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坊主丸儲けの語源は・・・?
何故 「坊主丸儲け・・」と言うのですか?
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「花八層倍,薬九層倍,お寺の坊主は丸儲け。」という昔からある言葉の最後の部分ですね。 花八層倍(はなはっそうばい)。花屋は元手(仕入れ値)の八倍の利益がある。 薬九層倍(くすりくそうばい)。薬屋は元手(仕入れ値)の九倍の利益がある。 お寺の坊主は丸儲け(おてらのぼうずはまるもうけ)。坊さんは元手なしで利益がある。 現代のように,お寺の住職は世襲ではありませんでした。お寺は檀家のものであり,そこへ坊さんを招いて住職に就いてもらっていました。住職が亡くなったりすると,新たな住職となる坊さんを,同じ宗派の他の寺院や本山にお願いして来てもらったり,時には,旅の修行僧にお願いして住職になってもらっていた訳です。 お寺は檀家のものですから,維持管理も檀家が負担です。来てもらった住職を養うことも檀家の負担だった訳です。 つまり,坊さんは檀家に衣食住の面倒を見てもらって居た訳です。 昔,花屋と薬屋は利益の大きい商売でした。そこで,「花屋は元手の8倍も儲けてるぞ。」「薬屋はもっとすごいぞ。元手の9倍も儲けているぞ。」「いやいやお寺の坊主は元手なしで儲けているぞ。」と羨んで言ったようです。 現在,たいていのお寺は宗教法人になっており,御布施などの収入は宗教法人の収入であり,坊さん個人の収入ではありません。坊さんはその宗教法人から給料を貰う形になっています。よって,坊さんには所得税や住民税が課税されています。宗教法人に対する課税はゼロでも,坊さんに対しては課税されています。 本当に「坊主丸儲け」なら,もっと坊主になる人が増えて良い筈です。後継者不足に悩むお寺が多いのが現実ですので,儲かっている坊主も居れば,儲かっていない坊主も居ます。坊主の他に職業を持ち,その収入の一部を宗教法人に納めて,なんとかお寺を維持している坊主も居ます。
お礼
明解な回答を頂き有難う御座います。