寄生虫は体表に取り憑いた状態でやっと視認できることが多く、単独で水槽内を漂っている?状態を発見できることは稀です。
従って、別の生物の可能性が高いと思います。
イトミミズのように動くならば、ミズミミズかそれに類したものだと思いますが、
1cmの体が2cmくらいに伸びると言うことならば、プラナリアかもしれません。
それほど目にしないですが、ヒルだということもあります。
ただ、なんとなく...ヒルじゃないかという気もしますが。
ミズミミズとそれに類する仲間 → 白っぽい,稀に赤っぽいのもいる,くねくね動く,体は細い
プラナリア → 白っぽい,肌色系,伸び縮みしながら移動,三角頭
ヒル → 赤っぽい,黒っぽい,伸び縮みしながら移動,頭部が少し大きい
【ミズミミズ】※
底床やろ材の中に潜みます。
見た目は悪いかもしれませんが、水槽内に蓄積した有機物(主に残り餌)を食べてくれる分解者で、
極少数ならば全く気にする必要はありません。
薬品や熱湯消毒により死滅させることができますが、濾過バクテリアにも致命的なダメージを与え、
逆に分解者を失った水槽は加速度的に水質悪化することになります。
残り餌が水槽内に蓄積するような管理をしているからこそ発生する(目立つ)わけで、
飼育者が飼育法を見直さないと駆除しても意味がありません。
餌の量,与え方,底床の掃除方法の見直しによって、ミズミミズの餌となる有機物を減らすことで対処します。
ただ、急に大量のミズミミズが目に付くようになった...というのは話が別で、
ろ材の中に生息していたミズミミズが、水質悪化により弱って水槽内に流出してきたことによるもので、
崩壊一歩手前だと言って良いでしょう。
【プラナリア】
http://www.insects.jp/kon-uzumusinami.htm
主に動物性の餌を与えていると増殖します。
弱ったエビを襲うなどの情報もありますが、魚の飼育で問題となることは少ないです。
捕食者のいないエビ水槽などで大量増殖して飼育者を困らせます。
水質悪化とは関係がありません。
餌の種類とやり方を見直すことも大事ですが、それだけでは駆除できません。
ピペットなどでマメに除去することで、ほとんど目立たなくなりますが、長期戦を覚悟する必要があります。
(樹脂製よりもガラス製が除去が簡単)
Web上ではプラナリアホイホイなども考案されているようです。
嫌々ながらも魚が食べることが多いので、魚の水槽では滅多に見かけません。
【ヒル】
http://www.geocities.jp/goleshiiriin/MicroOrganisms/Leech/Leech.htm
主に水槽内への持ち込みによって発生します。
水槽に混入するようなヒルは血を吸わないものが多いのですが、ピペットで吸い出してしまいましょう。
流木の裏などに大量にくっついている姿などを見てしまうと、いやぁ~な気分になりますし...
増殖速度が遅い分、プラナリアほど除去は困難ではありません。
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※ ややこしくなるので、ごく大雑把に書きますと...
【(1)→(2)→(3)】
(1) 残り餌:高分子の有機物 → 低分子の有機物 →アンモニアなどの無機物(無機化合物)
(1) 排泄物:低分子の有機物,アンモニア → アンモニアなどの無機物
(2) アンモニア → 亜硝酸 → 硝酸 【バクテリアによる硝化作用】
(3) 硝酸(硝酸塩) …→ 水草による吸収, 水替えによる除去
濾過装置(フィルター)に期待できるのは、(2)の部分です。
(2)の能力が不足することを濾過不足といい、魚の生死に直結します。
(1)の処理は、底床や濾過装置内でも行われますが、(2)に較べると分解が困難かつ時間も掛かります。
この処理が追いつかないことが、短期間で水質が悪化する主原因です。
バクテリアや極小さな微生物などが分解を担当しますが、
それだけでは処理が追いつかない状況になったとき、より体の大きなミズミミズなどがろ材や底床に大量発生して分解を担当します。
(1)の改善策は、餌の量とやり方を見直すことが先決で、
次に濾過ですが、単純にろ材の量を増やすよりも、組み合わせ方が重要です。
底床も重要で、残り餌が底床に潜り込むような粒の大きさだと、濾過を幾ら大きくしたところで、
ほとんど改善されないくらい大きなウェイトを占めます。
(3)はコケの栄養+pHを下げる原因で、金魚水槽では水替えにより除去するしかありません。