ネタばれ注意! 「県庁の星」ラストにおいて・・・
先日TV放映された織田裕二主演「県庁の星」をみました。
ラストのシーンに疑問があります。
織田裕二が演じる県庁職員が県庁職員と民間との交流人事でのいろいろな経験により、お役所仕事と県議会とゼネコンとの癒着に疑問を持ち、大型施設「ルネッサンス」の建設費削減案を提案しました。突然の議案に議会は紛糾し、石坂浩二が演じる県議会議長に激しく反対されますが、酒井和歌子が演じる女性知事が
「あなたは交流人事で大切なことを学んだようですね。いいでしょう。削減案を前向きに検討しましょう。」
と発言して織田の味方に付き、ひとまず原案と削減案を平行して検討する事になりました。
後日、佐々木蔵之介が演じる織田の同僚が
「削減案に沿って工事計画を作成してまいりました。」
と県知事に提出しますが、横から議長が取り上げてすぐにゴミ箱に捨ててしまいます。
佐々木が驚いていると、知事は平然とした顔で
「私はね、あくまでも”前向きに検討する”、って言ったのですよ。」
と言い放ち澄ました顔で別の書類に目を通しています。
(”前向きに検討する”=実際は何もしない、というお役所言葉の解説は伏線として前のシーンで2回ほど使われます)
このラストシーンが納得いかないのですが・・・
「下っ端役人一人で議会案を覆して、庶民はハッピーエンドを迎える、なーんておときばなし的結末を期待しちゃいけないよ、
結局、県の組織はたった一人の意識改革くらいでは動かせず、結局織田はドンキホーテであったのです。」
ということを伝えたいのは判りますが、それならそれで県知事もちょっとは悪人面をしてくれたほうが見ているこっちも納得いくのですが。
演出の意図はどうだったのでしょうか?