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「まぼろし」(2001年・仏)について

「まぼろし」http://moviessearch.yahoo.co.jp/detail/tymv/id239774/ 内容に関してわからない点があり、無粋とは思いつつ、質問させて頂きます。 途中ジャンの日記(手紙だったかも?)が出てきて意味深なシーンがあったと思うのですが、結局、事故死だったのでしょうか? 数年前に見て記憶が曖昧なのですが、その当時疑問に感じたことを思い出しました。 おわかりになる方いらっしゃいましたら、よろしくお願いします。

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  • noname002
  • ベストアンサー率36% (97/264)
回答No.1

どちらかと言えば地味な映画だと思いますが、いいホン、いい監督、いい俳優、三拍子揃った作品でした。 ジャンが書き残したものについてのシーンは、実は私あまりしっかりと憶えていなくて申し訳ないのですが、私個人は、強いて言えば自殺のにおいが濃いようにも感じます。 結局は同じことだと思うんですけど、自殺であれば、まずまず幸せに二人肩寄せ合って暮らしていたはずのマリーに残された孤独感は、より深いものになるでしょう。 この映画が描こうとしたのは、人間の究極の孤独、それゆえに肩寄せ合い手を取り合って生きていく道連れを求める切なさ、分かっている分かり合えているはずと思っていることの不確かさ… マリーが、いなくなったジャンの老母を訪ねるシーンがありましたが、あのなかでジャンの母親が言ったコトバにマリーが不快を感じたのも、その一端を描いていると感じました。 その不確かさ、寄る辺のなさを突きつけられたときに、人は、どんなふうに乗り越えていけるのか、いけないのか…そういったことだと受け止めています。 ですから事故死であれば、それはそれで抗えない運命の過酷さを実感させるのですが、自殺であれば、なお、それに加えて精神的な限界をも思い知らされることになると思います。 とは言え、これは映画好きだった私の亡き母の持論でもありましたが、昔から、訴えの深い良い作品ほど最後の最後で、いかようにも判断を許す、観る人の受け取りかたを狭めることなく、あらゆる視点で自由な想像力を刺激するものだといいます。その点でも、この映画もまた、鑑賞者に結論を委ねている作品の一つなのでしょう。 映画に限りませんが、レベルの高い作品ほど鑑賞者の受け止めかたを縛ることなく逆に想像力や思索を自由に解き放つものといいます。 それだけに、鑑賞する側の感性のレベル、ホンモノを見分ける眼を問われる厳しさもあるわけです。 ですから、結論は教えてもらわなくても貴方御自身で問えばよろしいのですし答えが見つからなくてもよいのですし、見つからないままに抱え持っていくということ、それ自体が人生、とも言えますね。 久しぶりに良い映画のことを思い出させていただきました。

igie
質問者

お礼

早速回答頂きまして、ありがとうございます。 私自身、記憶が曖昧な中で質問しまして、日記の部分は定かではありません。 死の理由に関してはどちらにもとれるような描き方がなされていたのですね。 当時、商業的な映画を観ることが多かったためかピンとこない(正解が一つでない)部分があり、こういう解釈で良いのかなぁ?と感じた記憶があります。 ですので、見逃したシーンがあったのかもという思いもあり、今回質問させて頂きました。 noname002様のアドバイスのように音楽でも絵画でも鑑賞する側がそれぞれの捉え方をできるから面白く、素晴らしいのだと思います。 そして、一つの作品に触れたことでこのような(ネット上であっても)ステキなご意見をお聞きすることができ、自分の世界が広がる喜びも私にとっては財産だと感じます。 話がそれてしまい、申しわけありません。 もう一度「まぼろし」を観てみようと思います。当時とはいろいろ変わっている現在の私が何を感じるか、自分自身大変楽しみです。 ステキなお言葉の数々、強く心に響きました。 本当にありがとうございました。

その他の回答 (3)

noname#50263
noname#50263
回答No.4

溺死→自殺でした すいません

noname#50263
noname#50263
回答No.3

鬱病の処方箋を見つけるシーンのことでしょうか? 他の方も回答しておられますが、事故死、溺死、失踪・・・結論は出されないまま観客それぞれに委ねられる結末だったと思います。 (DVDに監督のコメントが入っており、ラスト「謎のままだ。」と言っていた記憶があります) 良い映画ですね。オゾン作品の中では一番好きです。

igie
質問者

お礼

日記ではなくて処方箋でしたか!まったくの思い違いでしたね。 処方箋と教えて頂き、なんとなく映像が思い出されてきました。 よけいな説明せず観る側に委ねる作品というのは、楽しみでも想像力を試されているようで、感性の試金石のような気がします。映画ってホントにすごいですね。 私はオゾン監督作品は「8人の女たち」「スイミング・プール」しか観ていないのですが、品があるというか洗練された気質のようなものに惹かれます。 「まぼろし」は年を重ねながらときどき観たい作品だなと今回改めて思いました。(早速レンタルしに行こうと思います!) 回答ありがとうございました。

noname#38692
noname#38692
回答No.2

ジャンの日記の部分は記憶していないのですが どっちにもとれる結末だったように思います 個人的には潜在的自殺願望による、事故死。と受け止めています ジャン自身にとってもはっきりしてないと言うような。

igie
質問者

お礼

回答ありがとうございます。日記は私の思い違いかもしれません。ジャンの死の理由をほのめかすようなものがみつかり、マリーが愕然とするシーンがあったと思うのですが…。ホントに曖昧な記憶でスミマセン。 いずれにしても死因、理由など明示されていなかったのですね。他の方も仰っていましたが、そのあたりは観る側に委ねられているのでしょうね。私が何か見逃してわからなかった?と思っていたのですが、おかげでスッキリ致しました。どうもありがとうございました。

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