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抵当権の範囲について

登記簿の抵当権の記載についてわからないことがあるので質問させていただきます。 抵当権の設定内容として、例えば「債権額2000万、利息5%」などという場合、2000万という枠の他、利息についてはすべて抵当権の及ぶ範囲と考えるべきでしょうか。 元本2000万、利息100万の債権を有する場合、抵当権による優先権の範囲はどこまでになるのでしょうか。(利息は過去2年分以内とします。) また、根抵当権の場合はやはり元本・利息・損害賠償金を含めて極度額までの保証となるのでしょうか?

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noname#61929
noname#61929
回答No.1

その通りです。 なお、普通抵当における「最後の2年分の利息」というのは、「後順位抵当権者等の保護」のためなので、優先弁済を主張できないだけであり、「抵当権設定者等」に対してはなお抵当権の被担保債権となります。従って、抵当権の担保する利息は「最後の2年分だけではない」ということになり、「最後の2年分だけでなく全ての利息を弁済しない限り抵当権は消滅しない」ということになります。 よって、設例のように元本2000万円の利息5%ならば、「2200万円までは優先弁済が受けられ、それ以上の利息も抵当権の被担保債権となるが優先弁済が受けられないだけ」ということになります。 一方、根抵当については「最後の2年分」という制限はなく「極度額まで全額担保する」ことになります。 これは、結局のところ、「抵当権の被保全債権額が一体いくらか分からないと第三者が困る」という理由によるもので、先順位の抵当権者が、普通抵当では元本と2年分の利息の範囲までは優先弁済を受けることが分かりますし、根抵当では極度額までは優先弁済を受けることが分かるようにすることで、優先弁済を主張される可能性のある債権額が分かるようにしてあるということです。 これはおそらく判例はないと思いますが「ゆるぎない」通説でしょう。他の説は、見たことがありません。

その他の回答 (3)

  • tk-kubota
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回答No.4

>抵当権の設定内容として、例えば「債権額2000万、利息5%」などという場合、2000万という枠の他、利息についてはすべて抵当権の及ぶ範囲と考えるべきでしょうか。 そのとおりです。 例え利息が3000万円とすれば合計5000万円の配当を受けることができます。 ただし、その場合、その不動産が5000万円以上で売れたことと、後順位の抵当権者が居なかったときに限ります。 後順位の抵当権者が居た場合の配当額は、最後の2年分(民法374条の「最後の2年分」とは指定された配当期日から遡って2年分の利息)と元本2000万円の合計です。 なお、根抵当権の場合は、元本と利息の合計が登記された極度額です。 以上、実務でもそのように扱われています。

JPwin
質問者

お礼

ご回答いただいた方、ありがとうございました。いずれもよくわかるご回答で大変ありがたかったです。

noname#61929
noname#61929
回答No.3

3点ほど注意しておきます。 1.言うまでもないかもしれませんが、実務的に見れば、利息付債権の抵当権登記には、債権額(=)元本と利息の年率の記載はほとんど必ずあると言っていいです。時にそれ以外に遅延損害金(利息と年率が異なる場合)の年率の記載もあります。抵当権設定時に額が絶対的に確定しない利息等の登記をするには他に方法がありませんから。 逆に利息の記載がないのならば利息は担保しないというだけの話です。 2.これも法律的には常識なので言うまでもないかもれませんが、法律上は「利息を元本に組み入れる特約がない限り、利息は元本に組み入れない」ので、本件設例の条件だけならば「複利計算はしない」です。従って「厳密には」、「元本2000万円で年率5%の場合2年分の利息は200万円」です。 3.これまた言うまでもないかもしれませんが、根抵当権の登記には(元本確定前ならば)被担保債権の金額に関する事項は極度額の登記しかないので「登記簿に記載している金額」とは極度額に他なりません。 ……被担保債権の金額を特定しないで債権の範囲のみを定めるのが根抵当権なのですから当たり前の話ではあります。

  • gyokugitu
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回答No.2

「債権額2000万、利息5%」などという抵当権の設定ができるんですね。初めて知りました。 無利息でお金を貸すことはほとんどないので、まあ妥当な話ではあります。 過去2年分ということなので、厳密には5%の複利計算になりますが、簡略化して元利ともで2200万円の借金が有るとします。 抵当権を行使されて、競売された場合、売上金から2200万円を差し引いて、残額があなたに変換されることになると思います。残債が残ることの方が多いでしょうが。 優先権の範囲ですか。第一抵当権者の元利共の範囲が、最優先されます。 第2抵当権者は、その残額に対して抵当権を主張できます。 根抵当権の場合、登記簿に記載している金額は関係ありません。 あなたの想像している極度額までの保証となるでしょう。

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