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3/4拍子と6/4拍子の違い
以前拍子についての似たような質問をした者です。 前のQ&Aで3/4拍子と6/8拍子の違いはよくわかったのですが、もっとわからないものがありました。3/4拍子と6/4拍子の違いです。 色々な曲を耳コピーしていて自分なりに考えたところ、ワンフレーズのまとまり方の違いなのかな?と思いましたが、自信はないです。 具体的に、どういう点が違うのか、そしてその二つを見極めるポイントは何かを知りたいです。 また、4/4拍子と2/4拍子と2/2拍子も、理論的な違いはわかるのですが、「聞こえ方」という点で違うのかよくわかりません。これも聞き取りのポイントを知りたいです。 具体的に説明いただけるとありがたいです。また、何か例になる楽曲を挙げて頂ければ尚助かります・・・。注文が多くて申し訳ありませんが、よろしくお願い致します。
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拍子記号はそれほど重要な問題ではないのであまり気になさらない方が良いと思います。聴いて感じた拍子と、実際に楽譜に出ている拍子記号が違っていたということはよくあることです。もちろん音楽を勉強する段階では例えば「6/8の二つめの八分音符は二拍目」とか、きちんとやらなければいけません。 ではなぜ「重要な問題ではない」言い切れるのか? 歴史的に見ますと、もともと3拍子と2拍子しか無いのです。キリスト教の「三位一体」を表す完全拍子が3拍子、「三位一体」のうちの一つ欠けたものが2拍子(不完全)というふうになりました。そこで理論学者は3拍子のグループと2拍子のグループに分けて考えるようになりました。 3拍子のグループの例:3/4, 3/8, 9/8(分子が3の倍数の場合はコンパウンドと呼ぶ人もいます) 2拍子のグループの例:2/2, 4/4, 6/8, 12/8(分子が3の倍数の場合はコンパウンドと呼ぶ人もいます) 曲のテンポによって、聞こえてくる拍子は人によってかわりますが、それで良いのです。拍子記号は作曲の便宜上付けただけのものですから。 例えばウィンナーワルツの場合ですが、ワルツは 3/4 で書かれていますが、音楽的には4小節フレーズになります。ですからウィーンでワルツを指揮している指揮者は 123,123,123,...と指揮をするのではなく、一小節を1拍子と聞こえるように指揮をするわけです。つまり4小節分で4拍子に聞こえるのが正しい解釈だと思います。 私はピアノ教師ですが、レッスンでワルツを教えるときは生徒に対して「4拍子に聞こえるように弾け」と断言します。 テンポの速いタランテラは 6/8 で書かれていますが、それを 123456,123456..... とは指揮しません。理論的には一小節を2拍子と解釈しますが、この場合も大抵は4小節のフレーズですから、一小節が1拍子と聞こえるような音楽の作り方(演奏の仕方)をしていると思います。 中学の時、音楽の時間、聴き取りテストで、答えが2/4の所を4/4と書いて×を貰ったことがあります。これにはプロの現在でも納得していません。感性の問題ですから。上記の考え方からいいますと、聴き取りテストの作り方の悪かった中学の先生が間違っていたと、今でも思っています。 音楽理論の基礎は「楽典」に出ていますが、歴史的な背景は「音楽史」の類での勉強をお勧めします。
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- Ta595
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こんにちは。 説明はすでにたくさんあるようなので,例示だけ。 第九の楽譜をお持ちのようですので,それを例にします。 ・第一楽章:2/4拍子 ・第二楽章の主部:3/4拍子 ・第二楽章のトリオ:2/2拍子 ・第四楽章 最初の「歓喜の歌」のテーマ:4/4拍子 ・そのあと~二度目?の「歓喜の歌」:6/8拍子 ・中間のコラール:3/2拍子 ・コラールのあとの二重フーガ:6/4拍子 ・コーダ(終結部):主に2/2拍子 と,こんな感じです。例を挙げて余計にややこしくなったかもしれませんが(笑) 2/4と4/4と2/2の違い,3/4と6/8と6/4の違い,なんとなく分かるような,分からないような・・・という感じですね(^^; 他の方もおっしゃるように,聴いただけで判断するのは非常に難しく,たくさん曲や楽譜に触れて,時代様式,曲の形式,作曲家の癖といった所についてのセンスや知識を身に付ける事が必要になると思います。 ただ,それでも分からない場合も多いです。例えば,第四楽章の冒頭は3/4拍子なのですが,これを聴いただけで当てられる人はほとんどいないでしょうし,曲によっては,あえて実際の拍子と違う聴こえ方になるように曲を作る事もありますから,そのような場合,知っていなければ,正しく判断するのは不可能と思います。 <余談:ブラームスの場合> ブラームスの交響曲をご存知かどうか分かりませんが,イメージがつかみやすいもの,そうは聴こえにくいもの,1拍目がずれて聴こえてしまうもの,などなど,いろいろあって参考になると思いますので,簡単に例示します。 交響曲第一番 I:主部6/8,II:3/4,III:主部2/4中間6/8,IV:主部4/4 交響曲第二番 I:3/4,II:4/4・12/8,III:3/4・2/4・3/8,IV:2/2 交響曲第三番 I:6/4,II:4/4,III:3/8,IV:主部2/2 交響曲第四番 I:2/2,II:6/8,III:2/4,IV:主部3/4・一部3/2
お礼
ありがとうございます。 大変にわかりやすいです。第四楽章の冒頭の3/4拍子はまったくわかりませんね。意識して聞いても拍子がつかめません…。 耳コピーにおいては、あまり拍子のことは気にし過ぎなくてもいいようなので安心しました。
- trgovec
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理論的な説明は出尽くしているようなので... 6/4を聞いて判別するのは難しいですね。有名なもので6/4ではサンサーンスの「白鳥」がありますが、これを聞いて6/4と答えられる人がどの位いるでしょうか。ほとんどの人は3/4と答えるでしょう。6/4と分るのは楽譜を知っている人だけのような気がします。これはもう作曲者が6/4と書いたからとしか言い様がないでしょう。ただ、ロックの世界なら6/4はすぐに分かります。たとえばPoliceのSynchronicity IIは6/4ですが2+2+2のリズムになっていて、全てのパートがこの単位で動いています。ただしこの場合の6/4は2拍子系ではなくあくまで「6拍子」ですが。 >4/4拍子と2/4拍子と2/2拍子も、理論的な違いはわかるのですが、「聞こえ方」という点で違うのかよくわかりません。 これも聞こえ方では「分かりません」。とくにクラシックでない曲では。2拍子は強弱で、4拍子は強弱強弱(始めの強は後の強より強い)などといわれますが聞いてはっきり分かるように演奏されたのはほとんど聞いたことはありません。2/4は今は小さい子供向けの曲以外は実際ほとんど使われないようです。子供には単純な方が分かりやすいからでしょうか。4/4と2/2も曖昧なところがあります。有名な「ドナドナ」は2/2ですが楽譜を見ないと分かりませんし、はっきり2拍子と分かるような演奏もされません。 また、2拍子と分かりやすい、強弱のはっきりした演奏でもそれが2/2か2/4かは書いた人次第です。どの音符を1拍とするかは自由ですから。 結局、特にポピュラー曲の拍子は作曲者次第な面が大きいようです。 <追記> どうも1拍の取り方が時代とともに速くなっているように感じられます。バッハの曲など現代人が作曲したら小節数が倍になりそうなものがありますし(G線上のアリアなど)トッカータとフーガニ単調の有名な出だしの部分なんかあれで1小節ですから。もっと時代が下って滝廉太郎の「荒城の月」は今は4/4で書かれますが本来2/4(むしろ4/8)でした。同じく「花」も現代の作曲家なら4/4で書きそうですが2/4(むしろ4/8)です。
お礼
ありがとうございます。 具体的な例を挙げていただき、大変にわかりやすいです。 作曲家の意図した通りの拍子を当てるのは非常に難しいことなのですね。作曲家次第なのですか…なるほど。
>3/4拍子と6/8拍子の違いはよくわかったのですが、 >3/4拍子と6/4拍子の違いです。 1拍の基準となる音符が四分音符であろうと八分音符であろうと 大きな違いとしては3拍子か6拍子かの違いです。 下記の単純拍子と複合拍子をご覧ください。 http://www.mmjp.or.jp/music-access/musicroom/meter.htm 6拍子の曲の中には上記サイトの説明にあるような2拍子系とは とらえにくい,かなりテンポの遅い曲もあります。 下記のバッハの曲では,123・223では数えられないです。 かなりゆっくり(1と2と3と4と5と6と)という感じです。 これもやはり6拍で一つのまとまりの曲で,3拍子にはなりません。 サンプルなので見にくいですが6/4拍子です。 http://everynote.com/violin.show/3559.note 6/8拍子にも,指揮者が6つ振りするような,かなりテンポが遅い曲があります。 では,同じ6拍子で,6/8拍子と6/4拍子の違いは?となると 耳での判断は難しいですね。 バッハやヘンデルの楽譜で,3/2拍子も時々見かけますが, 3/4拍子との違いを聞き分けるのは難しいです。 3拍子だということはわかるのですが…。
お礼
ご回答ありがとうございます。 単純拍子と複合拍子、初めて聞きましたが、教えてくださったサイト、大変勉強になります。 いろんな変拍子が存在しますが、大きく分けると二つなのですね。 3/2拍子なんて聴いたことないです…いったいどんなものなんでしょう…。
- ticky
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うーん。 わかりやすく正直説明するのは難しいんじゃないかなぁ。 6拍子は2拍子系でそもそも3拍子とは違う、という説明では満足いただけないでしょうし。 でも、6 = 3 + 3 だから、三拍子を二つ連結したものだといえるかというと、いえません。 強拍と弱拍の位置がポイントなんです。 2/4と、2/2は、聞こえ方という点では、演奏によるでしょうから、何ともいえないんじゃないかと思います。 (私みたいなあまり曲聞いてない人じゃなくて、勉強してる人なら別かもしれませんけど) 一番わかりやすいのは、拍子にあわせて積極的に体を揺らしてみるとか、指揮振ってみるとかでしょうね。 ある意味フレーズのまとまりの違いともいえなくもないけど、たぶんフレーズの言葉の使い方が違います。 でも、あなたのおっしゃるフレーズで、拍子の意味は多分あってます。 「3/4 拍子」などと検索すると、 例えば第九の最終楽章で、6/4の部分があることがわかります。 そうね、第九のスコアで、6/4になる前と後で比べてみると、わかりやすいかも。 どんな曲をお聴きになりますか? 例示しにくいかもしれないです。
補足
ご回答ありがとうございます。 違いを定義づけるのは難しいのですね。 フレーズの使い間違い、失礼しました。実際ニュアンスで使ってしまい、正しい意味はよくわかっていなかったです;よく調べてみます。 第九は大好きでいつも聴いています。 ピアノのスコアがあるので、それを見ながら聴いてみますね。 わかりやすいご説明ありがとうございます。
お礼
かゆい所に手の届いた鋭いご回答、大変参考になりました。ありがとうございます! 拍子とは、随分と奥が深いものなのですね。作曲する側と、ただ聴くだけの側では重要度がかなり違うことにも目からウロコです。 あまり根つめて考えず、とりあえずいろいろな曲を聴きながら拍子を勉強してみたいと思います。