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7インチEPレコードのセンターずれを直す方法
購入した7インチEPレコードの中心がずれておりまして、非常に音にが揺れておりせっかくの名盤が台無しです。店舗に問い合わせたところ元々のプレス自体がずれているので返品交換もままならないとのことで、自分で穴の中心を測りなおしレコードの中心を直そうかと思います。良い直し方はあるでしょうか?ご存知の方がいらっしゃいましたらご教示お願いいたします。
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こんにちは。 機械部品の切削加工をしている者ですが、これはかなりむつかしいですね。 1.丸い物を削るのは旋盤が適しているのですが、どうにもこんな薄い物になると非常に条件が厳しいです。加えて、旋盤の場合には外周をくわえて(=掴んで。このような装置を使用。 http://www.tech.sci.nagoya-u.ac.jp/machine/howto/howtolathe.html#101 )加工します。ですが、この場合心は外周に対しては出せても、音溝に対して同心にはなりません。 2.そうすると私が仕事にしているフライス盤 http://www.tech.sci.nagoya-u.ac.jp/machine/howto/howtomilling.html (これは名古屋大学のサイトにあるページです。以前にもここで紹介したことがありますが、初心者向けに写真入りでまとめられていて、利用し易いと感じます)で、テーブルに直置きにして加工するしかないでしょう。こんな感じです。 http://www.tech.sci.nagoya-u.ac.jp/machine/howto/milling/007s.jpg ・全く見当(目分量)でやるわけには行かないので、2点を支持するストッパーを設置してから、外周に対して心を出す。 ・このストッパーに当てながら盤を少しずつ回してずらし、音溝に対する心を出す。テーブルはX,Y軸両方向に動くが、先ず1方をおよそでも決めてしまうこと(こうしないといつまで経っても終わらない)。あとは微調整。 ・これで心が出たので、傷を付けないような配慮をして、テーブルに固定。加工にはエンドミルを使用して、穴を広げる。加工が終了した時に盤のレーベル面のX軸方向に心からの延長線(中心線)を引いておくのを忘れないこと。 盤側はここまで。 3.どうやっても穴を広げないことには修正は出来ないわけなので、盤の加工が終了したら次にその穴にあったアダプターを作る。私はプレイヤーのセンター・シャフトの径を計ったことがないので寸法を知りません。仮に6ミリとしておきましょう。 ・盤の穴を8ミリで加工したとすると、同じ寸法の丸棒に、上記の音溝に合わせてずらした分と同じだけ心をずらした穴を開ける。精密な穴を開ける方法に付いては省略。 ・先の最後の工程と同様、こちらも取り外す前に中心線を引いておく。 ・丸棒を外したら必要な分の長さに切断。 4.最後は盤とアダプターのそれぞれの中心線を合わせてはめ込み、接着剤で付けて完了。 以上で大体1時間くらいでしょう。それぞれで段取りが異なるので、もう少しかかるかもしれません。ですが所詮見当で合わせているわけですし、どの程度改善されるか判りません(やらないよりは増しだとは思います)。 自分がこういう困った盤に当たってしまったら、止むを得ないので仕事が暇な時にやらないではないかもしれません(レコードは今でもかなりの数を捨てないで持っています)。ですがこれをどこかの工場に持って行って頼んでも、そうそうやってくれるとは思えません。 必ずしも加工屋が品物をぞんざいに扱うわけではありませんが、物が物だけにいつもの金属加工のような扱いをするわけには行きません。しかも既に触れたように目分量の作業ですから、結果の保証があるわけでもありません。どうにも相当に厄介な仕事だというのが率直な感想です。 私は年明け後ずっと仕事が暇なのですが、残念ながらここは個人間連絡は禁止なのでこれ以上はどうにもならないです。
お礼
専門家としてのご意見ありがとうございます。 やっぱり難しいですよね。。。 ともかく回答いただきありがとうございました!