ハゲのどこが悪いのか?
「折れたタバコの吸殻で、あなたのハゲが分かるのよ」と言ったのは誰だっただろう。中条きよしだったような気もするが、もしかしたら私が酔っ払ったときに(ハゲに悩む男の会)の会合に乱入して叫んだ一言かもしれないが、今となっては確認の取りようがない。
男はハゲると、女から陰で笑われ、軽蔑され、挙句の果てにはその人間性まで否定される。何も悪さをしていないのに、ただハゲているというだけで、犯罪者と同じ扱いをされるのだ。ハゲた男は気の毒だ、と私は同情の気持ちを禁じえない。
ハゲた男は職場でも、みんなの輪に入れない。会社終わりの飲み会にも参加しないし、トボトボ家に帰る道すがら、すれ違う人々が、全員で嘲笑しているのを感じ取る。そんな屈折した日々を送り続けているハゲに、とある変化が訪れる。
ある日を境にハゲの口元が、ニヤリとする。周りのハゲを軽蔑していた国民たちが、まったく気づかぬようなジワジワしたスピードで、ハゲのハゲ具合が、改善されているのだ。そこにはハゲが会社終わりに密かに通い続けている、闇組織に秘密があったのだ。
それは育毛剤ではない。またカツラでもない。そのハゲ改善方法とは、世にもおぞましき、アデランス式増毛法だったのである。と、このようにハゲは本当に可哀相なので、その変化に気づいても、口に出すのは控えるべきであろう。
どうしてハゲは、みんなに舐められるのか?ココロ(私もハゲしく舐められたい)な私に、誰か教えてください。
https://www.youtube.com/watch?v=Gs069dndIYk