セラミックのクラウンにも種類が有ります。
金属のベースの上にセラミックを焼き付けた「メタルボンド」、すべてが非常強度の高いセラミックでできた「オールセラミック」などです。
同一の歯科医院内ではこれら2つを比べると通常後者の方が1.5倍ほどの値段になります。
歯科の自費治療の金額は医院ごとで自由に設定されています。
同じ製品でも価格差は2倍程度まであるようです。
この場合の差は何に由来するかは全く明確では有りません。
単に歯科医院がいくら欲しいかだけによって決まります。
もちろん、クラウンそのものの違いも有ります。
メタルボンドの場合使用される金属が高カラットの金合金から、金をほとんど含まない様なものまで様々です。しかし使用量は僅かですので原価にすれば数千円以下の差です。
セラミック材料自体の差はそれほど大きくは有りません。
材料の差は少なくても、術者(歯科技工士)の技術による仕上がりの違いは驚くほどあります。小学校の料理実習と三ツ星レストランほどの差といっても良いほどです。
しかしながら、これらの材料の差、技術の差の違いは正確に金額には反映されていません。
もちろん、高い医院のほうが安い医院よりも良い場合も多いのでしょうが、その逆の場合も実に多く有ります。
これは同時に製品の価格(冠の材料費+製作技工料)にも言えますが…
自費の治療費の大部分は歯科医師はじめ歯科医院のスタッフの行為に対して支払う物です。
製品価格の占める割合はことのほか僅かです。
したがって、医院ごとの金額差も大きくなります。
複数の歯医者さんで相談されるのでしたら、なぜ安いか、なぜ高いかを十分に聞いてください。
「材料が違う、技工料が高い」などと言っている様では信用できません。
「私は、これだけあなたに対し責任を持った治療をする」「私はこれだけもらえば十分だ」
そんな説明が聞ければ良いのですが…
わかりにくく且つ長くなってすみません。
要するに、
クラウンの材料には多少の違いが有る。
クラウンの出来具合には大きな差が有る。
しかしながら、それと治療費とはあまり関係ない。
と言うことです。
何がどう違うのか良くお話をお聞きになって、その価値を十分に納得されてから治療を受けてください。
中には保険と全く同じ治療しかせずに材料が違う、白い物を入れると言うだけで高額な治療費を請求する歯医者さんもあります。(そもそも保険の治療費が安すぎるのは事実ですが…)
高くて良い、安くても良い、高くても悪い、安くて悪い、何れの場合も有ります。
お礼
やはり目に見えるものではないんですね。 一本7万円のA歯科よりも、一本12万5千円のB歯科の方が説明が上手く、私の納得いく仕上がりになりそうなんです。設備も違いますし。 ご回答ありがとうございました。