治療法はあります。
それにはまず血圧の仕組みを知っておく必要があります。
ご存知だと思いますが、血圧は自律神経によってその時、その時体調に合わせて瞬時に調節されます。
また、人間といえども、大自然の一部ですからその法則とは無縁ではありえませんので、血圧にも日内リズム、季節リズムなど多様な面があります。いずれにせよ、自律神経がキーワードです。その人の自律神経のレベルに応じて必要な血圧になることはいうまでもありません。
高齢になれば老化がすすみますので血圧は高めになりますが、体の隅々まで血液を送り込む必要があるからです。
またストレスが多いと血管が収縮して血行が悪くなりますので、それを良くしようと心臓の拍動を増やします。当然血圧は上がります。
我々の体は勝手に間違いを犯して血圧を上げたりしません。なんの理由もなく、自然に逆らってまでも血圧が上昇することはありません。
上がる、上げる必要があって上がるのです。体が自然にやってることに無駄なものは一切ありません。
血圧上昇にかかわるのは交感神経です。必要があって交感神経を緊張させます。お分かりだと思いますが、例えば運動やスポーツなど体を活動的にするためには心拍数を増やしたり、血糖値を上げたり、血圧を上げておかないといけません。
また、例えば興奮、怒りや恐怖、あるいは強い不安がおそいかかってくると、ドキドキと頻脈になり血圧も上昇します。
このように心や体にストレスが生じると、交感神経が緊張して血圧が上昇します。
必ず血圧を上げて対処しなくてはならない原因があるはずです。血圧を上げるのは交感神経の緊張しかありません。
仮に遺伝的なものがあるとしても交感神経が緊張しない限り血圧の上昇には繋がりません。遺伝があるとすれば生まれた時から血圧は高くないとおかしいことになりますね。この遺伝は性格が似てるとか極めて緩い遺伝だと思います。同じような生活習慣を辿る可能性が高いためにいつしか交感神経を緊張させる生活に至っているからではないでしょうか。
高血圧の引き金はその原因のいかんにかかわらず、交感神経の緊張です。一方、血管を拡張して血圧を下げる働きをするのは副交感神経です。
要は副交感神経を刺激して交感神経を抑制することが治療となります。副交感神経は休息、リラックスの神経です。自分で心や体をリラックスさせることが一番大事です。その一助となるものは色々あります。鍼、漢方、ヨガ、座禅、瞑想、呼吸法、森林浴、温泉等々、また西洋医学も東洋医学など代替医療にも精通したDrに相談するのも良いでしょう。
お分かりのように、慢性疾患は薬では治らないし、西洋医学だけの病院では決して治りません。原因不明だとすると治しようもないですね。
体は末梢に酸素や栄養が不足すると自ら血圧を上げて血液を送り込もうとします。必要があって自然に血圧が上がるのです。なのにそれを薬物で無理やり押さえ込むと、必要な時に必要な血流量が得られません。この影響は脳や目、腎臓など血流不足に弱い体のパーツあちこちに出てくるようになります。
安静時でも高血圧(人によって基準は違います)でない限りは治療は必要はないでしょう。心身が活動的になってる時は血圧が上がり、夕方から夜間など休息時、食後などちゃんと下がっていれば問題はありません。もっとも薬を多用したり色々違う薬に変えてきた方は体の自然のリズムが狂ってることがあります。自然のリズム通りにはいきません。
薬物に頼る期間が長いと、当然ですが体の本来の治癒力が衰えていますので、自然に戻るまでには時間がかかります。何年も飲んでる薬は一気には止められません(無理やり抑え込んでいたのでリバウンドが酷い可能性があります)が、時間をかけて少しずつ量を減らしながら、一方では生活を見直し、副交感神経に働きかける治療をすることが本来の治療でしょう。
お礼
貴重なご回答を頂き感謝申し上げます。 私のような、無知の者でも分りやすい丁寧なご返事感謝申し上げます。 ありがとうございました。