葉緑素含有物を薦めている方がいるので.葉緑素癌尤物の毒性について。
葉緑素は.ポルフィリン環をもつ比較的不安定なぶしつです。したがって.活性酸素があると.活性酸素と反応して.みずから.フリーラジカルになり.各種毒性をもちます。
この毒性を避ける為には.現時点で「空気と接触させない」.「温度を上げない」しか.方法がありません。一般に.生きた植物の場合には.温度が上がらないように.空気と接触しないように.分解して生成した変な物が害をなさないような状態に変化させる.という機構が作用しています。一方.ちゅうしつしたり.精製したりすると.このような有害生成物をせいせいしない・せいせいしたとしても分解する.という機構がなくなり.毒性しか示しません。
おおくの栄養補助食品は.このような.自然分解生成物の毒性を持つ場合があります。
>例えば炎症というものは白血球が作る活性酸素によって起こりますが、フランス海岸松エキスによって関節症痛みが取れたり、喘息の発作がでなくなるなど強い抗炎症作用があります
と書かれた内容に一部疑問点があります。「白血球数の変化」について記載されていません。もし.白血球の成長を抑制する毒性を持つ成分が含まれていたら.白血球が減ります。「喘息の発作」の大きな原因は.気管支・肺胞付近の分泌物の増加です。白血球の遊走状態を調べられているのでしょうか。
>しかし老化の原因になっている活性酸素は細胞内で発生していますので、いかなる抗酸化栄養素の影響も受けません。老化と死は必ず進みます。
これは.2つの老化を混ぜています。一つは.細胞分裂の抑制による老化と.もう一つは最大細胞分裂許容数による老化です。細胞が分裂可能なかずはきまっていて.全部の分裂が終わる頃が.100-120歳程度です。これが「老化と死」の関係です。一方.細胞老化は.活性酸素によるDNAの損傷が原因の一つといわれていて.DNA付近に活性酸素を分解するビタミンE,Cが豊富にあると.細胞老化をある程度予防できるとされています(調べられた内容は.皮膚細胞の紫外線による老化におけるビタミンの影響)。
それと「特許」について記載している方がいらっしゃるので.「特許」は.嘘を書いても成立します。私の恩師は.嘘を書いた特許を2つ持っています。「特許」となっていても本当の事とはなりません。「特許」には.学術的裏づけがまったくありません。
最後に.動物は.その生命を維持する為にはどうしてもフリーラジカルが必要です。たとえば.神経伝達ぶしつは.神経末端から放出され.受容体で分解されます(分解時に光を出す)。分解されずいつまでも残っていると問題ですが.ある特定の時にフリーラジカルを生成し.次の瞬間には分解されるという過程があって.生命が維持されているのです。単に除けば良いというものではないのです。この点から考えれば.過剰なビタミンE,Cは有害でしかないのです。
なお.ビタミンEは止血を抑制する効果がありますので.飲みすぎると出血が止まらなくなります。内出血の原因になるのです。
>れなんだという食物はあるのでしょうか?
なんでもいいですよ。カロチノイド系色素を含んでいる食品ならば。健康な人の場合には.食物繊維を確保する程度の野菜を取っていれば.大体確保できますから。
逆に言えば.運動選手のような過剰な運動によって.活性酸素が極端にできる環境にしたり.強い紫外線を浴びつづけて皮膚が老化するような山岳地区での日よけをしたりすれば.わざわざ積極的に.体内から活性酸素を除去する事を意識しなくてもなんとでもなるようになっているのですから。