まず、バッテリー容量とオーディオシステムの規模の関係で大分変わってくるでしょう。
B端子の小型バッテリーで50W*4程度のアンプ内蔵型ヘッドユニットだけで小さな純正スピーカーを静かに稼動させているような場合(1000-1500ccクラスの量販車に多いケース)を想定しましょう。40B19R/L程度のバッテリーが多いでしょうから、いわゆる5時間率容量でいえば28Ah程度。いっぽう上記のヘッドユニットは10A(max)といったところ。つまり、目一杯の音量で鳴らしていれば2.8時間後には容量の5分の1を放電し、電源電圧が10.2Vにまで降下するので、そのあたりが限界になるでしょう。
D端子の立派なバッテリーでヘッドユニットと200W*4クラスのアンプと500W級サブウーファーを鳴らしている3ナンバークラスの高級車を想定しましょう。バッテリーは75D31R/Lあたり。オーディオの消費電流は合計70A(max)程度。この場合、1時間強で限界が来る計算です。
ただ、いずれのケースも最大限にガンガン鳴らしている状態をベースに話していますので、実際にはその2~3倍くらいは持つでしょう。
オルタネータによる補充についてですが、基本的に先述の5時間率容量の10分の1程度の電流でゆっくりチャージするものですから、オーディオのスイッチを止めて、なおかつ他の電装機器による電流消費も減らしていたとしても、完全復帰まで10~30時間くらいはかかることになります。しかもそれはオルタネータを回している時間のことですから、一日30分程度しかクルマに乗らないのなら、復帰まで延べ1ヶ月くらいかかっても不思議ではありません。
そういうことになるのが嫌だから、週末の市街地に路駐してドカドカと重低音のウーファーを響かせているアメ車達は、だいたいエンジンをかけているでしょう?また、バッテリーが上がらなくても時々充電器で充電する人がいるのも、そういったことからでしょうね。