こんにちは。お世話さまです。
アマチュアのオーケストラ経験者です。
舞台の上はいろいろと特殊事情がある(特に温度)というのは他の方がおっしゃる通りで,本番前のチューニング方法についてもすでに詳細なご回答がありますが,ちょっと別の面から。
普通は,楽器を準備したらまずはチューニングしますし,その後も都度微調整していますから,真面目な?奏者は,基本的にはいつもチューニングできている状態になっています。
それでも,本番前に限らず,複数の人で合奏する前には必ず誰か(オケならば普通はオーボエ)を基準にしたチューニングをします。合奏で大切なのは,「合奏する人の中で音程が揃っている事」なので。
変な例ではありますが,A=442Hzでチューニングして半分の人がぴったり合っていてもう半分が443Hzにずれているよりも,全員がA=444Hzに揃ってずれている方が綺麗に響きます。
ステージ上のチューニングは最終の確認と微調整なので,たいした時間もかからないですし,儀式化して見える部分もあるとは思いますが,みんなで揃って音を確認するのはステージ上でないと物理的に不可能ですから,それなりに意味のある重要な事だと思いますよ。
---(余談)---
オーボエが基準になるのは,オーボエが一番音程の調整がききにくい楽器なのでみんながそれに合わせてあげましょう,という意味だという説があります。(オーボエはいったん音程が定まればぶれにくいから,という説も)
アマチュアだと,チューニング中にうっかり微調整の範囲を超えてしまって,あたふたしながらやり直した上に,ひとり取り残されて,結局「おい,そこで終わるのか?」という所でこそっと楽器をおろしてしまう人もたまに・・・。
私が演奏していたトロンボーンは,チューニングの後,数十分間は舞台上で出番待ちで座っているだけという事もあり,この場合,舞台上でのチューニングはあまり意味がありませんが(待っている間に自分の楽器の状態も変わるし,他の人の音程も演奏が進むにしたがってずれていくので),一応,儀式として参加はします(笑)
*トロンボーンの場合,楽器の構造上,音程調整し放題なので,休み明けは耳で聴いて適当,もとい,適切に調節しています。
お礼
長文によるご回答有難うございました。 本番前には、そうしたご苦労があるわけですね。 ちなみに、最近聴いた吹奏楽のコンサートでは、 オーボエ奏者がいるのに、コンサート・マスター(クラリネット) の音に合わせていました。 オケとウインド・ブラスはやり方が違うのでしょうか? ご教示有難うございました。