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遺伝的多様性の低下と感染症
ヒトの遺伝子(プール)が、地球レベルで混ざり合っているために、ヒトでは”進化”が起こりにくくなっていると聞きました。 今の世界の状況では、ヒトは遺伝的多様性を失いつつあるのでしょうか? またヒトという種は、地球上の、種と病原性微生物との戦いのなかで、置き去りにされつつあるのでしょうか? また、AIDSなど割と新しい病気をいくつか聞くのですが、新しい感染症というのは、どのくらいの頻度で出現しているのですか?
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つまり、進化が起こるためには、ある一人の人間の遺伝子に起きた変化が、ある地域の中で増幅されて世代を越えて、多数の人間に伝わる必要があるけれども、今現在のように人の移動が速いと、せっかく起きた遺伝子の変化が世界中に拡散してしまうため人の進化速度も遅くなってしまうという考えだと思います。 理論的にはそのように考えることができますが、今の進化論では実際に進化がどのように起こっているのかわかっていないに等しい状況なので、地球レベルでの遺伝子の拡散が、すぐに人類の進化速度の低下に結びつくかどうかについては少し疑問に思います。(影響が「ある」か「ない」かで答えれば「ある」はずだけれども、ほとんど「ない」に近い可能性があります。)
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- hanasaka
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進化が起きにくくなっていると言うより進化的突然変異が起こったとしてもそれを進化とはせず奇形と呼んでいるからではないでしょうか? 戦いの中で置き去りにされつつあるのか?という文は微生物はどんどん進化しているけど人は進化してないという意味ですか? 私は本来の姿に戻ろうとしているだけだと思います。抗生物質が菌を殺し人を生かしてしまったためにバランスを崩したピラミッドがもとの姿に・・・。 AISDは新しい病気ではないですよ。ただ、アフリカの小さな集落から出てきた病気のため昔の文明人は知らなかっただけです。 ウイルスとしてもレトロウイルスという分類に入るくらいですから。レトロ(懐古的)つまり古いんです。 エボラ出血熱なんかも同様ですね。アフリカの集落で発症してその集落の人々が全員亡くなった時点で終わり。存在しなかったのではなくただ知らなかっただけ。 新しい感染症が出現しているのではなく未知の感染症が表舞台に出てきただけです。
- kyotomouse
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大いなる誤解があるように思います。 進化=遺伝子変異 ということで考えれば、混血したからといってもその発生する頻度は関係ありません。もちろん、遺伝子変異に伴う表現型の発現ということに絞ってみれば、混血ではなく、近縁者で交配を繰り返した方がよく発現するはずです。 (それを進化と見るか遺伝病の発生と見るかは遺伝子変異によるでしょう。) 人間の多様性ということでいえば、混ざったほうがいいと思います。世界中で混血が起こっているから人間が均一になってしまう、最終的にはそうでしょうけれども、その混ざり合う集団が大きければ大きいほど多様な遺伝子変異が発生しながら混ざり合う可能性が高いわけで、生物種的に見れば安定した優れた状態だと思います。むしろ日本人は日本人とだけ、韓国人は韓国人とだけ、みたいな集団で限定するよりは多様性が増えて病気になりにくいわけです。その人種にしかいない病気の人たちが混ざればそれが広がる危険性は増えますが、その病気を持っていた人種にしてみれば健康な遺伝子を持ち込むことでその病気は発生頻度が減るわけですから。 わかりやすくいうと、100種類入ったジェリービーンズの袋から2個拾って混ぜて食べるのと、1000種類入りの袋から2個拾って混ぜて食べるのでは味の組み合わせは後者のほうが多様ですが、50個に1個の頻度で腐ってるもの(遺伝子変異=進化)があるとすると、それにあたる頻度は同じです。 質問者の方が思っているのは、その100個入りのジェリービーンズの袋の中に、最高の味の組み合わせがあった場合、それを1000個入りの袋と混ぜてしまっては最高の組み合わせにあたるチャンスが減るということかと思われますが、そんなのジェリービーンズじゃなくて人間の遺伝子なんだから、まぜてみないとわかりません。もっとおいしい組み合わせにあたらないと誰が断言できましょうか。 新しい病気の発生頻度はわかれば苦労しません。
補足
ふーむ... どうもピンとこないのです。すみません、あほで... 専門家でいらっしゃるということで、この機会に是非勉強させていただきたいと思います。お時間ありましたら是非もう一度回答してやってください。 昔自然保全(環境教育)関係のボランティアをやっていた頃、そこの職員さんと、森にカブトムシを放そうとしている人を止めたことがあるんです。 職員さんの話によると、地域ごとに特有の形質を持つ個体群が形成されているから、あっちの森やこっちの森から人為的に移入をしてしまうと、遺伝的な固有性が損なわれてしまうんだということでした。 外来種(地域的な亜種?)の移入による雑種化が問題になり、鹿だか猿だか忘れてしまいましたが、かわいそうに皆殺しにせざるを得なくなったという話も聞いたことがあります。 これは、どちらの場合も 1.劣勢ホモ個体の消失により、劣勢ホモの形質が埋もれてしまうことを阻止する 2.外来の遺伝子が、在来の遺伝子を駆逐してしまう ことを防ぐ、つまり遺伝的多様性を保持するための処置なんですよね? あと、ガラパゴス諸島が諸島でなく「島」、すなわち隔離が起こらなかったら、様々な進化も起こらなかったという話も聞いたことがあるのですが。