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貿易の自由化によるアジアの国々の発展
国際貿易の自由化を取り入れることによって、アジアの国々は経済的に発展したと言われています。独立した民族国家の数は1946年に74カ国あったのが、1995年には192カ国にも増えています。なぜそのような比較的小さな国々が国際貿易において発展することができたのでしょうか。どなたか教えてください。
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国際貿易の自由化とは、つまり、アメリカの市場に参加できるかと言うことである。 これは、同様な経済レベルからテイクオフできたアジアNIESとできなかった南米国家を比較するとわかりやすい。 アジアNIESが行ったのは、輸出産業育成であり、南米国家が行ったのは、輸入代替産業育成であった。アメリカに輸出する製品を作ることに傾注したアジアが成功し、海外から輸入して産品を国内で作ろうとした南米は失敗したということです。 アメリカ市場を侵食して、その結果としてアメリカから自国市場の自由化を求められるというのが順番です。なにも最初からノーガードで自国市場を自由化したわけではない。 これの先行事例が日本となります。 また、小さな国の成功というときには二パターンあります。 香港・シンガポールなどの中継貿易型、これは自国市場の自由化を早めに行っています。人口1000万以下 韓国や台湾は、自国市場のガードをかなりしていました。人口1000万~3000万程度。 以上のアジアNIESといわれているやつで この次には、人口5000万以上 タイ、ベトナム、インドネシア、その後に人口が巨大な 中国 インドが来るという構造です。 自由化以外の理由 小さな国ほど治安がよろしいと言うことがあります。 開発独裁によって、政治的自由を制限することで経済的発展を図ると言うことです。典型例が台湾、韓国、シンガポール、マレーシア。大きな国家ほど、ゲリラが隠れやすくなり、治安が悪くなる。治安が悪くなると外資が来ないという構造になります。
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- hirosi3
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ポイントは「比較優位」 小さな国、生産技術の後れている国、資源の少ない国、こうした国は自由貿易で不利だと思われますが、自由貿易はそういう国にも恩恵があります。それには「比較優位」という言葉を理解する必要があります。以下に、「比較優位」について専門家の説明を引用しましょう。 テレビでもおなじみの伊藤元重、経済学を解りやすく説明している本が沢山あります。その中から「比較優位」についての説明を見つけだしました。以下に引用します。 いま、アインシュタインが彼の弟子といっしょに仕事をしていたとします。仕事は2種類の作業に分けることができ、ひとつは理論的な構造について考える創造的作業、もうひとつは論文をタイプしたり資料を整理したりする補助的作業であるとします。この2つのどちらの作業も、研究上欠かせないものとします。 いま、アインシュタインは、どちらの作業に関しても弟子よりも有能であったとします。たとえば、能力を仕事のスピードで測れるとして、アインシュタインは創造的作業に関しては弟子の5倍、補助的作業に関しては弟子の2倍のスピードで仕事を完了することができるとしましょう。この場合、アインシュタインは、作業を全部自分でやってしまって、弟子にはなにも任せないほうがよいのでしょうか。また、弟子はこんなに優秀なアインシュタインと一緒に作業するのでは、アインシュタインに搾取されるばかりなので、ひとりで別に研究したほうがよいのでしょうか。 もちろん、答えはは否です。アインシュタインも弟子も1日24時間という時間的制約に縛られています。したがって、この時間的制約のもとで最大限の成果をあでようと思ったら、両者が協力して分業したほうがよいのです。この場合、アインシュタインは創造的な仕事をさせれば、補助的な仕事の2.5倍の仕事をするのですから、アインシュタインは創造的な仕事に特化し、それを補うため弟子が保持的な仕事を行えばよいのです。 このような状況のとき、アインシュタインは創造的仕事に「比較優位」があり、弟子は補助的な仕事に「比較優位」があるといいます。国際貿易における比較優位とは、ここでの2人の人物を国に置き換え、2つの作業を産業に置き換えることでそのままあてはまります。 『入門 経済学』伊藤元重著 日本評論社 1988. 1. 5
お礼
比較優位については今ちょうど授業で学んでいるところで、 アインシュタインの例はとてもわかりやすかったです。 ありがとうございました。
お礼
とても参考になりました。 ありがとうございました。