- ベストアンサー
脳梗塞について教えてください
脳梗塞になると脳に血液が行き渡らなくなり、抹消に神経に伝わらなく成るため、片麻痺が生じます。では抹消に神経が伝わらなくなっただけで、なぜ肘関節が屈曲位になるのでしょうか?股関節はなぜ屈曲位にならないのでしょうか?教えて下さい
- みんなの回答 (1)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
「脳梗塞患者さんの場合、膝は伸展方向の可動域制限が生じるのに、股関節にはそういった可動域制限が生じないのは何故か?」という御質問と捉えてよろしいでしょうかね。上記解釈に基づいて御回答申し上げますと… 沢山の症例をご覧になれば、片麻痺患者さんの場合、仰るような「股関節は伸びて、膝は曲がって」という状況が全てではない事がご理解戴けると思います。 膝に可動域制限が生じているような方でしたら、多分既に股関節も伸展方向の可動域制限は発生していると思います。(もともと伸展方向へはあまり動かない関節なので目立たないのではないでしょうか。まぁ、膝も同様ですが) あるいは、 貴方がご存知の片麻痺患者さんの場合、もしかすると麻痺はあるものの ある程度動かせて、寝返り動作をする際に、反り返るような感じで足でベッド面を踏み付けて動いているのかも知れませんね。そのような動作時は「膝は屈曲・股関節は伸展」の「力&動き」が入りますから、それで股関節伸展可動域が今のところ維持されているのかも知れません。 ただ、気を付けないと、今のままですとそのうち股関節も伸び難くなります。反り動作を用いた「寝返り」というのは、体全体の筋緊張異常を増悪させる動き方です。 筋肉というのは基本的に「刺激に対してすぐに縮もうとする性質」があります。 刺激というのは何かが触れている事はもちろんですが、他にも地球の引力が加わっている事も含まれます。 仰向けに近くて且つ不安定な状態の場合(床擦れ予防などの一般的な被介護姿勢も含みます)、人間は無意識に安定位を取ろうとして膝を立てて足で踏ん張ろうと余計な力を入れ続けてしまいます。そして筋肉が縮んだ状態でい続けることで次第に膝が伸び難くなってきます。 だんだん伸びなくなってしまうのを防ぐには、 1:出来るだけうつ伏せに近い格好で過ごす時間を増やすこと (ベッド上の場合:仰向け>おへそが下を向くような横向き>うつ伏せ) (座位の場合:後ろに寄りかかるような座位>上体が直立の座位>両足に体重を乗せながら少し前かがみの座位>…うつ伏せ) *上記は 「筋緊張移異常の強く現れる姿勢>緊張の落ちやすい姿勢 の順」です。 2:一日に数回は、全介助でも構わないので立位姿勢を取ること(車椅子やトイレへの移乗時など) 3:あお向け等で膝が宙に浮いてしまう場合、ベッド面との隙間をすべてクッションで埋めてあげること(安定した状態で完全に支える事で、筋肉は、引力の影響や不安定さを補うための余計な緊張を入れなくて済む) 余談ですが、現在、一般的な看護・介護においては「筋緊張異常のコントロールという観点」は、全く抜け落ちた状況です。 もし日常の介護方法・動作訓練などに対する身近な専門家(医師・理学療法士・作業療法士・看護師・ヘルパー・デイサービス等の訓練指導員・マッサージ師など)の指導に上記観点が欠如している場合は、教わった事をあまり信用しないで、大きな病院のリハビリテーション科に相談してください。 お馬鹿な指導をする輩は、「力こぶ・胸・腹筋や、モモ内側や足を内返しにする筋肉」 に力を入れる動作を推奨しますので、すぐ判断できます。 (↑麻痺患者さん相手に、そういった部分の強い筋収縮を促す事は、勉強している専門家でしたら、余程特殊な必要性がある場合以外は行いません。) ゴチャゴチャ書いてしまいましたが…とりあえず何らかのご参考になれば幸いです。