SQとは、No.1の方の回答にあるように、指数先物の最終清算価格を、SQの算出日(例えば今日)の、各銘柄毎の寄付値から計算する事をいいます。
裁定取引については、参考URLをご覧下さい。
で、現物と先物の価格差が、現物割安+先物割高の時に組まれた裁定取引のポジションは、先物の方は満期になるので自動的に反対売買されてしまうので、現物の買いも、同じくSQの時に処分しておく必要があります。SQ値と同じ価格で処分する為には、各銘柄の寄付値で売れればいい訳ですから、指数構成銘柄をまとめて寄付迄に成行売の注文を出す事になります。
だから、理屈上は、膨大な量の裁定取引の残高が積みあがっている時は、SQの日の寄付きで大量の売り注文が出てくる可能性があり、それが市場の撹乱要因になるのではないか、という風に心配される事があります。(実際には、それまでに先物のポジションが、期近から期先にロールオーバーされていたりして、SQが原因で相場自体が暴落するなんて事は、まぁ、ないのですが…。)
尚、オプションがらみでも、SQの寄付でバスケット売買は出てきますが、先物の裁定取引の解消と同様、単にオプションが自動的に決済される為に、それとセットになっていた現物のポジションを解消するものと、指数を動かそうとするものとを、外部の人間が区別するのは不可能です。
それに、指数を動かす目的で現物を買ったり、売ったりしたら、今度はそのポジションをどう処分するか、という新しいリスクが発生します。
「外資系がSQ値を動かす(動かした)」と言われる場合も、実は、単なるポジションの解消で、SQ値がどうなろうが興味がなかった取引まで含まれている(おそらく大部分がそうだろう)のは、確実です。
それから、オプションがSQ値によって、無価値になるか、価値が出てくるか変わってくるのは、事実ですが、裏返せば、オプションはリスクをとって指数を動かしても無駄に終わる可能性もある一方、動かせたとしても、例えば指数を100円動かして、オプションの利益が増える幅は、やはり100円か、あるいは、0円(無価値に終わった場合)です。
だから、有価値か無価値で大違いだから、先物に比べ、オプションがらみのSQ値操作が、より多く起こる、などという事はありません。