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「MADE in JAPAN」の衣服は本当にいい物なのでしょうか
「MADE in JAPAN」と聞くと「質の高いもの」というイメージを持つのですが、工業製品はいいとして、衣料品となるとどうなんですか? もちろん中国製やアジア製に比べたら質は高いんでしょうが、例えばイタリア製やイギリス製、アメリカ製の衣料品に比べてどれくらい比肩しているのでしょうか? 下記のブログではグレゴリーとポーターを比べて「ポーターは浪花節で暗いから使えない」という風に評していましたが、それは単なるイメージ上の問題であって、実際の造りとか材質とかの質の高さ云々の話では無いと思います。 (ちなみに自分もグレゴリーとポーターを比べてグレゴリーを買ったんですが、決め手になったのは質ではなく価格でした(グレゴリーの方が安かった)。でもポーターを「浪花節で暗い」とか「どっかの田舎町で細々と作ってそう」とかいう風には感じませんでした。ひょっとして自分の感受性が悪いからなんでしょうか。) 実際の所、日本製衣料品の質の高さはどれほどのものなのでしょうか? http://d.hatena.ne.jp/sukebeningen/20080308
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こんばんは。 ブログも拝見しました。 アパレルデザイナー暦28年です。 今、日本のアパレルは、専門学校を出て1年で、全てのことが解ったような人がデザインしたり、しまいにはアシスタントなるデザイナーまで存在します。 パタンナーもしかり、平面の囲み製図で人体と言う、立体にジャージ製品をまとわせる幅は、あっても薄っぺらな服がまかり通る時代です。 コムデ・ギャルソンは、基本的に立体のパターン(立体裁断)なのでこの、ブログの主も認めているのでしょう。しかし、コムデ・ギャルソンも実は、ギャルソン教であるように、映ります。 特定のニッチな人たちに、受け入れられる服であるに違いないのです。 日本という国は、例え中国生産にしても「世界一、こうるさい」注文をつけるのです。 細部にわたる注文ですが、ロット(生産枚数)は、アメリカに比べると比較にならないほど少ないにもかかわらず。。。 日本人は、基本的にきちんとした品質に魅力を感じます。 日本の縫製工場を見るなら、中には中国からの出稼ぎを雇用しているところも少なくなく、技術的にも日本人より器用で、若いため効率よく仕上げたりします。 いま、繊維業界では、物つくりの拠点を本国に移す動きがあります。 物を作らせたら、ぴか一の日本人ですから、安い海外製品(主にアジア)に頼らず、高価なものに必要不可欠な「メイド・イン・ジャパン」が、再度、注目され始めていると思います。 イタリアは、素材の国。 イギリスは、伝統や格式を重んずる国。 アメリカは、建国の歴史からして、老舗とは言いがたい国。大量に作り安価なイメージ。 私の解釈では、日本は元々、着物文化から派生して「能衣装」などには、他国に負けない「物つくり」の工夫や技術が、存在する国。 このような感じがします。 決して、工業製品だけでなくです。 伝統の帯や、着物の図案や和柄は、欧米のデザイナーが、真似るほど価値が高いと思いますし、京都の庭園なども日本人の、独特の「美意識」を感じます。
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- letterman
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日本製かどうかより、ファッションの場合はその服の着用目的、販売価格と言ったものにも目を向ける必要があります。どれくらいのコスト(お金と時間)をかけていい商品か、ということです。 2ヶ月かけて製造して、50万円で売るスーツと、1ヶ月で1000枚製造する、1000円のTシャツとでは品質検査の基準が違うと思います。 それはイタリアのものでも日本のものでも中国製でも同じ事です。 服に限らずともいえます。 アジア圏の縫製技術は、日本のメーカーが指導、開発して来た経緯もありますから、日本輸出向けの商品については日本の検品基準が要求されるので、それなりの商品でないと合格しないので工場側もきちんとしたものを作ってきます。要は生産国というより、どの国、どのメーカーに出荷するのかで基準も変わるという事も考えるべきでしょう。 毛芯縫製のスーツなど、高級品の技術を持った中国の技術者もいます。 イタリアは昔からフランスの縫製工場としての歴史を持っていますから、それなりの技術は持っていますが、闇雲に高級品ばかりが製造されているわけではありません。 実際、100円ショップではイタリア製の陶器が大量に売られています。
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ありがとうございます。 確かに、大量生産の工業品としての衣服と、少量生産の嗜好品としての服は、同列では語れないですよね。 ひょっとして、大量に服を作る技術自体は、日本だろうがアジアだろうが欧米だろうがそんなに変わるものでもないんでしょうか。 後はもう「日本製がいい!」「アメリカ製がいい!」っていう、嗜好品の領域なんでしょうね。
日本の縫製は品質管理の面で高い水準を持っていると思います。 中国やタイなどの縫製技術がかなり上達してきたからその差は縮まっていますが ジャケットやスーツを選ぶのに、やはり日本の縫製とアジアのそれでは細かい作りに それなりの差があります。 例えば芯を毛芯にしているか、肩のいせ込みの丸み、それぞれ差が出ます。 服飾は、カジュアルとビジネスウエアでは求める品質も違います。 また、素材の質感と発色では圧倒的にイタリア製が優れています。 しかしデニムは岡山が世界でも有数の生産地であったりします。 また、海外ブランドのライセンス品などでは「日本製」でないとライセンスブランドを つけさせないもの(バーバリー)などもあります。 ですから、選ぶモノによります。 ちなみに、ラルフローレンはジャケット類はインパクト21という会社が日本で縫製しています。 パンツなどは米国の生産ラインで南米のものを輸入しています。 日本製だから品質が高いということは言えても日本製でないから 品質が高くないとは言いがたい時代にはなりました。 必要なのは服を見る目。知らずにタイ製のポールスチュワートの スーツを着ていて着心地がよければそれはそれでいいと思いますが。 服とは所詮つまらないこだわりと自己満足に高い金を出すものですから。
お礼
ありがとうございます。 確かに日本人は細かいところに手間隙かけて作りますから、その分品質にも反映されそうですよね。 海外ブランドがMADE in JAPANに求めるのも、その丁寧さなんでしょう。 でも一方で、例えばジーンズなんかは「確かに日本製の生地と裁縫技術は優れているものの、どんなに頑張っても1950年代くらいのリーバイスのあの感じは出せない」と聞きます。 やっぱりどんだけ日本が頑張っても出せない技術や味というのはあるんでしょうね。 まぁ、その辺まで行っちゃうとマニアックな自己満足の領域なんでしょうが。
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ありがとうございます。 日本人は、ある意味「神経質」というか、妙に細かいところまでクオリティーをコントロールされていないと気がすまない気質みたいですね。 MADE in JAPAN信仰も、その辺に起因するんですかね。 確かに日本の和装文化は誇るべきものだと思います。 でも一方で、洋装文化はたかだか100年くらいしか経過していない(アメリカの洋装文化よりも短い)から、洋装(ファッション)では世界的に遅れている部分もあるんでしょうかね? かのブログの主さんの文章を読んでいると、どうもそんな「遅れている日本の服飾文化(と「日本人であること」)」に強いコンプレックスを持っていて、それが日本製品叩き(「ポーターは暗い」等々)につながっている印象を受けました。 ひょっとしたら、日本のアパレルデザイナーさんたちの中にもそんなコンプレックスを持った方が多いんでしょうか?