日経平均株価と日経平均先物、『針と糸』、ご指摘のように両者は、
基本的に追随して動きます。また、両者間には裁定取引が働き、
片方が高く、片方が低ければ、高いほうが売られ、低いほうが買われる関係にあります。
”『針と糸』”の関係のように、追随するとのご理解で間違いはありません。
では、どちらが針でどちらが糸か?のご質問と推察します。
先物主導の例として、2004年5月の暴落をご説明します。
外人を中心に、先物主導で暴落しました。
・現物株式を大量に保有している者にとって、現物株式を大量に、
市場に売り注文を出した場合、買い注文が引っ込んでしまい、約定しにくく、
時間的なロスが起こります。想定していた値段で売る事は不可能です。
そこで、どんどん日経先物を売り込みます。これでもか、これでもかと
売って売って売りまくってきます。日経先物と日経平均のギャップは
どんどん拡大します。おかまいなしです。彼らは、先物で売ると同時に、
後から現物の売り注文も出してきます。こうすることによって、現物を大量に
売りに出した時の約定ロス・時間ロスをヘッジしていました。
また、一部の外人・機関投資家は、現物は売らずに、
保有株式の評価損をヘッジするため、取り敢えず先物だけを売った投資家もいます。
これも、先物主導を加速させました。
これらは逆もあります、大量買付けをしたい時に、一足先に先物を買っておく、
と言うことです。
また、注文を受けている証券会社の便乗売買も動きを加速させます。
一投資家が相場を動かすことはできません、しかし、皆が同じ考えとなり、
同じ方向に動く時、現物取引でちまちま売買していられる冷静な投資家はいません。
取り敢えず、先物の売買に走ります。そう、群集心理が、一点に集中した時、
(我も我も、おらもおらも、あたしも・・・)
それは先物の動きとなって現れ、後から現物が追随することとなります。
・尚、特殊な動きをしますが、日経先物は、日経先物のオプション取引の
駆け引きとして、仕掛け売買的な売買にも利用されます。
これは、SQが近づくと始まります。
このように、市場になにかインパクトのある動きが起こる時、一足先に先物に
その動きが現れるのが一般的です。日経平均先物が針、日経平均が糸、
となるケースが多いと考えます。
前回、ライブの時、日経現物と先物に、瞬間的に120~150円??ぐらいのギャップが
あったように記憶しています。
また、現物取引はちまちましすぎ、オプションは難解、先物はマネーゲーマーにとって、
簡単・すばやい・流動性も高いなど、格好の対象物といった面もあります。
お礼
makachinnさん、回答ありがとうございます。 いつもながら今回もとてもとても参考になりました。 読みながら、 (・_・。)(._.。)(・_・。)(._.。) ウンウンって頷きながら ゆっくり読ましてもらいました。 個人投資家にはとても考えられない売買をやってるんですよね、大口さん達は。 >日経先物は、日経先物のオプション取引の駆け引きとして、仕掛け売買的な売買にも利用されます。これは、SQが近づくと始まります。 SQ前は色々と荒れるって言いますよね。 >前回、ライブの時、日経現物と先物に、瞬間的に120~150円??ぐらいのギャップがあったように記憶しています。 昨日、イートレのオペレさんと話してたら、先日は先物と日経現物に凄く差が出たんですよ!って言ってました。一応は遅延によるものって言っていましたが、実際はどうなのかわからないそうです。 >現物取引はちまちましすぎ、オプションは難解、先物はマネーゲーマーにとって、簡単・すばやい・流動性も高いなど、格好の対象物といった面もあります。 凄くわかります(^^) とにかくオプション取引は難解ですよね。。。 頑張って勉強したんですが、ホントにちんぷんちんぷんで。。。なんとなくの見方しかわかりません。 裁定取引とかヘッジとかも意味はわかるんですが、コレも実際ちんぷん×3ぐらいで。。 頑張ってもっとわかるようにしないと(^^) 回答ありがとうございました!!