パソコンでインターネットを利用するためには接続するための通信手段が要ります。一般的にはADSLとか光接続とか…あとはCATVとか。昔からあるダイヤルアップってのもあります。普通に電話するときに使うアナログ回線で通信を行う方法です。
同様に、携帯電話やPHSの回線を使ってもインターネットに接続することが出来ます。
>ケーブルとかでつなぐってことでしょうか。
そういうことです。一般には充電アダプタを接続するのに使うコネクタ、あそこに繋ぎます。あの接続部分はよく見ると複数の端子が寄せ集まっているのがお分かりいただけると思います。つまり充電に使うだけでなく、外部機器に繋ぐための接続端子の役割も、あのコネクタはしている訳です。
…もしかしたら、携帯電話にそういう端子がついてることもお分かりいただけないかも知れないですが、そういうことです。
今回問題になっているのは、こういう形でパソコンでインターネットをやるための通信回線の手段として携帯電話を利用した場合のことです。
現在の料金体系ですと、携帯電話に最初から内蔵された、携帯サイトを閲覧するためのブラウザを利用してインターネットを利用した場合には、一定額以上の料金を支払う必要のないオプションが設定出来ることが殆どです。こういうオプションを使えば、携帯単体でネットを楽しむ分にはどんなに使っても異常な高額料金を支払わなくて済むシステムが出来てますから、あまり心配する必要はありません。
ただし先述したように、携帯をあくまでも『パソコンでインターネットを利用するための通信手段』として使った場合には、こうしたオプションの対象外になります。
何故なら…パソコンから普通にインターネットを利用すると、大容量の動画を視聴したり、ファイルをダウンロードすることによって、携帯のブラウザで利用するのと比較にならないほどの量の通信が発生するからです。こうした通信も含めて定額で提供してしまったら、携帯会社の回線はまたたくまにパンクしてしまいますし、携帯会社が通信を行うためにかけた費用を回収するめどが立たなくなってしまうのです。
ですから携帯をあくまでも『パソコンでインターネットを利用するための通信手段』として使った場合には、使った通信料や時間に見合っただけの金額を支払う『従量制』で料金が請求されます。上限はありませんから、普通の感覚で利用してしまうと、法外とも思える使用料を請求されてしまうことになるのです。
確かに…携帯の仕組みにあまり詳しくない人が勘違いして使ってしまう可能性はなきにしもあらず、ですが、携帯をあくまでも『パソコンでインターネットを利用するための通信手段』として使った場合は使い放題にはならない、という表記は、各種カタログや取扱説明書上を普通に読めばちゃんと明記されているものです。
(投資信託会社の付帯事項みたく、極端に小さい時でひっそり書かれている訳ではないと思われます。少なくとも私にはそう思えます)
思うにこれは、説明書のたぐいをあまり読まずに無頓着に何でも使ってしまいがちな我々日本人の『悪癖』が反映された結果のようにも思えます。例えば何でも訴訟にしてしまうようなアメリカ人なら、こういう間違いはあまり犯すことがないように思われてなりません。
サービスを提供する側が必要な情報の伝達をより一層徹底することも望まれますが…利用する側ももっと考えて使わなければならないのではないでしょうか?