源氏物語の翻訳について
いつもお世話になっています。
A.Waleyの『 TALE OF GENJI 』(帚木 The Broom-Tree)から
わからないところと訳の間違っているところを教えていただければと思います。
1)
And here To no Chujo's eyes filled with tears.
”Well,” said Genji, ”and did she write a message to go with it?” ”Oh nothing very out-of-the-ordinary,” said To no Chujo. ”She wrote: ’Though tattered be the hillman's hedge, deign sometimes to look with kindness upon the Child-flower that grows so sweetly there.’
●そしてこの時頭中将の目は涙でいっぱいになりました。
「それで」源氏は言いました。「それから彼女はそれ(撫子の花)と一緒にことづけを書きましたか?」「まあ、さほど並みはずれたものは何もありませんでした」頭中将は言いました。「彼女は書きました。’たとえ山男の生垣はぼろだったとしても、そこにとてもかわいらしく育つ撫子にいたわりをもって、ときどきご覧になってください。’・・・・?
did she write a message 【to go】 with it?” ・・・・「to go 」のところの訳し方がわかりませんでした。
Oh nothing 【(1)very】 【(2)out-of-the-ordinary】・・・ (1)「very」は、「さほど」?(2)「out-of-the-ordinary」は、「並みはずれた」?こういう単語はあるのでしょうか?ハイフンでつながっている意味は何ですか?
Though tattered 【be】 the hillman's hedge・・・・よくわからない文の構造です。Though the hillman's hedge be tatteredですか?
「be」が使われているのは仮定法現在だからですか?
「hillman」・・・・・山男??意味がよくわかりませんでした。
【deign】 sometimes to 【look】 with kindness upon the Child-flower that grows so sweetly there.
「 deign」と「look」で・・・「ご覧になる」?
2)
『 This brought me to her side. As usual she did not reproach me, but she looked sad enough, and when I considered the dreary desolation of this home where every object wore an aspect no less depressing than the wailing voices of the crickets in the grass, she seemed to me like some unhappy princess in an ancient story, 』
●これは私を彼女のそばへもたらしました。いつもの通りに彼女は私を咎めませんでした。しかし彼女は十分に悲しそうでした。そして私が、すべてのものが、草のコオロギがもの悲しい音を出す声に劣らないほど、憂鬱な様相をしたこの家のわびしい荒廃を考えたとき、彼女は昔の物語の中の何か不幸せなお姫様のように私には感じられました。・・・・・?
【This】 brought me・・・「This」は夕顔が書いた「Though tattered be the hillman's hedge~」の文ですか?
when I considered~・・・ここの文は「この家のわびしい荒廃は」(を主語にして)、「すべてのものが、草のコオロギがもの悲しい音を出す声に劣らないほど憂鬱な様相をしている」と「私が見なしたとき」というようにも訳せるのでしょうか?
荒廃した場所にいても彼女が「princess」に感じられたという表現が詩的な感じがします。
よろしくお願い致します。