一般に言う膀胱炎を『細菌性膀胱炎(ほとんどは大腸菌ですが)』と規定しておきます。
すると、『我慢していたら膀胱炎になる』や『冷やしたら膀胱炎になる』というのは、よく言えば舌足らずな表現、厳しく言えば誤った表現だとわかります。細菌が『我慢していたら』『冷やしたら』わくんかい?ということです。
あくまで、これらの内容は『症状を強める』だけです。膀胱炎が起こると『膀胱刺激症状』という膀胱炎特有の症状が起こりますが、これが冷やしたり、我慢すると強まるんです。ただし、我慢するというのは『長い間(汚れた)オシッコを貯めておく』ということなので、膀胱炎にかかりやすくなるのは確かですが、これでも…何故感染するか?…の部分が抜け落ちています。
10代から30代くらいの性的な成熟期にある女性に限定して膀胱炎の原因を考えた場合、その9割は性行為(マスターベーションを含む)に関係しています。女性の場合、外性器は複雑な形をしていていつも湿潤であり細菌が多くいることと、尿道が短く容易に菌が膀胱に達しやすいからと言われています。性行為に伴うと言うのは状況を想像すればわかることですよね…。
細菌の膀胱への到達と感染として成立するかどうかは菌の量によります。性行為の前後に排尿を行っておけば、菌が膀胱内で増加する前に洗い流すことになりますから、膀胱炎を防ぐことが出来ます。また、性行為の前後に外陰部を清潔に保っておけば感染の機会を減らすことになります。
一般的には、体内のホルモン環境や体調を整えておけば、常在細菌を乱さないことと抵抗力がつくことからかかりにくくなります。そして十分な飲水を行い、定期的にトイレに通うことが予防につながります。そういえば、冷える時は水分控えますよね?同様に脱水になりやすい夏場も膀胱炎が多いんですよ。
以上泌尿器科専門医としての回答です。
お礼
ありがとうございます。私も気をつけます。