金融には「間接金融」と「直接金融」とがあるのはご存知ですか?
端的に言えば、間接金融の担い手である銀行に対し、証券会社は直接金融の担い手です。
資金の借り手が貸し手から、直接お金を融通してもらう方法が直接金融です。
借り手である企業や国が株式や債券などの有価証券を発行して、貸し手(個人や企業)から直接的に資金を調達します。
直接金融は、借り手と貸し手の間に、銀行が介在しない取引です。借り手が債務を返さないというリスクは、貸し手(個人や企業)が負っています。
この直接金融を行う金融機関が証券会社です。証券会社は企業と個人投資家との間に入りますが、仲介だけしか行わず、借り手が債務を返さない場合の責任は負っていません。
直接金融の貸し手は貯金ではなく投資をする「投資家」であり、投資家は株式を購入する際、証券会社と取引をおこないますが、金融上の関係は、「投資家」と株式を発行している「企業」の間にのみ存在します。
つまり、「投資家」と「企業」が直接結ばれていて、証券会社の役目は取引を仲介するだけです。
証券会社は、投資家の資金を運用して利益をあげているのではなく、取引を仲介した際に得る手数料を主な収入としています。
一方、投資家は、購入した企業の株価が上がれば上がるだけ利益を得て、反対に株価が下がれば下がるだけ損をすることになります。