井沢元彦さんという人が、日本人に独特な宗教感情「言霊信仰」について、なかなか説得力のある説を展開してますので、ちょっとご紹介します。
たとえば、
・運動会の前の日に誰かが「明日は雨だろう」と云ったとき、「イヤなこと云うなぁ」と私は思います。そして本当に雨が降ってしまったとき「お前があんなこというから」とツッコミ入れちゃいます。
・太平洋戦争中に「この戦争は負ける」と口にすることはタブーでした。云えば本当に負けてしまうと考えられ、云うだけでもう非国民呼ばわり。
・日本では有事法を立てることが難しいところがあります。「万が一他国に攻め込まれたとき…」という仮定を立てようとするだけで、お前は戦争が起きてほしいのか、と「軍国主義者」のレッテルを貼られてしまいます。
・差別語さえなくせば差別はなくなる、という考えがあります。
・結婚式では「切れる」「別れる」「死ぬ」などといった言葉が忌み言葉として避けられます。キリスト教の挙式では「死がァ二人をォ別つまでェ」とお坊さんが云いますが、やっぱり披露宴ではアウトです。etc.
「言葉を云うことでそれが実現する(気がする)」という心の働きを「言霊信仰」と呼んでらっしゃいます。
よく考えないまでもおかしいなぁと思うことばかりなのですが、日本では今でも一番深く根付いてる信仰じゃないかしら。
この言霊の支配の下に、神様も仏様もキリスト様も上手に組み込まれているのが日本の現状なのかもなーなんて思います。
ちなみに文化庁文化部宗務課「宗教年鑑」(平静11年度)を見てみましたら、「信者総数」は2億1402万8千人。日本の総人口(1億2668万6千人)の2倍近い人が何らかの信仰をもっているそうです。なぜ?(笑)
お礼
回答ありがとうございました。 "八百万の神"。そう言われれば、そんな気がしますね。