質問の意図はミサイルを日本が迎撃した場合ですか?単純に北朝鮮がミサイルを発射した場合ですか?それぞれによって回答内容が若干変わりますが、双方の場合に合わせて簡潔に回答します。
まず共通事項として全く世界大戦の心配はありません。ミサイルを日本が迎撃した場合、冷戦時代の対立軸であった資本主義と共産主義の勢力争いがあれば強力なバックボーンを持つ北朝鮮が強気な姿勢で報復行為としてミサイルを迎撃すれば日本を攻撃する可能性がありますが、現代では日米韓と中露が北朝鮮問題で対立しても戦争には成り得ません。何故ならば対立事項があっても冷戦時代と違い相互依存関係にあり、特に共産主義を捨てたロシアと資本主義に依存する体質になった中国にとって、アメリカやその同盟国との対立は自国の経済状態を破滅に導きます。つまり中国とロシアは武力行使でアメリカと一戦を交えてまで北朝鮮を守る意思はないし、北朝鮮を同盟関係にあるからといって武力を使って保護しなければならないような状況に追い込まれることが両国にとって最悪の事態になるので最優先に避けるでしょう。また経済的に瀕死の状態にある北朝鮮は両国にとって朝鮮半島へ影響力を残すために支援しているだけであり、本音は弱者のくせに融通の利かないお荷物的な存在です。北朝鮮が武力行使の準備を始めれば中露が圧力をかけて止めるでしょうし、それに対して北朝鮮はミサイル迎撃で生じた損害の補填を経済援助として無理難題の要求すると思います。
北朝鮮が世界でも有数の軍事力と経済力を持っていれば戦争の心配もありますが、北朝鮮の軍事力は人数が多いだけで自衛隊でも圧勝してしまうほど脆弱なものです。自衛隊でもと書くと語弊がありますが、自衛隊の軍事力は防衛費、装備、訓練度は世界有数です。しかも北朝鮮は日本と国境を接しておらず朝鮮戦争のように陸軍の奇襲侵攻作戦はできないし、空母を持たない北朝鮮に制空権を握られることはありません。日本と戦争状態になれば防空網を突破して迎撃できなかった数発のノドンミサイルで日本にも局地的に被害は生じるでしょうけど、アメリカとの共同作戦で北朝鮮は焦土化します。それは金正日総書記や朝鮮労働党幹部、朝鮮人民軍幹部も理解しています。
もしろミサイル発射に関して脅威なのは、北朝鮮が発射に成功した場合にその技術がアメリカのテロ指定国家やアルカイーダ等の国際テロリストに渡ることです。過去に偽ドルや麻薬を外貨獲得のために密輸した事実が存在しますし、経済的に瀕死の北朝鮮にとってミサイルの輸出が貴重な外貨獲得資源になる事の方が脅威です。北朝鮮がミサイルを売却したところで経済は立ち直りませんし、テロの脅威が増えるだけという悪循環になります。ある意味世界大戦より危惧すべきシナリオだと思います。
お礼
今の時代は世界大戦よりも恐ろしいことが増えているんでしょうかね。ご回答ありがとうございました。