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アメリカの人民元切り上げ要求について

なぜアメリカは中国に人民元の切り上げを要求しているのでしょうか?輸出、輸入の関係を背景にしながら誰かわかりやすくおしえていただけないでしょうか? 何か例をあげていただけるとうれしいです 経済にくわしい方の回答をまっています。

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  • kobakoba3
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回答No.1

 現在人民元はドルに対して『1ドル=8.27元』に固定するペッグ制をとっています。人民元を切り上げるということは、8,27を小さくして元高ドル安にすると言うことです。  つまり、中国から商品を買う=中国からの輸入にあたって、今まで1ドルで8.27元の商品が買えていたのに、それより少ない商品しか買えないと言うことになります。中国にすれば、自国の商品が外国から見て割高になる=輸出競争力が落ちる、という関係です。  アメリカは対中国の貿易赤字に苦しんでいますから、何とか人民元を切り上げさせたいわけです。  さて中国の持っている輸出競争力のある商品はなんでしょう?それはなんといっても『労働力』です。安い労働力と、為替変動のリスクが無いことが魅力となり、この10年ほどは、労働集約産業の企業(人手をたくさん使う工場など)が中国に資本を投下することを促進させました。  安い労働力を背景にした外資の参入に支えられた経済成長が続いた結果、ドルに対する元の価値が実態としては上がっているにもかかわらず、ペッグ制をとっているために中国元は安いまま⇒中国の輸出でアメリカの製造業がつぶれてしまう⇒中国に圧力をかけて切り上げさせよう。というアメリカの狙いですね。  経済が成長している国の通貨が成長の止まった国の通貨に対して値上がりするのは当然と言えば当然の流れですが、外交・政治の力(背景には軍事力も)で、それを押し付けるアメリカのやり方ってやっぱり好きになれませんね。 ※ペッグ制とは、通貨が米ドルに固定されている制度のことであり、一種の固定相場制である。