#1です。
>できれば、経験された方や現場で活用している方の意見を聞きたいです。
私は大学教員として、昨年度某自治体で関わりました。お子さんの「個別の教育支援計画」(以下、支援計画)作成にも参加しましたし、教員の研修、特別支援の対象となる子ども達とも実際に面談などで関わりました。ただし、私自身は特別支援教育が専門ではありません。
>役立ったことがあるのか?
もちろんあります。
1.まず、その子の状況や保護者の要望について、学校の教職員全員が共通理解でき、一致した対応ができます。質問者さんは、学年が変わる毎に担任の先生に、状況をお話しされているようです。しかし、そのことが正確に教職員全員に伝わっているとは限りません。文書にすることは、保護者としての要望や意見をきちんと伝えるチャンスにもなります。
2.次に、計画を作成するということは、学校としての課題を明確にすることでもあります。担任はとても忙しいですから、はっきりとした計画が無いと、「余分な」課題はズルズルと後回しになってしまいがちです。
3.計画があるということは、担任個人の「力量」に依拠するのではなく、学校全体として取り組むということですから、「当時の教諭の無知さ故」というようなブレが少なくなるということでもあります。
4.また、「支援計画」がない限り、外部からカウンセラーが来たり、支援のための補助者が来たりすることはありません。仮に、学習・生活面で補助の先生を要望しても、受け入れられないでしょう。
>問題点はなかったのか?
ご承知の通り、「支援計画」自体、早い学校でも昨年度から、大部分の学校は今年度になって初めて作成されるようになりました。ですから、「支援計画」の作成・実施に伴っての問題点は、まだ見えません。「無い」ということではなく、「まだこれから」という意味です。
むしろ、作成自体が困難(先生方の知識・認識不足、校内の人手が足りない、計画を作っても実行する体制がない、或いは質問者さんのように計画作成自体を忌避される等々)だ、というのがほとんどの学校の実態です。
>注意する点はどこなのか?
ご自身予想されているように、学校としては例え保護者の協力が得られないとしても、何らかの計画は作成するでしょう(ただし、その場合は内部文書で、「支援計画」ではない)。その場合、学校としての対応が非常に中途半端になってしまう可能性があります。また、計画はあくまでも計画ですから、子供の状況を見ながら柔軟に対応する必要があります。計画が一人歩きする危険性はあるでしょう。
>一度リストに載ったら
「支援計画」自体の取り扱いが、今後どうなるかは正直予想しがたい部分があります。各自治体によって対応は多少異なるでしょう。小学校から中学校への引き継ぎがどのようにされるのか、文書自体の保存を、どこがどのようにするのか等々ですね。ただ、現在は、学校の最も基本の文書である「指導要録」ですら、成績に関わる部分は5年間の保管です。それ以上、延々と保管し続けることは、あり得ません。年度が変われば、廃棄するのが普通でしょう。
また、現在は個人情報保護条例がどの自治体でも策定されています。「支援計画」は、第一級の個人情報ですから、外部に流れるということはあまり考えられません。
もちろん外部専門家に見せるということはあります。私も実際、見ています。私の場合は、「確認書」のようなものに署名・捺印をした上で、読ませてもらいました。
ご懸念は理解できます。
ただ、学校が「支援計画」作成を働きかける、ということは、お子さんの学校生活において、それが必要だという教員(担任だけでなく、養護教諭や管理職、専科など)の一致した考えがあるということです。むしろ、我が子を伸ばすチャンスとして、また、学校の「勝手な」思いだけで策定されないように、積極的に関わる方がプラスだと思います。
最後にアメリカの事例ですが、私は現在アメリカの大学で教員をする傍ら、特別支援教育の現状も見ておりますので、必要でしたらご質問下さい。
お礼
とても参考になりました。 やはり、計画がひとり歩きするような気がします。 勉強に関しては、いまのところ私が教えています。 学校の授業では理解できないみたいです。 集団行動に関しては、教室からは出ないものの、 列に並べないことが多いみたいです。 授業中も不意に離席をしようとするらしく、 注意をして席に座らせているみたいです。 わたしからすると、授業に参加しているようには見えません。 それでも、支援が必要な子という認識はなかったみたいです。 支援が必要な子だと、学校側にお願いをしていたのは私です。 学校側からは、遠まわしに支援の必要がないと言われました。 結果(検査)が出たことと、特別支援教育がはじまったことで、 計画の話がでたのです。 去年の担任に相談をした時には、 コーディネーターの先生に相談する必要はないと言われました。 その時に色々と思ったのです。 理解をしてもらうのは難しいのだと・・・・・ 再度、回答をありがとうございました。