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傑作ノンフィクションを教えてください

読書は好きですが今まであまり読まなかったノンフィクションものを読んでみたくなりました。 皆さんが読まれた、これはすごい、面白い、圧倒的だ、というノンフィクションの傑作を教えてください。 その際もしよければ書名だけではなく、回答者様がなぜ傑作と思ったのか、ここが最高、こういう点が面白い、という辺りを語って欲しいです(テーマ・内容は調べればわかりますので)。 私が読んだ数少ないノンフィクションの中ですごいと思ったのは志麻永幸「愛犬家連続殺人(角川文庫)」です(この作品は正確には体験記風なので、本来のノンフィクションの定義からは外れているかもしれませんが・・・)。あまりに凄惨で、電車で読んでいて吐きそうになりました。あんなに読むのが嫌で恐ろしく、しかしやめる事も出来ない本も珍しかったです。 よろしくお願いします。

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回答No.6

講談社文庫の「ドキュメント 戦争広告代理店」は面白かったです。 十年ほど前のボスニア紛争の際に、ムスリム人政府は国際社会の支持を取り付けるため、外務大臣をアメリカに派遣します。しかし、資源があるわけでない、地理的にも特に重要でない国の支援をアメリカ政府の人たちはためらいます。 そこで、ボスニアの外務大臣はアメリカの一企業と契約を結びます。PR会社と呼ばれる職種の企業です。 そしてPR会社の努力により、ボスニアは徐々に国際社会からの支持、支援を受けていくようになります。 当然、対立しているセルビア側も巻き返しをはかってきます。 現実に銃を持っての戦争とは別に、虚と言うか、情報と言うかなんと言ったらよいかわかりませんが、もう一つの戦争を勝利に導いたPR会社の社員達の活躍がわかります。

baritsu
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 なんだか私の全く知らない世界ですね。これは面白そうです。

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  • d-drop
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回答No.9

 こんにちは。  「ノンフィクション」の定義を、文字通り「フィクションでないもの」として、ご紹介してみたく思います。 『苦海浄土―わが水俣病』石牟礼道子 講談社文庫。 『天の魚 続・苦海浄土』石牟礼道子 講談社文庫。  もはや古典なのかな。石牟礼氏は詩人。詩人の、瞬時に対象の本質を見透すパワーが遺憾なく発揮された作品。描写も一見静かですが、人間への凄まじいまでの慈しみ、怒り、哀しみがひしひしと伝わってきます。 『忘れられた日本人』宮本常一 岩波文庫。  「民俗学」の本ということになるのでしょうが、私は非常に良質なノンフィクションと考えます。学生時代に読んで、自分の「日本」に対して持っていた既成概念を見事に打ち破り、あわせて、日本人の持つ可能性や多様性について開眼させてくれた本です。なにより、読んでいて面白くて、残りのページがなくなってゆくのが惜しかった本。 『にっぽん部落』きだみのる 岩波新書。  やはり「社会学」の本ということに、一般的にはなるのでしょうが、これも私は、質のよいパワフルなノンフィクションと考えます。上記宮本氏の著作と同時期に読んで、やはり、自分の生きている場所としての「日本」を再発見させてくれた本。ただこちらは、いわゆる“ダークサイド”を、冷たいぐらい明晰に掘り出してくれましたね。なんていうかな「いい気になってるけど、お前は本当はこういう奴なんだよ」と、ズバッといわれた時、その切り口があんまり鋭いんで、かえって爽快だった感じ。やはりこれも、面白くて……。 『エレファント・マン―その信実の記録―』マイカル・ハウエル、ピーター・フォード 本戸淳子訳 角川文庫。  その奇怪な容貌から「エレファント・マン」と呼ばれた人物の生涯の記録。一応主人公は「エレファント.マン」なんだけど、本当の主人公は、彼の生きた19世紀イギリスです(すぐれたノンフィクションがみんなそうであるように)。むかしの映画に「エレファント・マン」というのもありました。題材同じです。でも、映画とくらべたら本に失礼(私見では)。 『生きている小説』長谷川伸 中公文庫。  長谷川伸は大衆小説家ですけど、これは、まあ、そのネタ帳。人から聞いた話、自分の体験、史実などの短い挿話集。短いけど、心に残る話ばかり。「真実は小説より奇なり」を地でいった本。 『定本 犯罪紳士録』小沢信夫 ちくま文庫。  戦後話題をまいた事件を、小沢氏風に語りなおしたもの。うん、やっぱり人って可愛くて哀れないきものだ、と思いました。 『世界を見てしまった男たち』春名徹 ちくま文庫。  江戸時代の漂流民の記録。なんとしても(鎖国の)故郷に帰ることを望む人、諦めて、また積極的に、異郷で生きることを選ぶ人……。春名氏の筆力のさることながら、もの凄い量の史料や文献をもとに書かれているので、人物が非常にリアル。どんな才能のある小説家でも思いつかない面白さ。  古いものばかりになってしまったけど、いいノンフィクションは古びないと思います。そういう意味で、わりと基本かな? と思うものをご紹介しました。楽しめると思います。  あと、自伝や回想録なども面白いです。本当はその辺からも挙げたいのだけど、もうだいぶ長くなってしまいましたしね。  ご参考になれば。  

baritsu
質問者

お礼

たくさんの本の回答ありがとうございます。 ま、迷う・・・。他の方に色々教えてもらったのにさらに一気に増えて、うれしい悲鳴です。

  • les-min
  • ベストアンサー率41% (269/644)
回答No.8

こんばんは。。  柳田邦男氏が既出なので・・・(←お勧めできます。)  自分は戦記モノも好みなので、少々硬いですが、下記を推します。この手のノンフィクションは案外間延びした単調な文章であることが多く、かえって読むのに難渋するかもしれません。興味ない分野でしたらスルーしていただいて構いません。 ルートヴィック・ケネディ『戦艦ビスマルクの最期』ハヤカワ文庫  第2次大戦当時、連合国側の大西洋の補給路を脅かす存在だったドイツ戦艦「ビスマルク」の追撃戦を描いた作品。緒戦でイギリス艦隊を蹴散らしたビスマルク側ではあったものの、その後は「真実は小説よりも奇なり」という言葉そのままに一方(連合国側)には偶然・幸運の連続、もう一方(ドイツ側)には、災難・不運の連続によって戦況が決まってしまうあたりは、それが事実であるだけに考えさせられます。また、その幸運・不運を呼び込む些細な事柄の積み重なりにも、「おかれた状況下で、考え付く限りの努力を惜しまない」ことがいかに重要であるかを教えてくれます。  その他、どんな時代・どんな国のものでも戦記モノは興味深いものが多いですよ。では。    

baritsu
質問者

お礼

戦記モノですかあ。 手を出していないジャンルですね~。「戦艦武蔵の最期」だかなんだか中学生向きの体裁の本を読んで以来手を出してないんじゃないかな・・・(いつだ、それ)。その意味では読んで読書の幅を広げたいですね。 回答ありがとうございます。

  • K-1
  • ベストアンサー率21% (832/3844)
回答No.7

もひとつ 「メタルカラーの時代」山根一眞 世界最大の超巨大建造物から、世界最小のマイクロマシンまで。 日本発の超技術を生み出した人々へのインタビュー記事です。 NHK「プロジェクトX」は、これが元ネタなんじゃないかという気がしてなりません。

baritsu
質問者

お礼

NHKのプロジェクトXは「感動させよう」という演出が鼻について段々見なくなっていました。 こんな本があるなら、文章で読んだ方が断然良さそうですね。 教えてくださってありがとうございます。

  • yamikuro3
  • ベストアンサー率17% (92/523)
回答No.5

沢木耕太郎「一瞬の夏」 当時、取材の対象にあまりに深く係わり過ぎることが話題にもなりました。 別の言い方をすればノンフィクションの新しい手法の登場でした。 著者自身に手法に対するそう云った気持ちがあったかどうかは判りませんが、著者の戸惑い、希望、絶望がダイレクトに伝わるタイトルにふさわしい熱い一冊(愛蔵版以外は上下に分冊されてますが)です。

baritsu
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 「深夜特急」の人ですね。 「一瞬の夏」は有名なのか聞いたことがあります。きっと面白いんでしょうね。

  • cheesan
  • ベストアンサー率36% (4/11)
回答No.4

『空白の天気図』 柳田邦男 第二次世界大戦後、日本を襲った未曾有の暴風雨―枕崎台風。 あまり知られていない話(現に私はこの本を読むまでこの台風の存在を知りませんでした)だと思いますが興味深い話でした。 この本に限らず、柳田邦男さんのノンフィクションはぜひ読んでほしいです。 (ほかには『マッハの恐怖』、『マリコ』、『犠牲 わが息子・脳死の11日』など)

baritsu
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 早速本屋でチェックしてみます。

  • yasu3021
  • ベストアンサー率33% (6/18)
回答No.3

「いまどきの神様」別冊宝島編集部 文庫版 90年代に出版されたものを文庫版にしたもの。 オカルト、新興宗教にはまる若者を取材、分析した内容、オウム真理教の項目があるが、それは地下鉄サリン事件を起こす前のもので、今から読むとずれている部分もあると思う。しかし、オカルトにはまる心理をよく分析しているところもあります。 一番印象に残ったのは「前世少女と終末ブーム」の取材者と少女の対話で読んでいて頭がクラクラした。よく取材者はツッコミをいれず我慢したな~と感心した。

baritsu
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 宗教系ですね。これ、内容は忘れましたが本屋で手に取ったことがあると思います。

  • K-1
  • ベストアンサー率21% (832/3844)
回答No.2

「自動車絶望工場」鎌田慧 日本の潜入ルポの古典の一つです。 トヨタの臨時雇いとして実際に働き、その体験を日記形式で書いたノンフィクションルポです。 コンベア作業の過酷さ、使い捨てにされる作業員などのつぶやきが聞こえてきます。

baritsu
質問者

お礼

調べてみたら凄く面白そう・・・。 回答ありがとうございます。

  • neuro
  • ベストアンサー率43% (167/384)
回答No.1

 偽名は使っていますが、殆ど実話ということで、山崎豊子「沈まぬ太陽」。 最近も騒がれている某航空会社の労働組合問題を御巣高山墜落をクライマックスに描かれています。この会社は変わってないのかなぁ・・・と最近のニュースを見ながら考えてしまいます。

baritsu
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 あの会社は変わってなさそうですね。