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アスベストの吸引による中皮腫発症の確率は?
- アスベストの吸引による中皮腫の発症確率について、医学的な情報を知りたいです。
- アスベスト含有の壁について、吸い込んだ微量でも中皮腫が発症する可能性があるのか知りたいです。
- 信頼できる情報源から、アスベストの吸引による中皮腫について詳細な情報を教えてください。
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blackmamba2さんが、 http://mmh.banyu.co.jp/mmhe2j/sec04/ch049/ch049d.html メルクマニュアル家庭版でご覧になった記述は、以下の通りですね。 ●中皮腫は普通、アスベストにさらされて30~40年たってから、それがどんなに微量でも発症します。 原書(THE MERCK MANUAL -- SECOND HOME EDITION)にあたると、 http://www.merck.com/mmhe/sec04/ch049/ch049d.html?qt=asbestosis&alt=sh#sec04-ch049-ch049d-527 ○Mesotheliomas usually develop 30 to 40 years after exposure and can occur after low exposure. 完全な誤訳で、canを見落としています。正しくは、「どんな微量な曝露であっても、起こる可能性があります」 石綿は、学校などの建築でも大量に使われてきました。最近、危険性が指摘されて、使用しない、散乱させないで処理する、といったことが提唱されるようになってきました。 以前から使われていましたが、中皮腫の患者さんは非常に稀です。中規模以上の都市の大病院でも、一年に1例もないくらいの珍しい病気です。全国で、胸膜中皮腫による死亡は年間でせいぜい400例くらいです。悪性腫瘍による死亡が年間やく30万、心疾患、脳血管疾患がそれの半分より少し少ないくらい・・・ からすると、本当に少ないものです。 少ないということは、視点を変えると、アスベストが必ず中皮腫を起こすとは言えないことになります。 >他の病因/事故でなくならなければ中皮腫になってしまうわけですが よいところに目をつけられました。他の病因/事故を、結核に置き換え、中皮腫を悪性腫瘍(≒癌)に置き換えると、現代の説明になります。中皮腫だけが高齢化によって生じるわけではありません。 >結局、これから我々が実験台になってはじめてわかることで、今はわからないのかもしれません。 おっしゃる通りです。なにしろ、30年以上もかかることを、研究テーマにしても結果が出るまでに研究者がリタイアしてしまいます。寿命が数年の実験動物では調べることもできません。過去に中皮腫で亡くなった方を丹念に調べて、アスベストの危険性を指摘した衛生学関係の先輩たちの地道な努力の成果です。普通に生活している人たちを調べることを、「実験台になって」と言われれば、その通りなのですが・・・ 日本政府(厚生労働省)のサイトでは、「政治的立場の中立な科学的見地に基づいた情報」のご要望にお応えできないかもしれませんが、 http://www.mhlw.go.jp/shingi/2003/08/s0826-4d.html http://www.mhlw.go.jp/shingi/2003/08/s0826-4b.html
お礼
なるほど、誤訳ですか。すっきりしました。このサイトが元になっているのかはわかりませんが、掲示板等では、1本でも吸い込むと中皮腫になると書いてあったりしたので、国家的危機のように大げさに思っていました。 厚生労働省はのサイトは、血液製剤、PPA、BSE(これは別省か)のことで、絶対信用できないと思っていて、検索でひっかかったで見もしなかったのですが、しっかりとまとめられているようには思えました。参考になりました(でも信用してませんが)。ご紹介ありがとうございます。 この質問を書いた後、ネット検索していると、英国での研究がのっていたサイト(日本語)があり、交通事故にあう確率より少ないようなこともかいてあったような覚えがあるのですが、もういちどそのサイトを見たいとおもっても、どう検索してたどり着いたかわからなくなってしまいました(^^;。 どちらにしても、中皮腫の患者さんは非常に稀ということはいろいろなサイトに載っており、少なすぎて本当にわからないのでしょうね。(これだけいろいろな場所に使われているのに研究が進んでいないのが大変不安ですが。) とにかく、誠意のあるご回答ありがとうございました。