ドイツでも小売店や地方の昔からある小さなスーパーはつぶれるか他の会社に吸収合併されています。ドイツの場合、売り上げが悪くなると、店が中心からだんだん町の外に移動して行きそのうち閉店します。
>スーパー等の店と個人経営の市場的なものとはどのように折り合いをつけているんでしょうか。
20年くらい前までは大型スーパーは車がないと行けないような不便なところに建設を許されました。今は、そこまで住宅地が延びてしまったりしています。また、小規模なディスカウントのスーパーはオリジナル商品や売り切り戦略の山積み商品を安く売る戦略でここ20年の間に急成長しています。(ドイツの長者番付1と2位の会社)近隣の店はたまったものではありませんね。
最近は海外の安物アパレルメーカーや安物の靴屋と安いパン屋、ディスカウントスーパーやチェーンのドラックストアー、ギフトショップのような雑貨店、1ユーロショップ、トルコのファーストフード店、大型電気店、携帯電話を取り扱う店、オランダのチェーンの花屋などが目だって多いです。
高級ブティックや老舗靴店、老舗のキッチン用品の店、家具屋、電気店、肉店、パン屋はつぶれてしまったところや何とか細々とやっているところが多いです。ドイツでも、個人経営の店が生き残って行くのは大変難しい世の中です。最近はドイツ製品を探すのも難しいです。
>ヨーロッパのコンビニの密度
ヨーロッパのコンビニはしいて言えば、有名チェーンのガソリンスタンド直営のキオスクのような売店と大都市の中央駅構内のキオスクです。一部がコーヒーやパンなどの飲食コーナーになっていることが多く、扱っているのは、冷凍食品や調理パン、菓子類、生花、酒類と飲料、雑誌新聞、地図や車に必要なもので、日用雑貨は置いていません。
ドイツの食事は普通昼がメインで朝晩はパンとソーセージ、チーズとピクルスのような軽い食事で、ほとんど年がら年中同じような食事をしているので、買い物が簡単です。また、カトリックの多い町では市民の反対にあってコンビニは難しいと思います。夜は家族との団欒の時間ですので、普通の人はめったに夜出歩きませんので店を開けていても、客は来ず、ただ光熱費がかかるので店は閉まってしまいます。日曜日はなるべく車を使わず、家族で散歩したりするのが普通です。祝日は教会へ行ったり、大家族が集まって昼食を食べたりお茶を飲んだりするのが普通の習慣です。
25年くらい前まではドイツの住宅地の片隅などには、必ずといっていいほど、「タンテ・エマ・ラーデン」というコンビニより気が利く、便利なよろず屋がありましたが、今ではほとんど目にしなくなりました。その頃は大都市以外の町の店は12~15時まで昼休みもありました。
ドイツでは日曜でもレストランやコーヒー店兼ケーキを売るお菓子屋さんはやっているので、最近は観光地のケーキやコーヒーも扱うチェーン店のパン屋も日曜日に営業しています。
お礼
ありがとうございます。詳しい説明でとても参考になりました。 日本の経済成長が早すぎたから今は気になっているだけで、ヨーロッパも似たような状況になりつつあるんですね。 自分は便利さや効率よりも景観や伝統が残っていたほうが好きなことが多いので、小売店がなくなってしまうのは嫌です。 ありがとうございました。