クラシック系の音楽は、一応「原音」は存在します。
だから、コピーとしての「原音に忠実」というのは間違っていないのですが、
実際には、リスニングルームの環境が違えば、
音は大きく変わってしまうわけです。
一番極端な例を出すと、
ヘッドフォンで聞くのと、広い部屋で高い音量で聞くのと
5.1で聞く時です。
それぞれ、残響なし、残響最大、人工的残響
こんな感じですね。
もうひとつ、レコーディング時に使われるモニタースピーカーって、
案外一般のオーディオファンには評判が悪いんです。
一番の例が、世界でリファレンス(標準、ではなく、基準)として
使われているNS-10(ヤマハ)です。
オーディオ雑誌では酷評されています。
レコーディングスタジオで、最近流行っているのが
GENELECのパワードスピーカーですが、これも民生では売れていないですね。
これを買うということは、アンプはプリだけという事になるのですが
パワードスピーカーを前提としたプリアンプ、普通は見かけません.
(スタジオではプリアンプは使いませんが)
メインアンプも同じです。
プロ用は、本当に癖の無い、単純でパワフルなアンプが好まれます。
AMCRONやアキュフェーズです。
というわけで、
同じ機材を同じ部屋に配置すれば、同じ音(レコーディング
エンジニアが作った音)をほとんど再現できるのですが、
実際にはそれが好まれないようで、
かなり違った音作りのオーディオが、一般向けには売られています。
で、そのほうが評判が良いんですね。
機器のデザインや操作性といった事も影響しているのだと思います。
ところが、オーディオメーカーは製品を売らなければいけません。
ここでコピーライターの出番です。
彼らは、とにかく製品に良いイメージを作り出してPRすることが
仕事です。
「原音に忠実」っていうのは、わかりやすいから良く使われます。
サラウンド機能や低音増強をPRしながら「原音に忠実」は
ありえないと思うのですが.....
実際とはかなりかけ離れた事を平気でやるようです。
ちなみに、最近の例で一番素晴らしかったのは
あるDVDの「オーディオメーカーが作ると、音が違う」
ってコピーでした。
これ、家電メーカーからの完全なOEMだったんです。
お礼
詳しくありがとうございます。 癖がないと鑑賞には向かいとよく聞きますが 本当に癖のない音一度きいてみたいものです。 まあ原音に忠実を売り文句にしている製品は普通よりはいい音だしてると思いますでそれで許してます。 ありがとうございました。