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ターニング装置
タービン発電機についているターニング装置とはどうゆう役割なんですか?
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タービン発電機は運転して停止するとタービンが高温になっています。 そのまま放置するとタービンの上部の方が下部より若干高温になります。 すると温度差によって上部が下部に比べて膨張することになります。 そのまま長時間経過すると、タービンは横から見て垂れ下がったような状態で冷え固まります。次回そのまま運転すると、タービンが振動・破損することになりますので、ターニング装置で低速回転させ、タービン全体が均一に冷えるようにしています。 高温でやわらかくなるからターニングというよりも、不均一膨張の影響の方が大きいです。
- GTAC
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これ以上深入りした議論は質問者の趣旨を超えますが、、。 基本的な火力発電や原子力発電の構造は、 発電機、タービン(ガスタービン)、蒸気タービンが同軸序にカップリングを介してつながっています。 都市近郊の火力発電所の方式は、ガスタービンがある複合発電(コンバインドサイクル)と言う方式になっていて、都市の需要に応じて毎日朝に起動し、夕方に停止をします。夜間屋休日はターニング運転で低速で回転させ続けます。 ガスタービンの羽根(タービンブレード):先日の日航機でばらばらになったものと同じ:や蒸気タービンの羽根は高温にさらされて劣化しやすいため、年1回定期的に完全に停止して点検、交換を行います。 この間は発電機とタービンは完全に停止します。発電機自体もメンテナンスで完全にとめるときがあります。 発電を終わって完全停止までの間はタービンを冷却するためにターニング運転をします。 オーバーホール後はタービンも発電機も完全停止していた間に軸がたわんでいますので、まず最初にターニング運転をして軸のバランスを取ってから徐々に回転を上げていきます。 発電機はきわめて重いので、完全停止中に問題になるのは軸たわみのほかにベアリングのメタル(軸受けが一箇所で接していると変形してしまう)の問題があります。 定格回転数はhousyasei-usagiが正しく、私の回答が間違っていました。現場を離れて5年、、、、
- housyasei-usagi
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主に火力・原子力の発電機の仕事しています。No.2さん意見にちょっと発電機屋として補足させて頂きます。 >発電機自体は回し続ける必要はありませんが 確かに熱に対してタービンほどシビアではありませんが,特に火力の発電機の場合,ターニングなしではたわみ(軸の曲がり)の影響が出て,一次危険速度を超えられない(振動制限にひっかかりトリップ(自動停止)する可能性がある。) もちろん,火力ではタービン直結なので,そんなことはありませんが,工場での単体試験ではターニングが必要です。回転上げられずに試験になりません。(小型の場合ターニングなしでもなんとかなりますけど,それでも低回転でなじみ運転して軸のたわみ解消をしています。) 特に火力の場合,タービンに比較して発電機の回転子は長細いので,タービンより低回転に一次危険速度があります。 ただ,発電機はターニングなしで駄目になることはほとんどないですけど,No.2さんの言われる通りタービンは致命傷の様です。私はタービン屋ではないですけど,私の知るタービン屋はそう言っています。 >発電機の単体試運転は定格回転(1500rpmまたは1800rpm) 火力の場合,ほとんど3000rpmか3600rpmです。原子力は1500rpmか1800rpmですけど。タービン発電機の場合同期発電機なので,発電する電気の周波数で回転数が決まります。2極機なら50Hzで3000rpm,60Hzで3600rpmとなります。
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タービン((ガスタービンや蒸気タービン)の軸の温度は運転中に数百度まであがります。(ガスタービンの場合、もっとも熱い部分(動翼1段目)は1500度のものもある) 軸の構造 http://www.mhi.co.jp/power/product/turbine/gas/501f/img/501f_1.jpg タービンが停止すると軸が冷えますが、ある角度で止めておくと軸の重みで曲がってしまいます。そこでゆっくりと(数分で1回転程度)回し続けるように小さなモーターをつけておきます。 所内停電事故などの場合にターニング装置が使えない場合はバールを使い人力で回し続けるようにします。軸がたわんでしまった場合は数億円の損失になりますから、所員にとっては命の次に大事な仕事です。 発電機自体は回し続ける必要はありませんが、タービンとカップリングで結合されているので一緒に回ります。 オーバーホールで完全に停止してしまった場合は軸がたわんでしまいますから、ターニング運転を数時間行って軸たわみを矯正してから試運転に入ります。 発電機の単体試運転は定格回転(1500rpmまたは1800rpm)まで徐々に上げていくことで確認しますからターニング装置は使いません。 下記のリンクは海員学校の練習船(蒸気タービン駆動)の説明ですが、細かな点まで書いてありますので参考になると思います。
運転前の単体試運転ですね。 発電機自体を低速で回転させて 機器補修後の全体のバランス、振動、異音等の不適合をその時点で見つけ総合運転へともっていく前処理です。
お礼
丁寧な回答ありがとうございます。URLも大変参考になりました。