「文部大臣を極込む」のニュアンスとは?
篠田鉱造著『幕末百話』という本を読んでいて、ニュアンスの分からない日本語と出会いました。
「ソコへ大札がツカ~と入って、「奴(うぬ)、手前(てめえ)のために顔が潰(すた)ったぞ」と言うより早いか、かの鯵切り庖丁でグサと鈴木屋の横腹へ文部大臣を極込(きめこ)んじゃったんで、ワッというその場の騒ぎ、……」 〈※文中の「~」は、くの字点と思ってください。〉
という、ある古老の回顧談の「文部大臣を極込んじゃった」という部分は、文脈から意味は「刺した」と分かるのですが、なぜ文部大臣を持ち出しているのかが分かりません。
この『幕末百話』という本は、幕末維新を生きた皆さんの思い出話などを、明治時代になってから篠田氏が聞いて書きまとめたもので、初版は明治38(1905)年刊行です。本になる前に新聞連載されていたそうですから、実際に話を聞いた時期はもう少し前になると思います。
おそらく明治の頃の何らかの価値観をもとに洒落て「文部大臣を極込んじゃった」と言っていると思うのですが、その辺りの価値観や事情等分かる方いらっしゃいましたら、教えていただけませんか?
刺し方と明治の文部大臣の間に何か通じるものがあるのでしょうか?
よろしくお願い致します。
お礼
大変参考になりました。ありがとうございます。私事で恐縮ですが、近頃NHKはいい番組出してますね、大半の民放の堕落した番組を見るたびにそういう気持ちが強くなります。