- ベストアンサー
抗癌剤の服用を中止しなければならなくなった。大丈夫なのか?
78歳の義父が2年半前に肺ガンの手術を受けましたが、その後転移が見つかり放射線治療と抗癌剤を服用してきました。(放射線の方は1年以上前からしていない) 定期的に通院し検査を受けていたのですが、先日市の健康診断で肝臓が悪くなっているのが見つかりました。主治医に相談した所、抗癌剤を止めて肝臓の薬を処方されたそうです。 質問1) 義父は肺ガンの他に前立腺にもガンがあり、泌尿器科で月に1回ホルモン注射を受けています。抗癌剤の服用を中止することで成長が止まっていたガンが動き出さないのでしょうか? 質問2) 抗癌剤を長期服用していれば、肝機能に負担がかかる事は素人にも分かります。他の患者さんも同じような症例が見られるはずなのに、なぜ義父の体の異変に気付かなかったのでしょうか?また、肝機能をサポートしながらの治療を行わないのか? 質問3) 肺ガンの手術後、入院病棟で泌尿器科から出されていたホルモン剤を服用し続け退院後もずっと服用していたら、間質性肺炎で再入院しました。原因はホルモン剤と抗癌剤の副作用で呼吸器科の方で義父が泌尿器科からも薬を出されていたことに気付かなかったためでした。 大病院では患者個人の総合的な健康管理は不可能なのでしょうか? 質問4) かなり表題とはずれますが、義母が餅はガンに栄養を与えるから食べさせない方が良いと言って食べさせたがりません。昔からの言い伝えのようですが、何か科学的にも根拠があって「なるべく食べない方がいい物」というのはありますか? 義父とは離れて暮らしているため余計に心配です。詳しく聞こうにも本人もよく分かっていない部分もあり、とにかく医師の指示に忠実に従っています。こんな真面目な義父になぜこうも災難が降りかかるのでしょうか。 宜しくお願いいたします。
- みんなの回答 (1)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
呼吸器内科医です。 わかる範囲内で回答します。 質問1) 抗癌剤の服用を中止することで成長が止まっていたガンが動き出さないのでしょうか? 抗癌剤の服用を止めることで抑えられていた肺癌がまた大きくなったりするリスクはあります。しかし肝障害が進行しているのであればその薬剤は継続すべきではありません。(程度によりますが…) 質問2) なぜ義父の体の異変に気付かなかったのでしょうか?また、肝機能をサポートしながらの治療を行わないのか? もちろん血液検査でチェックしていたと思います。しかしすでに2年半も継続して同じ薬を飲んでいた場合では、毎月チェックすることはないと思います。2~3ヶ月に一度となると思います。その間の期間に検診の血液検査が入って、肝障害を発見できたのだと思います。個人的にはこの抗癌剤以外の薬剤による可能性も疑います。たとえば風邪薬など臨時で飲んだ薬剤などはないでしょうか? 質問3) 肺ガンの手術後、入院病棟で泌尿器科から出されていたホルモン剤を服用し続け退院後もずっと服用していたら、間質性肺炎で再入院しました。原因はホルモン剤と抗癌剤の副作用で呼吸器科の方で義父が泌尿器科からも薬を出されていたことに気付かなかったためでした。 大病院では患者個人の総合的な健康管理は不可能なのでしょうか? >呼吸器科の方で義父が泌尿器科からも薬を出されていたことに気付かなかったため この意味が理解しかねます。泌尿器科の薬と、呼吸器科の薬の相互作用によるものだったのでしょうか? 呼吸器科の医師が泌尿器科の薬剤を把握していても薬剤性の間質性肺炎はなってからしかわかりません。また間質性肺炎の副作用がある薬はたくさんある(ほとんどの薬剤の副作用に間質性肺炎があります)ため、有名なもの(イレッサ、アミオダロンなど)の場合しか毎月レントゲンを撮るなどの対応はしないと思います。 >大病院では患者個人の総合的な健康管理は不可能なのでしょうか? 総合病院でも、総合カルテになっている病院と、各科カルテになっている病院があります。各科カルテの場合は呼吸器科の医師はそのカルテを取り寄せない限り泌尿器科での診療内容はわかりません。私は各科カルテの病院の外来では患者さん自身に他の科の状況を確認するようにしていました。本来は総合カルテの方が望ましいです。今後すべての病院に電子カルテが導入されればこのような問題は解決するはずです。 質問4) 何か科学的にも根拠があって「なるべく食べない方がいい物」というのはありますか? 申し訳ありませんが知りません。 重複癌の場合は、たくさんの薬剤を服用することになるため、副作用も多く、またどの薬剤に起因するかの判断も難しくなります。また抗癌剤の中止に伴い、癌の状況も不安定になってくる可能性もあります。お義父さん御自身から話を伺うことも重要ですが、可能であれば質問者様の世代の方(患者さんの息子さん、娘さん、お嫁さん、お婿さんなど)も診察に付き添って一緒に話を聞いて、その時に担当医師に上記の質問をしてみてはいかがでしょうか。 良い内服薬や副作用の少ない抗癌剤の開発で、これから外来で癌の診療をするケースが多くなってくると思います。医師の立場からすると、比較的高齢の患者さんがお一人で受診されることに対する不安が常にあります。心配な患者さんについては御家族に電話を入れることもあります。お仕事などで時間をとるのが難しいのはもちろん承知していますが、やはりご一緒に御家族も外来へ受診していただけるとありがたいと思っています。 お大事にしてください。
お礼
丁寧なご回答ありがとうございます。 質問1) やはり動き出すんですね。 質問2) <個人的にはこの抗癌剤以外の薬剤による可能性も疑います 仰るとおりです。確かに義父は足の爪が剥がれてくる?とか言って近所の皮膚科で抗生物質のような、何か強い薬を処方されています。皮膚科には現在服用している薬のリストを渡してあったので特に疑問にも思わず服用していましたが、途中から空咳をするようになり心配した義母が服用をやめさせています。 この薬が原因でしょうか? 質問3) <この意味が理解しかねます。泌尿器科の薬と、呼吸器科の薬の相互作用によるものだったのでしょうか? 主治医の説明では、泌尿器科から出されていた薬の中に間質性肺炎を引き起こす物が混入していたと言うことで、泌尿器科から出される薬を別の物に変更しています。(現在は注射のみ) <私は各科カルテの病院の外来では患者さん自身に他の科の状況を確認するようにしていました。 たぶん義父の通う病院も各課カルテ方式だと思われます。今まで病気らしい病気もせず健康に過ごして来た義父にとって病院システムは素人同然。お医者様は神様みたいな存在です。 kame-chan先生のように患者さんを総合的にケアして下さるようなDr.がもっと増えてくれたら、私達は病院という場所に恐れを抱かず自身の健康管理にももっと積極的に取り組めると思います。 <診察に付き添って一緒に話を聞いて、その時に担当医師に上記の質問をしてみてはいかがでしょうか。 それが一番望ましい事ですね。なんとか対策を考えて行きたいと思います。 この度は、本当に有難うございました。