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放射性同位元素について
医療の世界では放射性同位元素を利用して検査などをしているそうですが、 どのような目的で利用されているのでしょうか。この放射性同位元素を 利用するメリットはどんなことですか? きっと安全だから使っているのでしょうが、人体への影響はないのでしょうか。
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放射性同位元素を用いる検査のことを一般に“核医学検査”といいます。 核医学検査のメリットは動態検査が可能なことです。つまり、一般のX線検査では臓器や組織の形はよく観察できるのですが、血液がしっかり循環しているか、というようなことは分かりません。対して、核医学検査ではγ線などを放出する放射性同位元素を化合物に標識(くっつける)した標識化合物を体内に投与することによってその化合物の集まる臓器や組織が分かります。そのかわり画像はX線よりずっと悪いです。また、何分かごとに撮像する事によって経時的変化も観察できます。 例えば、γ線を放出する核種を腎臓に取り込まれるような化合物にくっつけ、血液中に投与し、ガンマカメラで撮像すればちゃんと腎臓が機能しているか、尿管がつまっていないかが分かります。何秒かごとに撮像すればその経時的変化も分かります。 β線放出核種を標識した化合物を用いればCTやMRIみたいな断層像も撮像できます。 例えば、脳に血液がいっているか、血管がつまっていないかなどはβ線標識化合物で断層像を得ることができます。 核医学検査で用いる放射性医薬品の量は少量なので薬による副作用は一般に少ないようです。 また、核医学に用いる放射性同位元素は物理学的半減期(放射能が半分になるまでの時間)が数時間から数十時間と短いし、排泄されるため、一生ずっと被曝し続けるということはありません。もちろん制限はありますが。
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以下の参考URLサイトは参考になりますでしょうか? 「核医学における放射性同位元素を用いたイメージング技術」 ご参考まで。
お礼
ありがとうございました。参考になりました。
- shoyosi
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放射能を帯びた元素を体内に注入しますと、元素の種類によって特定の臓器に集まりやすい性質があります。体内に入れたその元素が放出している放射能(ガンマ線)をシンチカメラで捕らえ、その集り具合を画像で観察できます。たとえば、テクネシウムMDPというラジオアイソトープは骨の病変部に速やかに集まる性質があるため、X線より早い時期に鮮明な画像を観察できます。また、骨や肝臓などへのがんの転移巣を探すためにも用いられています。影響は皆無ではないので、X線のように、制限や限度があります。
お礼
ありがとうございました。
お礼
分かりやすく答えて頂きありがとうございました。 もし、私がこの検査を受けるように医師から言われたら、少し悩んでしまいそうです。 なぜなら、たとえ短時間でも私の体から放射線は出続けますから、私の周囲の人達への影響が心配です。