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帯状疱疹後の神経痛に効果的な竜胆瀉肝湯とは?
- 祖父が帯状疱疹後の神経痛に悩んでいます。立って歩くことも辛い状態です。副作用の少ない漢方薬、竜胆瀉肝湯が効果があるという話を聞きました。しかし、祖父は病院が嫌いであり、自己判断で飲むことに不安があります。竜胆瀉肝湯を試すべきですか?
- 漢方の薬、竜胆瀉肝湯が帯状疱疹に効果があるという話です。祖父の神経痛で悩んでいるのですが、薬に頼らず自然治癒を望んでいます。しかし、竜胆瀉肝湯の効果について詳しく知りたいです。また、祖父の病院嫌いもあり、診療を受けずに飲むことは危険でしょうか?
- 祖父が帯状疱疹後の神経痛で苦しんでいます。動くことも辛いため、日常生活に支障をきたしています。竜胆瀉肝湯が帯状疱疹に効果があると聞きましたが、薬に頼ることに不安があります。また、祖父は病院が嫌いであり、診療を受けずに飲んでも大丈夫でしょうか?
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sharaku14さん おはようございます。 薬局を経営している薬剤師です。 sharaku14さんは薬学生との事ですから、少し詳しく記載しますね。 sharaku14さんは全く漢方の知識が無いようですね。素人向けには西洋医学の病名で漢方を説明する場合が有りますが(例えば風邪の初期に葛根湯・鼻水が垂れている鼻炎の方に小青竜湯等)、そう言う感覚で漢方薬を選薬すると思わぬ副作用を出してしまう場合も有ります。それと成分と実際の症状をきちんと把握して選薬しないと思わぬ副作用を出してしまう場合も多々有ります。(例えば風邪の初期で使った葛根湯で血圧上昇させてしまう場合等 これは葛根湯の主成分麻黄の主成分のエフェドリンの働きの為です。) まず漢方の場合は、人間を大まかに二つに別ける事から始まります。1つは肉体労働をしている方みたいな身体を動かすエネルギーが多い方です。もう1つは俗な言い方の「虚弱体質」と言うどちらか言うと弱々しくて身体を動かすエネルギーが少ない方です。前者を「実証」・後者を「虚証」」と言います。この見分けがしっかり付けば、それだけでも症状は治ったも同然と言っても言い過ぎでは有りません。 この見分け方ですが、以下の様になります。 実証・・・声は大きい方でどちらか言うと他人より薄着を好むタイプ。食べ物で言うと温かい物よりは冷たい物を好み真冬でもアイスクリームとかアイスコーヒーと言うタイプ。他の食べ物では苦い物を好む方も多い。見た目的にはガッシリしていて実際はしてなくても「貴方は何かのスポーツをしているでしょ??」と言われるタイプ。 挙証・・・声はどちらか言うと小声で、他人から比べると厚着を好むタイプ。食べ物で言うと温かい物を好み真夏でもホットコーヒーと言うタイプ。別な食べ物で言えば辛い物や香辛料の効いた食べ物を好むタイプ。見た目では実際は病気でなくても「貴方どこかが悪くない??」って言われる様な弱々しく見えるタイプ。 おじい様はどちらかと言うとどっちに近いでしょうか???まず竜胆瀉肝湯は実証向けのお薬ですから、まず治るか治らないかと言う事をさておいて、おじい様が実証に近いかもと言うタイプだったとしたら服用しても副作用が起きない可能性が高いでしょう。もしこてこても虚証だった場合は、胃腸症状が出てしまうかも・・・・。 私自身帯状疱疹の患者さんに竜胆瀉肝湯を使った経験が無いのですが、もし使えるとしたら初期症状なんだろうと思います。竜胆瀉肝湯とは、帯状疱疹を起すヘルペス等のウイルスを撃退するお薬ではなくて、元々は腎臓や膀胱系・子宮膣部等の下腹部臓器の炎症が結果として体内の水分処理が可笑しくなって起す症状の急性期に用いるお薬です。帯状疱疹を起すウイルスは水疱瘡を起すウイルスと同じウイルスなので、初期は皮膚に水泡を起します。水泡の中身は本来皮膚に無くても良い過剰な水分ですから、つまり水分処理が可笑しくなっている状態です。この水泡が出来る状態から症状が進むと水泡が減ってウイルスが体内の神経の中に入り込みしっかりした痛みを起すと言うのが帯状疱疹の進行具合になります。したがって初期の水疱瘡的水泡が皮膚にある段階で漢方薬を服用するのであれば、竜胆瀉肝湯が使える可能性が有るでしょう。(もちろん実証と言う方であると言う条件が付きますけど・・・) 多くの患者さんはまずは病院に言って西洋医学的な治療をまずされます。その後どうしても良くならないと言う事で「漢方でも服用して見ようか!!」となる方が多いんです。したがってどんな症状でもある程度進行した状態で漢方治療を始めますから、帯状疱疹で言えば初期症状の水泡が皮膚に出来た状態ではないので、竜胆瀉肝湯を使える可能性が低いと言う事になります。以上でお解りになったかと思いますが、おじい様の様に痛みが激しくて動きに問題が出ている方で神経ブロックをしても効果が出難い言ってしまえば症状が進んだ帯状疱疹には、竜胆瀉肝湯を使かえる可能性は低いと私は思います。 では私の薬局に帯状疱疹で訪れた患者さんに私がどう言う対応をするかと言うと、治すと言う事をさておいても痛みが和らぐだけでも楽になるでしょうから、痛み軽減目的で「加工ブシ剤」を使います。具体的に言うと痛みを目標に「芍薬甘草加加工ブシ」と言う漢方薬を使う場合が多いです。この漢方薬は、本来の漢方薬の選薬の第一歩の実証・虚証という判断をしなくて単に「激しい痛みがある」と言う事だけを目標にしても、甘い物を食べて気持悪くなる方以外でしたら副作用出現が少ない(もちろん加工してあるとは言えどもブシ剤ですから超長期の服用は禁物かもしれませんけど・・・)漢方薬です。 この「芍薬甘草加加工ブシ」を使って痛みが和らいだ後に原因の治療になります。帯状疱疹はウイルスが原因で起す症状ですから、なぜ身体がウイルスを排除出来なかったかですよね。体内で要らない物が入った場合は、肝臓の化学工場で壊して捨て易い状態にして腎臓で排泄して捨てると言う処理方法をしますよね。そのどちらかの働きが狂ってもウイルスの排除能力は落ちますよね。ですから小柴胡湯等の肝臓を元気にさせるお薬を使う場合も有ります。又虚証の場合は、元々人間が持っている「免疫力」と呼ばれる悪さする物を排除する能力が低下してしまった結果的にウイルスが貯まってしまう場合だってありえるわけです。この場合は十全大補湯tで免疫力を強めてウイリスを排除させる場合も有ります。 この様な根本的原因治療については、冒頭で記載した通りおじい様が実証なのか虚証なのか、それと帯状疱疹と西洋医学的病名で言わないで漢方的な見方で身体の何所が狂っているかが解らないとどの漢方薬が適切かを説明する事が出来ません。したがって、ご質問内容だけでは答える事が難しいです。 今の所質問内容で解る事から言えることは「加工ブシ剤」(製品名 三和製薬の「サンワロンY」(処方名 芍薬甘草加加工ブシ))を用いて痛みがどの程度治まるかを試してみる価値はありそうです。 以上 何かの参考になれば幸いです。
お礼
返事が遅くなり、また情報も少なくてすみませんでした。 判断は難しいですが、内容を拝見して考えたところ、細身ですが体力は あるので祖父は「実証」だと思います。 ただ、数年前に胃の手術で胃が小さくなっているのが気になりますが・・・。 漢方においては、身体の症状を見ることが大事なんですね。 帯状疱疹のことについても大変勉強になりました。 私の方でもいろいろ調べたり、漢方の先生に聞いたりしてみました。 やはりsionn123さんのおっしゃる「加工ブシ剤」をすすめてみようと思います。 これからもっと勉強して、漢方についても知識が身についていければ いいなと思います。 貴重な回答が得られてとても嬉しいです。 本当にありがとうございました。感謝いたします。