- ベストアンサー
マイクプリ導入の検討
- マイクプリを導入すればMbox2Pro内臓マイクプリよりクリア感・明瞭感が得られる可能性はどれぐらいありますでしょうか?
- http://www.soundhouse.co.jp/shop/ProductDetail.asp?item=262^286Aの購入を考えております。真空管タイプに対してこちらはソリッドステートタイプというらしいですが、具体的にどういったものなのでしょうか?また、286Aがスタジオ超定番と紹介されていますが、ウソですよね?笑
- 録音素人の機材としてどうか、といった点からのアドバイスをお願いします。
- みんなの回答 (2)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
まぁね、別に質問者の方が「丸投げだ」と思ってる訳じゃないんですけどね、ちょっとこれは、先に少しは時間をかけた研究は必要かな…と思う所なんですよ。 その意味で、機材も大事だけど、多分もっと先にやるべき事があるぞ…というのが、私からのアドバイスのつもりです。 私も、2006年度からこっち、何らかの形でずっと録れコンの応募には関わってきてるので、ショップ選考→ブロック選考くらいまでなら、ちっとは概ねの内情と傾向くらいはわかるんですが、「6」はどっちかと言えば「機材点」の範疇です。データシートにそれ相応の機材名書いてて、3だの4だの付けてたんでは、高級機材が売れないじゃないですか。それ相応の録音機材使ってれば、自動的に6以上は付く仕組みですし、それより録音自体に決定的な難がない限り、5以下自体が付かないです。 まぁ、過去の話はさておいてですが、ここでちょっと注意が必要になってくるのは、「AT4040ほどのコンデンサ使えば、SM58より高域が伸びて空気感のある音になるはず」かどうか?という問題。 ここでF特とか持ち出すと、また誤解の元になりがちなんですが、あくまで「こういうことも起きるよ」というケース例として…ですけど。 多分、両方のマイクのF特図くらいは見られた事有ると思いますが、SM58で録った声の「高域感」を司るのは、概ね2~8KHzのF特の山部分…ということは、ある程度は言えます。逆に、12KHzあたりから上は、F特的にはガクンと落ちてるわけです(落ちてるなりに効いてる部分もあるが、そこは今回はちょっと避けて通る)。 AT4040の方は、パッと見たら20KHzまでさーっと一直線で、これとSM58を比較すると大抵は「SM58に比べてAT4040は高域をきれい拾うからすっきりした良い音に違いない」と思うのですが、逆に5KHzあたりを基準に考えると、SM58の5KHzの相対レベルを基準にすれば、400~1KHzあたりはメーカーグラフでは5dBくらいレベルが低い事になりますね。ところが、AT4040なら5KHzあたりと400~1KHzあたりの差は1~2dBとほとんど差がない。1~2dBの差と確実に5dBの差があるのとでは、かなりレベルは違います。 つまり、セッティングによっては、SM58よりAT4040の方が、量感かつ「モコモコ感」を司る400~600Hzあたりのレベルは高くなるんです。なので、そこの所を理解してセッティングしないと、SM58の方がよっぽど高域が通った声で聞こえる…ということは、現実によく発生します。 また、BR900CDのような、アマチュアがリハスタに持ち込んで録音するのが前提の機材では、チューニングとまでは言わないが、ノーマル状態でSM58でおおむね良い感じになるような特性の納め方にはなっています。 BR900CD自体は、私はあんまり使い込んではいませんが、BOSS/Roland系は一般的にそういうノリはありますから、逆にSM58では雑味になりやすい帯域は絞り気味だと思います。なので、BR900CD+SM58の音とMbox2+SM58の音となると、今度はMbox2側が何となく芯音細めで高域は雑味が多い音になると思います。Mbox2の方がその意味ではBR900CDよりマイク入力が広帯域でフラットだから。また、BR900CD+AT4040とMbox2+AT4040であれば、低域~中域はAT4040の方がレベルが高いのをMbox2がそのまま受けますから、マイクセッティングによっては中域が張り出しすぎて、その分高域が弱く感じて、歌屋の声質によってはSM58より中域ばかりがやたら強調された声になる事もあります。 ここらあたりを、録音中からどうコントロールするかが録り屋の腕の見せ所で、録れコンでも技術点ポイントです。 なので、前回の繰り返しですが、BR900CDでSM58で録った音とAT4040で録った音、Mbox2でSM58で録った音とAT4040で録った音…について、今までの結果と聞こえ具合の相関を、例えばスペアナ使って見るも良し、高精度のグライコをいろいろ触って「どっちかをどっちかに近づける」ような操作をしてみるも良し…で、自分の中でマイク間、機材間の音の違いを、周波数グラフ的に、あるいはグライコの目盛りのカーブ的に、やや数値/視覚的な差に置き換えたイメージ…というのを、おぼろげでもしっかり持っておくのが大事です。 その一方で、「こういう声が欲しいな」というイメージと、現実に録れてる声のイメージの差についても、同様に数値/視覚的な差のイメージを掴んでおく。 ただ、これらはあくまでも「傾向イメージ」なので、シミュレータみたいに「EQをある値にすれば必ずこういう声になる」という法則を見つけ出すことにはなりません。やっぱり録音は水物で、その日その時そのテイクでしか得られない、再現不可能な世界はあります。が、数値/視覚的な差のイメージがあれば、最初にまずどう調整していくかの方向性の目安にはなります。 そして、ここが重要なのですが、今の段階~しばらくの段階で、上記の「差のイメージの検討」を重ねていくと、「理想とする声との差」の中で、(それまで録った音源の範囲では)EQやエフェクトの操作では海象不能なポイントが見えてくる。それはある周波数帯かもしれないし、ある種の距離感かもしれません。EQごときでは解決できない何かが出てくるはず。 そこから、その「音成分」を確実に掴むために、どういうマイキング、どういう歌わせ方、どういう掛け取りが必要か…という工夫が始まります。 こういう工夫が活きてれば、録れコンで2点があっさり加点されるはずです。逆に言えば、これが無いのは聞けば一発でわかるので、技術加点が無かったのが6点です。 ただ、こういう「機材の性質を確実に掴む」という訓練までは、別に毎回本チャンの歌屋じゃなくても、楽器音でも自分の声でもできるので、逆にエンジニア的には、本格的録音までにある程度実験を繰り返しておくべきな「事前準備」の範疇ですね。機材の傾向や癖を把握する前に本チャン録音してしまったら、そりゃ破綻しても仕方ないです。 クリエイター的には、「その最高の一瞬を切り取るんだ!」みたいな感覚は必要でしょうし大事ですが、もしそれが写真なら、カメラの操作方法はもちろんだけど、カメラの特性を活かすための照明だ露出だフィルムのセレクトだ…なんてことが撮影までに準備出来てないと、最高の一瞬もへったくれも無いわけです。そういう「確実完璧な事前準備ができるスキル」が、エンジニアの腕ってもんなんです。 エンジニアの腕とは、「いかに本番までに技術的問題をクリアし、クリエイターの感性の赴くままに最高の状態を記録出来るか」であり、それは事前準備に90%以上の力量発揮が求められるモノです。本番中には、真のの力量発揮が必要なシーンは10%も無いんです。それがエンジニアというモノです。 ということで、まぁ通常練習時やギターだけ、あるいは自分で自分の声を録るということも含めて、20~30回は「録っては比較、実験調整、足りない要素の検討」を繰り返せば、イヤでもかなりわかってくる事は請け負いますから、そこんとこは是非がんばって下さい。生録がある場合は、8点は取らないと録れコンの本選には推挙されませんから(^^ゞ
その他の回答 (1)
- kenta58e2
- ベストアンサー率74% (2483/3311)
うーん、さすがに今回は辛口とならざるを得ませんな。 録れコンでその得点は「ごく普通の素人」レベルです。 あのコンテストは、応募の2/3は正直「一昨日録音機買って、昨日録音して、今日提出しました」と言わんばかりの程度のモノ。自己評価はともかくも、そのレベル内での上位に過ぎないので、技術的には全く大したこと無いです。評価シートにはうれしがらせる言葉並んでても、それは外交辞令って奴ですね。 ただ、それを冷静に捉えれば、BR900CDを使っていた時点で、まだまだ工夫の余地はアリアリということ。BR900CD 対 Mbox2では、どう考えてもMbox2の方が品質は上です。 BR900CDでもAT4040で録ったんですかね? BR900CDだと、AT4040の性能をフルには録り込めないだろうと思います。まぁそれはそれで悪い事ばかりでもないんですが、どっちかというと中域張り出し気味(裏返しで高域/低域は不足気味)だけど、声の芯感は太めに感じる音になりがちかなと。全く同条件でMbox2使えば、中域の張り出し控えめ(と言うよりは対BR900CDで比較してフラット)で、中高域から高域は伸びるが『浅く感じる』ので、パッと聞きスカスカした音になるのでは? また中域の張り出しは、声質によっては声の明瞭度に跳ね返るが、ここがBR900CDでは膨らませてあっても、そのふくらみが取れた「正確な音」になると、とたんに貧相に聞こえる事も。これは中域重視のリスニングヘッドフォンとモニターヘッドフォンの関係にも似ています。 でも、それが高品位マイクでないと手に入らない真の透明感やクリア感と紙一重の、高音質の証なんですが。それをどう料理するかが録り手の技術です。「音がクリア」なのと「クリア感がある」こと。「高域が伸びて聞こえる」のと「(本当に)高域までフラットに録れる」のは、全く別事ですので、録り屋としては、その辺の感覚はしっかり掴む必要があります。 BR900CDでは別のマイク使ったのなら、そのマイクをMbox2で使った時の音質の差異をもっと明確に掴むべき。でないと、何の機材を追加した所で、自分の機材での「音質の本質と傾向」を掴めない。それができないと、録音技術発展の余地がありません。 まぁ、AT4040ならマイクプリ有ってもいいか…とは思いますが、とりあえずはAT4040を、できるだけ同じ音源同じ条件でBR900CDとMbox2で「録り比べ」して、両方の結果をしっかり検証して、まぁよしんばBR900CD使用時の方が自分の欲しい音に近いとしても、じゃあMbox2でその音にならないのは何が足りない(もしくは過剰)だからか…というところや、まずはDAWの事後処理でも良いので「どういうEQなりコンプなりの操作をすれば、Mbox音源がBR900CD音源に近づくか」という『事実確認』はしとかないと、いたずらに機材を増やしても操りきれないです。 機材は、欲しい音を生成する「魔法の箱」じゃなくて、「操って欲しい音を得る」道具なわけですから、「欲しい音はどんな音か」ということを感覚論だけでなく、ある種の「数値的な傾向」としてもしっかり理解しておかないと、操りきれずに結局同じ事の繰り返しになります。 そのあたりの「経験不足」「分析不足」が、コンテストで「その他大勢」の得点しか得られない最大の理由ですね。 最も足を引っ張っている要素は、機材ではなく「録音技術の無い自分」です。 ということで、そういうような話は今後の課題と割り切って、実際にマイクプリを先行して買うとするならば、仮に予算があっても正直「己と機材の限界を客観的にわきまえて」いないと使えない高級機は、とてもじゃないけどお勧めできません。今の腕前で、そういう高級機に手を出すのは馬鹿者のする事です。4畳半のアパートに数百万円の高級オーディオ機器を買い込むのに等しい。 なので、確実に研究や練習がしやすい、基本的なコントロール体系がわかりやすく装備されている(つまり、マイクプリ入門機)でないと、現状の腕では買うだけ無駄です。が、入門機でも将来的にも使い続けられる程度のクォリティは欲しいよな…というのは人情。それはごもっとも。 そういう観点になると、DBX 286Aか奮発して386ってとこでしょうね。 もっとも、先輩面して言えば、386のチューブは本音の所、質問者の方には 「まだ早い」ような気はします。今の技量では、チューブの(上っ面の)音を知ると有頂天になってしまいそうで怖いので(マジ)。ディスコンなので入手が難しいですが、まだベリのVX2496を激安で拾ってくる方がマシな気がします(疑似チューブのシミュレータが入ってて、音質的にはマイナス評価する人もあるでしょうが、「チューブ系の操作方法」のコツは体感できるので)。 とにかく、AT4040、Mbox2と揃ってれば、最も足を引っ張ってるのはハードではなく「技量」です。「技量」は「知識=現状分析の不足」と「経験=これは数をやらねば」の不足なので、それは仕方ない。なので、そこを伸ばすためのトレーニングが積める機器選定が、今は最も合理的ですね。 録れコンがその得点だと知ってれば、前からもうちょっと気の利いた事言えてたんですが…ちょっと私も反省です(^^ゞ ちなみに、私の出入りするレベルのアマ向けレコスタでは、DBX286Aは大抵置いてますね。音が及第点という面もありますが、先に述べたように「操作体系がわかりやすく整理されている入門機」なので、「ああいう音にしたい、こういう音にしたい」という変化を教科書通りの操作でやりやすいことと、その逆で「こういう音にしようとすると、このような操作が必要になった…ということは、マイキングでここが悪いようだから直そう」という『セッティングによる音の因果関係』が(経験を積んでれば)わかりやすいからです。 定番かどうかは、私レベルでは何ともわかりませんが、プロ向けレコスタでも1台や2台は転がってることは多い気がします。
お礼
ご回答いただきありがとうございます。 録れコンでは録音6、演奏(打ち込みなのでこの場合歌)6、アレンジ8、楽曲7、オリジナリティ6、完成度7をいただきました。 そのとき出したのは二回目のヴォーカル録り(一回目はスタジオ備え付けのSM58とBR900CD、二回目はAT4040とBR900CDです)です。 ですので、言い訳になりますが、レコーディングは本当に数回かじっただけのビギナー・・・ということになります。 さらに3回目で本当にビギナー録りの二回目より劣る結果になったため「なんでだろ・・・」って感じの状況が現在です。 お言葉を返すようで恐縮ですが、「考えることを怠ってとりあえず機材のせいにして責任を丸投げしている」というつもりはありません(疑いはしますけど)。 作編曲やミックス、マスタリングと違って我々の場合自分だけで完結するものではないので、なかなか経験を積む機会が少ない・・・という難しい部分もあり、各項目私の能力値を数値化するならはっきりレコーディングだけ低いと思います。 私は臆病なのでいつだかお話した仲間への迷惑・・・なんて部分もよぎってしまいます。 録りもまあだいたい普通な感じだったらOKにしていたんですが、次回からは本当にスパルタしこうと思っているところです。 しかし…先は長いなぁ。 がんばります。ご回答いただきありがとうございます。
お礼
今回の件についてのご考察、とても参考になりました。 なるほど、やはりコンデンサマイクというと一般的にダイナミックより高音までしっかり録れるというイメージがあると思いますが、場合によっちゃそういう印象を与える音にならないこともあるんだなぁととても参考になりました。 今回の録り結果と二回目の比較を考えてみました… ■二回目 量感はそこそこ、必要なものはだいたい録れていたと思います。 素人の一発目としては今思えば及第点だったかもしれません。 しかし828mk3ライン録りのシンセとは質感が明らかに違い、CD等プロ音源のボーカル録音には明らかに劣る結果になっていました。 このとき次回の課題はここだなぁと思いました。 自分なりに考えたところ、考えられる原因はボーカルの声量不足による隙間風間、BR900CDのスペック不足、マイキング・設置場所の吟味不足などかなぁとこのときは思いました(的外れなものもあるかもしれませんが)。 ちなみに「ボーカルにAuto-tune掛けすぎじゃ。わからない程度にしておくか、パフュームみたな大胆な方向性にするかはっきりしろ」と録れコンではアドバイスいただきました汗 ■今回 ProToolsのデビュー戦でした。 結果としては二回目に大敗。 だめなところとしては二回目より量感がなく、オケに負け気味でパワーのない音(芯のない音?)になっています。 そのときはすっかり忘れていたのですが、ボーカル立ち位置厳守の指示せず、テープなどの目印も使いませんでした。 またやや上から狙っていたのにダミーマイク等を使わず、マイクに向かって歌わないようになどの指示もしていませんでした。 今回はとりあえずマイキングの見直しから始めてみたいと思いました。 ご回答いただきありがとうございました。