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排出量取引に関する質問

勉強不足で申し訳ないのですが、排出量取引についてもしご存知でしたら、以下について(いずれかでも結構です)お教えいただければと思います。 1. 排出量削減目標を掲げている国を教えていただけますでしょうか。 2. 排出量取引は「購入しさえすれば、いくら二酸化炭素を排出しても構わない」ことを暗に認めた取引といえますが、EUがこの取引を推進するのには、どのような理由が考えられますか。

みんなの回答

  • poohhoop
  • ベストアンサー率52% (121/229)
回答No.2

1.1の方のとおりです。  京都議定書を批准した国はすべて目標がありますね(日本も) 2.について 私は排出枠取引という方法に疑問を持つ人間です。 ひとつの意見としてお聞きください。 まずこのシステムを積極的に推進するヨーロッパの事情を考慮すると、 基準とされる1990年という年は、東西冷戦終結直後で石炭を主エネルギーとする東ヨーロッパが西側に吸収されていった時代です。 また西ヨーロッパの国々についてもエネルギーの主体が石炭から石油、天然ガスに移行していく過渡期の時期といっていいかと思います。 ドイツは1990年に東ドイツを統合し、非効率な東ドイツのエネルギー事情を西ドイツの技術で改善され始めた時期。 イギリスは国内で大量に算出する石炭から北海油田、北海天然ガスへの転換が進んでいく時期。 フランスは原子力への転換が進んできており、排出量は横ばい。 ヨーロッパ諸国は1990年を境にCO2の排出量は横ばいか下がる傾向にあり、排出権取引を導入することで 他の国に排出枠を販売するチャンスを得る事になります。ドイツ、イギリス、ロシアはもともと下がる傾向にあり、フランスは貴重な輸出資源である原子力電源の競争力アップにつながる等、自国の利益につながる可能性があります。 アメリカ、カナダなどはもともとヨーロッパ諸国のたくらみを見抜いたのか京都議定書を批准しませんでした。 それに比べ日本はオイルショック以来、高いレベルの省エネ技術を進展させ、工場生産におけるエネルギー消費量を極限まで削減し、同じ種類・量の製品を製造する場合のエネルギー使用量は諸外国と比べきわめて低いレベルを達成しています。(参考URL) そんなことで排出枠取引を例えていうと、、、 絞りきった雑巾を持った日本とたっぷりと水を含んだヨーロッパ・アメリカが同じスタートラインに立って、競争して、負けたほうは金を払えという制度なんですよね。それも前述のようにスタートライン自体が公平じゃないのではと思うような感じです。 特にヨーロッパがいつまでも1990年基準を持ち出すことに疑問を感じます。 つまりCO2削減を目指すのではなく、「削減できなくてもお金を払えば許してやる」という制度ですね。 じゃ、どうすれば削減できるのかという疑問に対して、最も妥当な提案をしているのは日本の「セクター別アプローチ」だと思っています。 同じ製品、同じ製品を製造している工場で最もCO2排出が少ない方式を世界中の国が採用するという、最先端省エネ技術の技術移転を推進しようとう提唱です。 ぜひ「セクター別アプローチ」について勉強していただきたいと思います。 ただしこの提案は省エネ技術が進んでいる日本が明らかに有利になる提案です。 つまり環境問題においても自国の利益誘導の戦いであり、政治的な主導権争いであるというのが私の考えです。 以上一個人の意見として長々と書かせていただきました。 URLをいくつか http://www.rite.or.jp/Japanese/labo/sysken/about-global-warming/download-data/SectoralApproach.pdf (セクター別アプローチについて、10ページ目に製鉄と発電の各国の効率について) http://www.meti.go.jp/committee/materials/downloadfiles/g51017a04j.pdf (4ページに石炭発電の効率の差が) http://www.env.go.jp/council/06earth/y060-34/ref03-3_4.pdf (8ページに製紙の消費エネルギー国別比較:ドイツが一番)

  • y-konsan
  • ベストアンサー率37% (30/79)
回答No.1

1.排出量削減目標を掲げている国 http://www.valdes.titech.ac.jp/~kanie/CCtarget/Kanielab-database-top.htm 2.EUがこの取引を推進する理由。 温暖化は、今の人間が利便性、快適性のためにCO2を排出し、その被害を数十年あとの子孫が被るという構図なので、温暖化防止を呼びかけるだけではなかなか減らないのが現実です。これは、過去10年の歩みが実証しています。 それで、欲望や慣れや無知のために、子孫の痛みを今の人間が感じない神経回路を、お金という媒体を通して結ぼうというのが環境税や排出権取引を進める基本的な考え方だと思います。 つまり、CO2を排出すると、お金が減るという痛みが自分にくるというシステムです。 弊害もあるでしょうが、CO2削減の方向に人類を導くためにはこのような方法しかないのかもしれません。 それと、日本では、つい最近まで、温暖化報道で消費縮小を懸念する企業や、その企業からの商品広告収入が減少することを恐れる一部のマスコミが、温暖化人為説を否定したり無責任な懐疑論を流してきたため、国民は温暖化を正面から受け止められず、EUに比べ排出権取引も遅れをとってしまったということではないでしょうか。

rakuareba
質問者

お礼

素晴らしいご回答ありがとうございます。的を得たご回答、とても嬉しく思います。排出量取引は、Co2を減らすために、EUがやむなく取った措置ということなのですね。 温暖化人為説の否定については、いくつか書物が発行されているのを見て、それら書物に記載された内容が真実なのだとばかり思い込んでいましたが、そうとは限らないということが分かりました。 中国やアメリカは、排出量取引が法制化されていないにも関わらず、取引だけには参加しようとしているのですね。拝金主義もほどほどにしてもらいたいものだなと思います。