記事によれば
(1)日本の名分を蓄積するための継続的な独島領有権主張
(2)独島問題を本格化するための条件整備
(3)独島問題の国連総会への上程を推進
(4)軍事危機を起こした後、国連安保理の介入を誘導
(5)独島問題の国際司法裁判所(ICJ)への提訴
(6)敗訴国が判決を不服とし、その後の軍事紛争につながる可能性
とあります(記事によればこれが6段階シナリオらしい)が、日本は既に国際司法裁判所への付託を働きかけていますから、この理論で言えばすでに(5)を実行していると考えられます。
彼らの領有論理については不明ですが、おそらく「先に目を付けていた」と主張する側が領有するという論理だと思います。したがって竹島も「先に目を付けていた」のだから韓国のものだ、という結論になるわけです。もっとも、竹島に関してはかれらの「先に目を付けていた」という主張はねつ造であることが明らかにされていますが。
いずれにせよ、このような論理は国際的には通りません。
ちなみに、この記事の日本を韓国と読み替えると、(1)および(2)を現在行っており、(3)の実行を狙っているという意味になり、概ね事実に即しています。
また、この「6段階」には非常におもしろい点が二つあります。
一つ目、軍事介入の後に国際司法裁判所への付託を考えていること。
二つ目、司法裁判所の決定に関わらず結局は軍事力による解決を考えていること。
一つ目は、日本が50年以上前から付託を提案していることは歴史的な事実であるので、この専門家の方が不勉強でなければ、何らかの軍事的な敗北がなければ国際司法裁判所への提訴を行わないということです。
二つ目は、司法裁判所で敗北した場合、やはり軍事力を持って占領を行い続けて領有を狙う、ということです。
この意見は韓国政府の意見を代表しているとはいいませんが、しかし全体の空気として、軍事力による占領を止めるつもりはないという空気が背景にはあるのだと考えられます。
お礼
記事についての詳しい解説、有難うございました。 非常に分かり易く勉強になりました。