きいふたに伝えます。 そうすると、断面積の大きいふたは10N×10cm2=100Nの力を出します。 そこで、断面積の小さいふたを50cm押すと、50cm3(立方センチメートル) の液体が、断面積の大きいふたに移動し5cmだけ押し上げます。 そこで、それぞれのふたがした仕事は次のように同じです。 ・断面積の小さいふた 10N×50cm=500 ・断面積の大きいふた 100N×5cm=500 このことから、両方のふたの断面積の比を大きくすると、小さい力でよ り大きな力を発生させることができるわけです。 >何故水ではなく油なのでしょうか? 油圧装置の原点は水圧装置でした。 現在パリのエッフェル塔のエレベータは水圧装置で動いています。 水は100℃を越えると沸騰して蒸気になってしまいますし、0℃を 下回ると凍ってしまいます。 さらに、金属をサビさせてしまい、動かなくしてしまいます。 そこで、中に入れる液体は。 1.十分な潤滑性があること 2.十分な流動性があること(凍らないこともここに入る) 3.サビ、腐食の発生を防止すること その他ありますが、条件を満たすのは油なのです。
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油圧系が一種の減速機として動作するから…と言えば納得してもらえますか?速度を落とすことで、操作力を増すわけです。これは歯車を使った減速機と同じ考え方です。 水ではなく油を使う理由は、 1)配管系の発錆や腐食の心配がいらない 2)潤滑の手間が省ける 3)常識的コスト 4)漏れても危険性が低い といったことからです。他に適当な液体があれば何だって良かったと思いますが、これら全部を兼ね備えたものというと、油が一番現実的でしょう。空気(空圧)という手もありますが、油圧と比較して操作遅れや操作力の問題があるため、油圧を置き換えられませんし。