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GDPの発表は何故こんなに遅いのか。
昨日(2009年5月20日)、本年1-3月のGDP(国内総生産)が内閣府から発表されました。年率換算で前期比15.2%減と、戦後最大の落ち込みだそうです。 ところでGDP発表の際にいつも思うことなのですが、何故こんなに発表が遅いのでしょうか。コンピューターの発達したこの時代に2ヶ月近くもかかって数字がまとまるというのは理解できません。この経済激変の時代に、3ヶ月前はこんな状態だったのかと、今頃聴かされても間が抜けてしまいます。 世の中の動きと連動した、もう少し迅速な情報提供が出来ないものなのでしょうか。
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四半期別GDP速報(QE)を公表する内閣府経済社会総合研究所の資料を抜粋します。 (5) 公表時期 供給側統計を利用してQEを推計することにより、1次QEの公表を1ヵ月弱早め、主要先進国と比較して遜色ないタイミングで公表することが可能となる。1次QEの公表は1ヵ月+2週間程度後に、2次QEの公表は2ヵ月+10日程度後となる。具体的な公表日は、原則以下のとおり。 1次QE : 「家計調査(全世帯)」公表日の5日後(土日・祝日を除く) 2次QE : 「法人企業統計季報」公表日の5日後(土日・祝日を除く) (参考) 各国の四半期別GDP(1次)速報の公表時期(当該四半期終了後) 英国 1ヵ月弱後 米国 1ヵ月弱後 日本(新しい方法) 1ヵ月+2週間程度後 フランス 1ヵ月+2週間程度後 ドイツ 1ヵ月+2週間程度後 イタリア 1ヵ月+2週間程度後 カナダ 2ヵ月弱後 (※)従前(平成14 年8月まで)は、1次QEを各四半期が終了してから2ヵ月+7日程度後に、2次QEを4ヶ月+10 日程度後に公表していたが、迅速な景気判断を行う上では、更に早期化すべきことが指摘されていた。 出典(引用): 「四半期別GDP速報(QE)の推計方法(第4版)(平成17 年1月改定」 内閣府経済社会総合研究所国民経済計算部 QEの推計元となる鉱工業生産指数、毎月勤労統計、家計調査、商業動態などの重要な月次統計は、ほとんどが翌月末の公表となっています。 3月分の経済活動を集計するためには、4月を調査および点検、集計期間とするのが現実的です。3月分の経済指標が4月に公表されるのは当然といえます。その公表値をさらに加工してGDP推計を行うわけですから、1-3月期GDPはどんなにがんばってもあと2週間程度くらいしか早くならないと思います。諸外国の状況からみてもそんな感じではないでしょうか。 個人的には、法人企業統計などを反映させた2次速報での改訂値と1次速報のギャップがいただけないです。 足下の経済状況は超短期予測ともいわれる予想屋さんの範疇です。内閣府のGDP計数をもとに、日本経済研究センターの月次GDPや、エコノミストやシンクタンクによる予測などはたくさんあります。
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- azukid
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No.1です。 >>その公表値を加工するのに、その時々の情勢を踏まえた解析・判断など、「手作業」的な部分が相当残っているのでしょうか。 再び内閣府の情報を転記しますと、 次の7-9月期1次速報は「土日・祝日を除き、 (1)『鉱工業生産・出荷・在庫指数(速報)』(9月分)の公表日 (2)『貿易統計(輸出確報)』(9月分)の公表日 (3)『消費者物価指数』(9月分)の公表日 上記(1)~(3)のうち最も遅い日付から10日後に公表 となっています。 つまり推計に必要な最後のデータが出てから10日待ちなんですよね。 推測ですけど、この間は季節調整とか公表資料作りとか記者会見する大臣への報告とかじゃないですかね。 うちの会社の決算も、締めたらシステムからすぐに数値は出てくるようですが、それから人の目でチェックチェックを繰り返してから出しているようなので、そんな感じじゃないのかなと勝手に思っています。なにせこの10日間を短縮できるかどうか程度にしか、早まらないんじゃないでしょうか。
お礼
恐らく、公的統計といえどもよくよくチェックしてみないと、変なデータが紛れ込んだりしていて、そのあたりの修正・調整に必要な時間を見込んでいるのでしょうね。 出てきた数字をそのまま機械的にコンピューターで処理して、「はい出来上がり」という訳にいかないのでしょうね。 ともあれ、何度もご親切にご回答をありがとうございました。
お礼
早速のご教示ありがとうございました。 企業などからのデータはナマの(個別企業の)数字ではなく一旦産業別公的統計で集計したものを使うことにしているので、基礎数字の把握に最低1ヶ月掛るのは致し方ないことは、よく理解できました。それにしても、その公表値を加工するのに、その時々の情勢を踏まえた解析・判断など、「手作業」的な部分が相当残っているのでしょうか。