どのような用途を想定されているかによってケースバイケースではないでしょうか。
一般に、ポリカーボネート(PC)、PET、アクリル(PMMA)は高透明の樹脂で、似たような用途で利用されます。
いずれも無色透明ですが、透過度や屈折率は微妙に異なりますし、強度、耐熱性、表面処理のしやすさ、加工しやすさ、リサイクル性などは異なります。
PCはこの中では唯一のエンジニアリングプラスチックで、強度や耐熱性に優れており、自動車部品や建材(ガラスの代替として使われることが多いです。波板として屋根の材料などに使われることも多いです。)などの用途に主に使われています。また、透明性、耐熱性、反りが発生しないことにより液晶ディスプレイのフィルムとして一部利用されています。価格はグレードにもよりますが他の樹脂よりやや高いようです。
PETはリサイクル性、安全性、耐久性、成形性が高く、PETボトルや透明の食品容器(コンビニのサラダ容器など)への利用が主です。PETボトルは回収されて繊維や卵パックなどに再利用されています。価格はPCより安く、アクリルよりも高いです。フィルムとしては、PETの二軸延伸フィルム(フィルム成型中に縦横に引っ張ることで大幅な強度増加や物性付与を行ったものです)は強度・薄さ・反りの無さ・表面加工のしやすさなどに優れ、電子材料や光学材料など様々な用途に利用されています。これらの分野ではPETの代替品を探すのはきわめて難しいです。
アクリルは強度(ひびが入りやすい)、耐熱性が低いですが、安価です。建材(ガラス代替)、レンズなどに利用されています。
他の透明樹脂でも、ポリスチレンやポリプロピレンなどで分子量や添加剤を工夫することで耐熱性や耐久性を強化したものや、光学特性に優れたCOP(シクロオレフィンポリマー)やCOC(シクロオレフィンコポリマー)など、代替樹脂が多数出てきています。
お礼
参考になりました。ありがとうございました。 では床暖房用の発熱シートはPETという事になりますか。