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グルジアの紛争とCISに加盟する事のメリット

グルジアの紛争はグルジアがCISから脱退する事を引き金にしていると聞きますが、CISに加盟する事にはどんなメリットがあるのでしょう。また、イマイチ、グルジア紛争の全貌がつかめないので詳しい方、今回の紛争の原因と背景を是非教えてください。

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  • DieMeute
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回答No.3

とりあえずウィキを・・・ 南オセチア紛争 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%97%E3%82%AA%E3%82%BB%E3%83%81%E3%82%A2%E7%B4%9B%E4%BA%89 オセチア人の多い南オセチアは、グルジア人の多いグルジアから独立し、ロシアの北オセチアとの統合を望んでいます。その為、グルジアと南オセチアの間には昔から紛争がありました。 ロシアは南オセチアを支援しつつ、平和維持軍を派遣していました。 南オセチアとグルジアの境界では以前から銃撃や砲撃が頻発していたのですが、今回、それがエスカレートし、グルジア軍が南オセチアに侵攻し、南オセチア軍とロシア平和維持軍を蹴散らして領土の大半を占拠します。 この事態にロシアは援軍を派遣し、グルジア軍を叩き、南オセチアから追い出しました。それだけでなく、グルジア領内に侵攻します。 また、ロシア軍は南オセチアと同じように独立を求めるアブハジアにも軍を出し、そこからグルジア領内に侵攻しました。 その後、ロシア軍は撤退しますが、南オセチアとアブハジアの境界よりグルジア側に10キロから15キロの安全地帯を設定し、平和維持軍を駐留させようとしています。 また例外的に、安全地帯から外れている黒海のポチ港の占領を続けています。 こうしたロシア軍の介入に怒ったグルジアはCISからの脱退を宣言しました。 グルジアはカスピ海で生産される石油やガスの輸送ルートにあたります。特に、アゼルバイジャンのバクーからグルジアを経由してトルコのジェイハン港まで繋がるBTCパイプラインは欧米諸国が建設した重要なパイプラインであり、1日100万バレルを輸送します。 この他にもバクーと黒海沿岸のスプサを繋ぐバクー・スプサ・パイプライン(1日15万バレルの輸送量)や、バクーから鉄道で黒海のバトーミ港やポチ港まで石油が運ばれています。 その為、グルジアでの石油の輸送ルートの主導権を握るためにロシア、またはアメリカがこの紛争を仕組んだという見方が出ています。 しかし、私はそうは思いません。 この紛争は7月末に始まり、8月2日にはあまりの攻撃の激しさに南オセチアの首都から子供と女性の避難が始まります。 その為、8月4日にはロシアがアメリカにグルジアへの影響力を発揮して紛争を止めるように要望しています。 また、自ら調停に動いています。ただ、この調停は南オセチアよりだとグルジア側から拒否されうまくいきません。 そして、グルジア軍の本格的侵攻が始まると、ロシアは国連に緊急安保理事会の会合を要請し、即時停戦と和平交渉案を提出しますが、各国の足並みは揃わず、声明は出せませんでした。 その間にもグルジア軍の侵攻は進み、南オセチアの大半を占拠され、グルジアは南オセチアに降伏勧告します。 ここで、ロシアは国家安全保障会議を開き、武力介入を決断します。 このようにロシアは武力介入する前にまず、アメリカに働きかけ、自ら調停に動き、国連にも訴えているのです。もし、ロシアが紛争の仕掛け人なら、このような外交交渉はしないでしょう。 また、ロシアがグルジアでの石油輸送ルートの主導権を握りたがって、紛争を起こしたとも思えません。 それならBTCパイプラインを破壊したり、パイプラインの通っている土地を占領する筈ですが、パイプラインまで侵攻する事もなく撤退しています。 さらにはロシアは、BTCパイプラインの石油を止める意図はないと発表しています。 鉄道が一部破壊されたり、ポチ港は占領されたままですが、石油を扱う量はバトーミ港の方が多く、ポチ港の10倍です。 そもそも、鉄道で運ばれる石油の量はBTCパイプラインの20%程度の量でしかありませんし、もう一つのパイプラインが着くスプサ港も占領されていません。 実はBTCパイプラインは、界面活性剤などの化学薬品を石油に添加すれば、その輸送量を40%も増やせます。この方法をとれば、鉄道で運ばれている石油や、バクー・スプサ・パイプラインで輸送されている石油も全て、BTCパイプラインで運べます。ただ薬品などの分、コストがかかりますが。 それだけの能力のあるBTCパイプラインにロシアは手をつけていないのです。だから主導権を狙っているとも思えません。 このBTCパイプラインに出資ししている企業が8月12日に報告書を出していますが、そこには「ロシアが主導権を握る意図を持っているという報道があるが、それはあまり現実的ではない」とあります。さらに8月22日にも報告書が出されており、そこには「ロシアにBTCを破壊する、あるいは石油輸送をコントロールしようとする意図は一切確認できない」とあります。 アメリカについて言えば、グルジアを経由して運ばれる石油は欧米向けです。BTCパイプラインも欧米の出資でできました。 もし紛争でパイプラインが破壊されたり、石油の輸送が止まれば、損をするのはアメリカや欧州なのです。 アメリカはグルジアでの紛争は望んでいません。 実際、グルジアの軍事行動を止めようとしたが、グルジア政府は聞き入れなかったと、アメリカ国務省の高官が記者会見しています。 だから今回の紛争はグルジア政府のサーカシュヴィリ大統領が起こしたものだと思います。 今年の2月にコソボが独立宣言をし、多数の国に承認された事が刺激となって南オセチアでは独立の気運が高まっていたそうです。 しかもロシアは南オセチアやアブハジアへの支援を増してもいました。 グルジア政府は苦々しかったでしょう。もし、南オセチアが下手に独立したら、他のアブハジアやアジャリアや他の民族も刺激する事になり、グルジアが分解しかねません。 幸いNATOやEU諸国はグルジアのこうした地域について、グルジア側に立っており、5月にはロシアのやり方を非難しています。 また、グルジア軍はアメリカ軍と友好関係にあり、合同軍事演習を行ったり、少数ですが、アメリカ軍が国内にいます。 サーカシュヴィリ大統領としては、南オセチアに侵攻したとしても、ロシアはアメリカや欧州諸国との軋轢を懸念して、本格的な軍事介入はしてこないと思ったのではないでしょうか。 そもそもサーカシュヴィリ大統領は過去にも軍を動かし、小さな成功を収めています。 2004年には独立の動きを見せたアジャリアに対し、軍を動かして恫喝し、独立の動きを潰しました。 2006年にはアブハジアのコドリ渓谷に軍を送り制圧しています。 こうした過去の成功も今回、軍事行動に踏み切らせた一因かもしれません。

dassyuinu
質問者

お礼

・・・内容が多すぎて今すぐに理解する事はできませんが、とにかく詳細なご回答ありがとうございました。 勉強します。

その他の回答 (2)

  • jkpawapuro
  • ベストアンサー率26% (816/3045)
回答No.2

>CISに加盟する事にはどんなメリットがあるのでしょう。 現在どこまでやっているかはわかりませんが、これまでは格安で燃料が供給されました。 オレンジ革命で親欧米の立場をとったウクライナに対して、ロシアがガスの値上げ・供給停止を行って、ヨーロッパが大混乱になったのは有名だと思います。 あと最大のメリットは、ロシアに攻め込まれないということでしょう(笑)。 回の紛争の背景ですが、これまでヨーロッパのエネルギーの多くは、シベリア・カスピ海などから産出する原油ガスを、ロシアがパイプラインを使って輸送売却することで供給されていました。 つまりエネルギーという生命線をロシアに握られていたわけです。 (これを冬に止められたらヨーロッパで凍死者が激増します) そのエネルギーの一極支配に楔を打ち込む形で、カスピ海(アゼルバイジャン)~地中海(トルコ)にグルジア経由でアメリカがパイプラインを引きました。(地中海から先はタンカーです) 面白くないのはロシアです。これではロシアの言い値で西欧にエネルギーを売ることも、パイプラインを止めるぞという脅しによる恫喝外交も効果が薄くなります。 そこで民族問題をかかえるグルジアの南オセアチア等に独立運動をたきつけて、混乱に乗じて占領しました。 今回の紛争はグルジアがこの奪われたオセアチア奪回に向けて兵をあげたところを、てぐすね構えて待ち構えたロシア軍に叩かれたわけです。 さらに占領地を広げられ、おそらくパイプラインの通る一部の地域も取られたでしょう。 一番の謎は、真珠湾じゃあるまいしどういう謀略で勝ち目の無い戦争をグルジアに仕掛けさせることに成功したかです。 というのも国境を挟んだロシア側の北オセチアには、対チェチェン用の即応精鋭の大部隊が常時てぐすね引いて待ち構えていて、はじめから勝ち目の無い状態です。(私もこのサイトで知りました。)

dassyuinu
質問者

お礼

ご回答ありがとうございました。 勉強になりました。

  • aigacy633
  • ベストアンサー率14% (7/50)
回答No.1

背景に何があるのか?昔ならCIAかKGBだと答えればそれで良かったのですが、今ではもっと複雑になってしまいましたね。けしかけたのはアメリカです。グルジア軍には、民間の米国人が指導する部隊がありますね。現在アメリカは複雑な状況ですが、世界の覇権を手放すべきと考える勢力の方が強いです。そこでロシアの反撃の密約のもと、グルジアを駆り立てたのです。もともと南オセチアは親露ですから、ここはロシアの同盟国か、一部になるか、どちらかでしょう。その後グルジアのアメリカ軍は撤退します。テロと戦うのはロシアになります。どうです?バカバカと言われるブッシュもなかなかやるでしょう?

dassyuinu
質問者

補足

私の理解力やら知識が足らないのか、お話がみえないので重ねての質問をさせて下さい。 >>民間の米国人が指導する部隊がありますね。 あるとどうなるのですか?そもそも民間の米国人とはどういう人ですか?民間人が軍事組織を指導しているんですか? >>そこでロシアの反撃の密約のもと、グルジアを駆り立てたのです。 密約というのはどことどこの密約ですか?そしてそれは情報ですか、それとも推測ですか? >>テロと戦うのはロシアになります。 テロとはグルジア国内にいる軍事組織の事ですか?それとも国際的軍事組織のことですか? そもそも、覇権というものは人々が認識するものですから、そんな事で簡単にアメリカからロシアに渡るものでしょうか。また、ブッシュはそんなふうに考えるでしょうか。 重ねての回答は面倒かと思いますが宜しくお願いいたします。