『竜馬がゆく』はラストまで面白いですか?
司馬遼太郎『竜馬がゆく』(文春文庫)を高く評価する人は多くいます。
アマゾンのブックレビューなどを見ても明らかです。
『竜馬がゆく』は司馬の代表作とも言って過言でない作品なので、途中途中に読み応えのあるクライマックスが用意されていることは容易に想像できます。
今まで司馬の作品は『国盗り物語』『燃えよ剣』『峠』『最後の将軍』『功名が辻』『世に棲む日日』を読んできました。
どの作品も読みどころがあり決してつまらない作品ではないのですが、大体の作品が主人公が最後ポックリ死んでおしまい(死の瞬間まで鮮やかに書いたのは『燃えよ剣』くらいではないでしょうか)と言う幕の引き方が、どうも自分と馴染みません。
「楽しませてくれたのに、最後それで終わりなの?」ってつっこみたくなります。
例えば北方謙三『水滸伝』などは死に際こそがクライマックスで、そこで読者を高ぶらせますが、司馬の作品にそのようなものは感じないのです。
この度、まとまった時間ができたので、これまで敬遠してきた『竜馬がゆく』でもそろそろ読んでみようかと思っています。
その『竜馬がゆく』、果たしてラストまで面白いのでしょうか?
司馬作品の傾向同様、近江屋で暗殺されてハイおしまいと言うようなラストなのでしょうか?
そういう作品でもあえて読むべきと言う価値のある作品なのでしょうか?
多少ネタバレになっても構わないので、「それでも『竜馬がゆく』は面白い」と言う方の話を聞いてみたいです。
よろしくお願いします。
お礼
大変ありがとうございました。長い間の疑問がすっきりしました。「竜馬がゆく。」というフレーズはたった一度、巻末に登場するだけですよね。 最初からこのタイトルで、あの世界観を作り上げるわけですね、さすが司馬先生です。