>ヨルダン川西岸地区への攻撃が無いのはなぜなのでしょうか?
ヨルダン川西岸地区は、PLOの穏健派が支配しています。
穏健派は「ユダヤ人が主張するする3000年前の土地所有権を認め、イスラエルを承認」し「共存共栄の道」を模索しています。
軍事的な行動は、形式上放棄しています。
ですから、イスラエル軍も「わざわざ攻撃して、寝た子を起こす事はしない」のです。
>ハマスはガザ地区のみで活動を行っている組織なのでしょうか
国際選挙監視団の監視の下に行なわれたPLO評議会(国会に相当)選挙で穏健派が破れ、強硬派のハマス所属立候補者が過半数を占めました。
ところが、穏健派は「ハマスの勝利を認めない」状況が続いています。
ですから、ハマス本部があるガザ地区を中心に活動を行なっています。
ヨルダン川西岸は、旧PLO(穏健派+強硬派)を軍事・資金援助していたヨルダンと国境を接していますが、前ヨルダン国王の死去に伴い、PLO強硬派への援助を(アメリカの命令を受け表面は)停止しています。
昔の活動拠点であるレバノンも、ヨルダン政府の影響下にあり活動出来ません。
ですから、エジプトと国境を接するガザ地区に拠点を設けたのです。
そもそも、ハマスは「エジプト・ナセル大統領の支援を受けて誕生した組織」です。
今でも、エジプト国内には「ハマス支持者(とパレスチナ難民)が多く存在し、正式に国境を通過したり、地下トンネルを通過してガザ地区に活動家・支援者が行き来」しているようです。(ロイター通信)
イスラエル・パレスチナ問題は、根本的な原因(第二次大戦末期のアメリカ・イギリスとユダヤ人協会との密約)を解除しないと解決しないでしようね。
お礼
イスラエル建国の時代から詳しい解説ありがとうございます! 「パレスチナ地方の近代史」も参考になりました!