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アルジャーノンに花束を
アルジャーノンに花束をという 話はとてもいい話だと思うのですが なんとなく題名との関連がつかめません 「私はこう思った」「こう解釈した」という意見を聞かせてください。
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原題も『FLOWERS FOR ALGERNON』なので、邦題でへんな感じになったとかではないと思うのですが。『まごころを君に』というのもありましたね。 既に読まれていると思うので、ネタバレしても問題ないことを前提に書いてみます。 ネズミのアルジャーノンに施されたのと同じ脳手術で天才になったチャーリーですが、紆余曲折を経て結局もとの知的障害者に戻ってしまいます。 アルジャーノンはその最中、死んでしまうわけですが、チャーリーが「アルジャーノンの墓に花を添えて欲しい」と言ったパートがタイトルにも使われているのだと思います。 物語の中でチャーリーが本当に理解し合えたのは、同じ境遇にあったアルジャーノンだけであって、つまり彼らは種を越えた友人であったわけです。 そしてチャーリーは得たものを全て失って、周囲は不憫に思うわけですが、でも生来の優しさが見せられて、チャーリーが何事にも変えられないものを既に持っていることに、はっと気づかされるわけです。この一言でチャーリーの幸福がわかるわけです。 あとは「花束」という明るいイメージで読者を誘導しつつ、実は墓前に捧げる花のことであったというオチの付け方も絶妙だと思います。せつないですね。 得たもの失ったもの既にあったものが渾然一体となっている物語の中に深い感動があるように思います。 ほかにもいろいろな解釈ができるのもこの作品だと思いますね。